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──自分、変?──
ねぇ、みんな
自分の身体に違和感を覚えたこと ある?
僕の場合周りから見た性別と、
心に宿った性別が “逆”なの
でもね
僕、
女子が性的に好きとか
男子に混ざって運動をしたいとか
男性用のえっちな本とか
そういうのがいいんじゃないんだ
実際、初恋は男の子だった
絵が上手で
みんなの輪の中で笑ってる
──────────────────
あ 会田君と目があった!
小っ恥ずかしいな…
─────
「…なんかアイツ見てくる、きも」
睨む
─────
「えっ…」
睨まれちゃったのかな…?
やっぱり、嫌われてる
その頃 僕は虐めにあっていた
みんなで僕を虐めていた
1人を覗いて
彼女は僕とずっと一緒にいて、
もう僕にしか逃げ場がなかったのだろう
女子と話す時は、肯定する
「そうなの?!」
「わかる〜!」
「それな笑」
気持ちのこもった精一杯の返事
悟られないように、
自分を見せないように
──────────────────
そして、
学校に
行きたくない
行きたくない
が
“生きたくない”
に変わってしまう
お母さんに、勇気を振り絞って伝える
「僕、心の性と体の性が違うんだ」
「男性として生きていきたい」
「…もう、限界なんだ」
お母さんが口を開けたかと思うと
「───どういうこと…?
なんでそう思うの?」
そんなこと分からない
僕に与えられた性が、男性だった
「お母さんにも あったわ…
そんな時期が」
「でも今こうして女性として生きてるのよ?」
もしかしたらストレスで
“勘違い”してるだけかも
───は? 勘違い…?
ちがうよ、お母さん
「男性の方が社会的に上に立つ
立場だものね!」
「だってこの前話してくれた男の子…
荒木君だっけ?おかしいわよ」
───何がおかしいの?
「同年代の男の子を好きになる
“男の子”なんておかしいじゃない」
───っ!!
──そう言われたら、どうかえせばいいか…
「え〜多様性でしょ」
何が多様性だよアンタが否定したのは
────僕の存在自体だよ
「たしかに 、笑笑」
「”私”どうしちゃったんだろーね笑」
呆れたような、ホッとしたように
お母さんは笑う
「ほんと!!疲れてるんなら早くねなさい 」
──────────────────
──辛い……
つ らいよ
誰も助けてはくれない…