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「保健室」
寒色組しか出てきません
・🐇病み
・学パロ
・体調不良
設定
💎→🐇と同い歳
🐇→💎と同い歳、病みがち
🤪→保健室の先生、優しい
💎🐇は違うクラスです
🤪side
2限が終わるチャイムが鳴ると同時に保健室のドアが開いた
🐇「…はぁ、」
🤪「今日早いな」
🐇「ちょっと体調良かったから」
🤪「今日も教室行けへん?まぁ休み」
🐇「ベッド借りる」
🤪「寒いやろそこに別の布団あるからそっち使い」
🐇「…ありがと」
こいつが保健室に来るなんて日常茶飯事だ
うるさくする訳でもないから別に初兎が居ても居なくてもいい
棚の整理でもしていよう
🐇「まろち”ゃぁ..ひぐっ…うぁ、泣」
🤪「初兎?布団剥がすで?」
俺が作業をしていると突然泣き出した初兎
これもいつものことだ
🤪「大丈夫やで」
🐇「きょ、もっくらす、ッ..いけへん、かった..泣」
学校に来てもクラスに行けず保健室で過ごしてしまう罪悪感があるようだ
🤪「教室行くの怖いんやろ?しゃーないやん」
🤪「学校来てるだけで十分頑張ってんで」
🐇「でも、ッ…みんな..じゅぎょ、でてっ」
🤪「初兎と抱えてるものが違うんよ」
🤪「初兎の方が大変なんやから何か出来てなくてもええねん、十分頑張っとるからな」
🐇「ん”〜っ、はぁっ泣」
🤪「泣きすぎると気持ち悪くなっちゃうからそろそろ落ち着こうな」
先週も昨日も大号泣してその後戻してしまったから心配だ
🤪「チャイム鳴るわ」
🤪「火曜日の3限…あいつ来るんか」
🐇「いむく、?」
🤪「おん、ほとけ来んで」
火曜日の3限、ほとけのクラスでは数学が行われる
ただの数学ではなく発展問題を解かされるようで毎週サボりに来る
そして鳴ったチャイム
ほぼ同時に保健室にほとけが入ってくる
💎「おっはよー!」
🤪「あ〜ほとけ?今初兎泣いとるから一旦静かにできるか?」
💎「しょーちゃん大丈夫?」
俺の言ったことをほとんど聞かずに初兎に話しかける
🐇「だいじょばない、」
💎「いふくんも入れてトランプやんない?ちょっとは元気出るでしょ!!」
💎「いふくんー?トランプ借りるよ」
俺は保健室の先生だ
こんなやつにくん付けで呼ばれたりタメで話しかけられる筋合いなんて本当はない
🤪「好きにし、」
💎「あ、いふくんもやるんだよ!?」
🤪「しゃーなしな」
🐇「んふ、w」
初兎がニコッと笑う
初兎が笑ってくれることなんて滅多にない
💎「てかこの部屋暑くない?」
🤪「病人来た時身体冷やしたら良くないからな」
💎「そっか…めんど」
そういって制服のジャケットを脱いだほとけ
もう冬なのに半袖シャツを着ている
🤪「初兎もジャージ脱ぎ?腕のこと気にせんよ」
🐇「え、あ…」
💎「また腕切っちゃった?」
ほとけのその言葉に頷く初兎
🤪「俺もほとけも気にせんからええよ」
🤪「熱中症とかで倒れられても困るからな」
俺がそういうとジャージを脱いで体操着姿になった
年中長袖を着ているからか白くて綺麗な肌
🐇「まろちゃ…包帯…変えてほしい、」
🤪「自分で巻いたん?偉いな」
🐇「まろちゃにやってほし…!」
💎「え〜僕は?」
🤪「お前怪我しても保健室来たり手当とかせんやろ」
💎「僕もやりたいー!」
全く話を聞かないほとけ
仕方が無いので包帯を巻くのを手伝って貰うことにした
もちろん俺一人でやった方が早い
💎「え、こう?」
🤪「合っとる」
🐇「なんか緊張する…w」
🤪「そういえば数学のプリント明日までに提出やない?」
🐇「忘れとったわ」
空いてるもう片方の手でカバンを指さす初兎
カバンにプリント入ってるから先生に渡しといて
ということだ
🤪「ほとけは提出せんの?」
💎「明日までだから今はいいや」
🤪「ちゃんとやるんやで」
💎「えーめんどくさい」
🤪「そんなこと言っとると将来俺みたいにめんどくさい生徒の相手することになんで」
💎「え、僕!?」
🤪「まぁ保健室の先生は頭良くないとなれへんから無理やと思うけどな」
🤪「ちゃんとした企業入るんやで」
🐇「はぁ…」
🤪「初兎?」
🐇「ごめん、」
包帯を巻き終わったことを確認し立ち上がってベッドの方へと向かっていく
俺に止める権利はない、今はゆっくりさせてあげよう
💎「あと10分で授業終わりか」
🤪「次なんやっけ」
💎「国語かな…古典」
🤪「授業出んの?」
💎「成績やばいし出るよ、」
💎「そろそろテストだし」
🤪「テストとか俺からしたら懐かしいわ」
🤪「学生の頃やからな、めっちゃ前や」
💎「いふくんおじさんだもんね」
🤪「ほとけはクソガキやな」
💎「あ、生徒に悪口言ったー!教育委員会に言っちゃお〜」
🤪「先に言ったのほとけやし教育委員会そんなことで動かんよ」
💎「えー…」
💎「…初兎ちゃん泣いてる?」
🤪「え、まじ?」
ほとけに言われて気がついた
🤪「ちょっと見てくるわ」
💎「え、僕どうしたらいい?」
🤪「とりあえず待っとき」
🤪「なんか持ってきて欲しいもんあったら頼むわ」
💎「はーい」
初兎のところへと移動する
近づくにつれて不規則な呼吸音が聞こえてくる
🤪「初兎ー?開けるからな」
ゆっくりとカーテンを開ける
🤪「…吐いてもうた?」
🐇「ひっ、はッ、はひゅっ..ごめっ…泣」
🤪「まだ気持ち悪い?」
首を横に振ったがこのまま泣いていたらまた吐くだろう
🤪「移動できる?ここ居たらまた気持ち悪くなるかもやから向こう行きたい」
首を縦に振って頷いた
吐瀉物まみれの服
このまま歩かせても床に垂れて掃除が大変になる
🤪「ん、ジャージ脱げる?」
🤪「脱げるんやったらここで脱いで欲しい」
ゆっくりとジャージのチャックを下ろして脱ぐ初兎
幸いにも体操着は汚れていないようだった
🤪「ほとけー?袋2枚持ってきてくれへん?」
💎)「あ、初兎ちゃん戻しちゃった?今持ってくね」
物分りが良いのか悪いのか…
まぁいい、今は初兎のことが第1だ
🐇「まろちゃ、ごめ…」
🤪「ええよ、」
🤪「だいぶ落ち着いたんやな、どうしちゃった?」
🐇「みんな頑張ってて…1人だけ、ッ」
🤪「初兎も十分頑張っとるから安心し」
💎「…袋置いとくね?」
🤪「ありがとうな」
🤪「初兎?俺片付けしたいんやけどほとけと話せる?」
🐇「いむく、?」
💎「一緒にお話しよー!」
🐇「…いいよ、」
🤪「なんかあったら呼んでな」
初兎のところを離れてベッドへと向かった
もちろん嘔吐物の処理だ
保健室には初兎を落ち着かせるためにうさぎのぬいぐるみが置いてある
そのうさぎのぬいぐるみに涙の跡があった
きっとぬいぐるみを抱きながら泣いていたのだろう
ぬいぐるみは見た感じ汚れてはいないようだったので近くの棚に一旦置き汚れているジャージを袋に入れてから掃除を始める
💎side
🐇「ん、ねむい…」
💎「向こうのベッド使っちゃって大丈夫かな」
💎「3つあるし大丈夫だよね?」
🐇「わかんなぁ…」
💎「そのままだと辛いでしょ?」
💎「移動しよ」
ゆっくりと初兎ちゃんを抱き上げる
思っていたよりも遥かに軽い
僕より身長が少し高いのに僕よりも軽い
💎「眠い?」
あくびをしている様子を見る限りとても眠そうだ
💎「降ろすよ、」
ゆっくりとベッドに降ろし布団をかける
そういえばぬいぐるみどこだ…
🤪「ほとけー?」
💎「うわっ、びっくりした」
突然背後からいふくんに話しかけられた
🤪「初兎寝てるんやな」
🤪「これ初兎の隣置いとき」
💎「あ、ぬいぐるみ…ちょうど今探してた」
優しいようで優しくないようないふくん
でもやっぱり優しいのかもしれない
💎「ありがと」
🤪「そろそろ授業終わるけど教室戻らんの?」
🤪「成績やばいんちゃう?」
💎「ん〜そうだね、戻るよ」
🤪「頑張ってな」
💎「昼休みまた来るね」
🤪「初兎帰そうと思っとるけどな」
💎「え、なんで?」
🤪「体調悪そうやん」
🤪「昼休みは少し話してその後は帰した方が良さそうやから」
💎「え〜…」
🤪「しょうがないやろ」
🤪「こんな吐いて…可哀想やん、無理させたない」
💎「そっか…」
💎「僕もう行くね、」
🤪「頑張ってな」
🤪side
ほとけが教室に戻り初兎と2人きりになる
🐇「いむく…、」
🤪「目覚めたんか」
🐇「ねつ…あるかも」
🤪「体調悪い?」
俺の言葉に頷く初兎
心配でしかない
🤪「今日は早退しよ、?」
🐇「…やだ、」
🤪「わがまま言っても辛いだけやで」
🐇「頑張って…これたから、」
確かに初兎は頑張って学校に来た
1ヶ月ほど前まで保健室にすらあまり来れなかった初兎がほぼ毎日来ている
これはすごい事だと思う
🤪「初兎が頑張ってるのももっと頑張りたいのもよくわかる」
🤪「でも体壊したら頑張れなくなっちゃうから早いうちに休み、」
🐇「…すこしだけ、お昼まで」
🤪「初兎の体調次第やな」
🤪「体温だけ計っちゃお」
🐇side
まろちゃんに迷惑かけちゃった
ごめんなさい
わがままばっか、嫌われたかな…?
🤪「体温計鳴ってる?見せてみ」
🐇「ん、」
38.8度…帰ることになっちゃうのかな
🐇「ん”っ、かえりたなぁ…泣」
🤪「泣かんといて、」
🤪「今日は帰ってゆっくり休んで次来た時たくさん話そうな」
🐇「やっ、泣」
🤪「大丈夫、大丈夫やから」
🐇「ん、ッ…ふぅ、…..」
🤪「偉い偉い」
また泣いちゃった
迷惑かけちゃった
わがまま言っちゃった
ごめんなさい
🤪「1人で帰れる?親御さん呼ぶ?」
🐇「ひとり…こわい、」
🤪「親御さん呼ぼっか」
🐇「いま、しごと」
🤪「ちょっと待っててな」
🤪side
初兎の親御さんの勤め先を確認する
確か遠かったような気がするが…
🤪「こっから1時間半くらいか、」
🤪「1人で帰れへん…?」
🐇「むり…」
ドアがガラガラと開いた
時間的に授業中なので怪我人か体調不良だろう
💎「ッ…ふぅ、……はぁ…」
💎「ごめ…ッはぁ、」
🤪「うお、ほとけ…?」
🤪「どないしたん?」
普段のようにサボりにきた訳ではなさそうだった
💎「たいちょ、悪くて…ッ」
🤪「初兎は一旦待っててな」
🤪「ほとけは…熱計ろ」
💎「ん、」
体温計を渡し計り終わるまで話すことにした
🤪「…そういえば初兎も熱あるんよな」
💎「だいじょぶ…なの?」
🤪「どうなんやろな」
🤪「ん〜でも3年のクラス学級閉鎖なりかけやしやっぱインフルとか流行ってるんやな」
💎「鳴った…」
🤪「見せて」
確認すると初兎ほどではないが熱があった
🤪「38度か…」
🤪「授業戻れると思う?」
💎「わかんない…」
💎「さっき吐いちゃったから…」
🤪「え、吐いた?先言ってや」
💎「ごめ…」
🤪「どこで吐いた?トイレ?」
💎「うん…」
🤪「服とか汚れてないな?」
💎「だいじょぶ…」
正直冬は嫌いだ
体調不良人ばっかり
俺自身身体が特別強いわけでもないから移るリスクだって大きい
とはいえこれが仕事だから仕方がない
🤪「授業…戻れんよな」
🤪「早退する?でも出席そろそろやばいもんな」
💎「うん…」
🤪「成績やばいけど体調悪そうやもんな」
🤪「あ、来週補習あるよな?補習ちゃんと行けばええやん」
🐇「まろちゃ…」
🤪「ん?」
🐇「あたま…」
🤪「頭痛い?薬カバンに入ってるんやない?」
🐇「のんだ…」
🤪「効果出るまで時間かかるもんな、」
🤪「…あ、そうや、2人で帰れる?」
💎「んぇ…?」
🤪「初兎1人で帰れんからほとけ付き添うのはどうかなって思ったんやけど」
🤪「中学生やったらやばいけど高校生なら大丈夫やろ」
💎「わかった…」
今は一旦ほとけを信じよう
🤪「スマホは?持ってきとるやろ」
💎「ん、」
🤪「うちの学校、スマホ禁止とかいう古臭い校則あんねんから他の先生にバレんようにな」
🤪「なんかあったらここに連絡し」
俺の電話番号を書いた紙をほとけに渡した
少し驚きつつも紙をスマホケースの中に入れるほとけ
🤪「ちょっとしてから帰る?今すぐでもええけど」
💎「もうちょっとゆっくりするね」
🐇「といれ…いく、」
🤪「気持ち悪くなってきたん?」
俺の言葉に頷く初兎
立ち上がって保健室の外へと向かおうとする
🤪「ここで吐いても大丈夫やから」
ゆっくりと近くにあった袋を取り初兎に渡す
🐇「しょり…たいへんだもん、」
🤪「袋に吐いてくれればほぼ縛るだけやから気にせんで」
🤪「むしろトイレ間に合わずに床に吐かれた方が大変やから」
🐇「…」
保健室の入口にある椅子に座り袋を構えた初兎
きっともう限界なのだろう
🤪「ほとけ?お前貰いゲロとかするタイプ?」
💎「わかんな、…」
🤪「ほとけも体調悪いから一応向こう向いたりして気逸らしとって」
🐇「まろちゃ、ッ」
🤪「はいはい、どないした?」
🐇「はく、ッ泣」
🤪「背中失礼…」
初兎の横に周り背中をさする
すると少し背中がびくんと跳ね袋に吐瀉物が溜まり始めた
🐇「げほっ…おえ”っ、….おえ”ぇ”」
1回では吐ききれなかったのか2度、3度と吐いた初兎
苦しいのか軽く泣いてしまっている
🤪「吐き終わった?」
🐇「ん、ッ泣」
🤪「口濯いでき、口ん中苦いやろ」
初兎に渡された袋を縛る
何も食べていないため全て胃液だった
食べたものを吐くのと胃液を吐くのは圧倒的に胃液を吐く方が苦しい
そりゃ初兎だって泣くだろう
🐇「かえる…」
🤪「ほとけー?帰れる?」
💎「ん、?」
🤪「初兎帰りたいんやって」
🤪「ほとけがむりならどうにかするわ」
💎「帰れる、」
🤪「校門まで見送るわ」
🤪「2人とも徒歩やっけ?」
💎「うん、家に近い高校選んだからね」
🤪「轢かれんなよ」
校門まで他愛のない話をしながら向かった
💎side
いふくんが校門まで来てくれた
🤪「ん、お大事な」
💎「はーい」
僕にもたれかかってゆっくりと歩く初兎ちゃん
声を出すほどの元気がないのか小さくいふくんに手を振った
𝑒𝑛𝑑
あとがき
書き終わらなくて1ヶ月書いてました
書いてる途中に迷子になって2000文字くらい消して書き直したりもした作品なので多くの人に読んで頂きたいです
コメント
3件
めっちゃ良かったです 何回も読みます(ෆ¯꒳¯ෆ) ˡºᵛᵉ❤⃛
投稿ありがとう😖💖 白<Խの所を水<Խにしてほしいです🥹🥹
投稿ありがとうございます まじでずっと他の作品みたりしてまってました がち最高すぎでした 明日バイト頑張れそうです^ ^