この作品はいかがでしたか?
602
この作品はいかがでしたか?
602
🔔いらっしゃいませ🔔
本日のメニューは
〖 幸せな死 〗🩵×🤍
で、ございます
今回の物語は、マンガmee オリジナル作品から
「 死にたい人妻と激愛強盗 」という作品を元につくっています。
設定など似ている、若しくは同じ部分があります。
本当に素敵な作品なので、これを機に気になった方は読んでみてください🐇🤍𓈒𓏸
地雷様がいらっしゃいましたら速やかに🔙してくださいませ😌
それでは、ごゆっくりどうぞ☕️
初兎 side
今日も呪われたように仕事をする。
両親を早くに亡くしてから、おれの心は空っぽ状態になっていた。
愛していた奥さんからも裏切られ、殴られる毎日。
毎日朝早くから会社に行き、終電ギリギリまで仕事をする。
おれの人生はこんなはずじゃなかった。
奥さんと子供を作って、平凡な家庭を築いていくと思っていた。
でも現実は変わらない。
なんて、そんな事を考えながら自分で握ったおにぎりを食べる。
スマホをみていると、ある文字が目に入った
流氷…??何回か聞いたことがある 。
あまりぱっとこない為、色々調べてみることにした。
なぜ興味を持ったのかは分からない。
ただ、知りたかった。
写真を見てみると、氷のようなものが海にあるだけだった。
分厚いものもあれば薄いものもある。
とても綺麗なものだった。
S「 行ってみたい… 」
なんて、行けるわけもないのに。
休憩時間が終わることに気づき、その場を離れる。
また、パソコンと向き合うのだ。
あれから何ヶ月も経って、
空っぽだったおれに、夢ができた。
” 流氷を見ること “
この夢が、おれの生きる糧になっていた。
あの日、君に出会うまでは __
-hotoke- side
H「 ありがとうございました〜!!」
ニコッと明るい笑顔を浮かべ、お客さんに出来たてのクッキーを渡す。
キッチンカーで1人で営むこのお店。
始めて2年、ありがたいことに売り上げがあがってきた。
お仕事のおやつタイムのお菓子として買いに来てくれる人や、子供のおやつにと買っていく人、自分へのご褒美で買っていく人、たくさんの人がいる。
この仕事が僕は大好きだった。
今日も幸せだなぁなんて思っていると、1人の男性が来た。
H「 ( お客さんかな…?)」
H「 いらっしゃいませ!」
S「 あ、こんにちわ( にこっ 」
スーツを着た、可愛らしい見た目の男性
なぜか胸がドキッとした。
だ、だめだっ、仕事中なんだからっ、
H「 何か買っていきますか? 」
S「 あっ、じゃあチョコチップクッキーで 」
H「 わかりました!少々お時間頂きますね!」
S「 はい( にこっ 」
H「 ここら辺で働いているんですか??」
クッキーをカップにいれながら、お客さんとのコミュニュケーションをとる。
これが僕の仕事のやり方。
S「 すぐそこの会社で働いてます 。今日はもう帰ろうと思ってて…、いい匂いがして来てみたらここで、」
H「 えー!そうだったんですね!」
S「 はい ( 笑」
H「 ん!できました!500円ですっ!」
S「 おしゃれやなぁ〜!!」
500円玉をトレイに置きながら、目を輝かせているお客さん。
… めっちゃ可愛い。
けど、気づいてしまった。
彼の左手の薬指に指輪がはめられていたことに。
そうだよね、こんなに素敵な方だもん、
結婚ぐらいしてるよね…。
H「 ありがとうございます!もしかしてご結婚されてます?!」
S「 あ…、そ、そうです、」
H「 そうなんですね!お幸せに!」
心做しか、その時だけ表情が暗くなった気がした。
僕が踏み込むところではない、うん、
これは諦めなきゃいけない気持ちだ。
諦めるけど、だけど、…
また会いたい 。
って、思ってしまった。
あれから、よくあの男性…、初兎さんは来てくれるようになった。
関西弁をよく使っていたから予想はついてたけど、関西出身の方らしい。
結婚もしてるみたいだけど、奥さんの話をしようとしない、
なんなら、奥さんのことを聞こうとすると表情が青ざめていく。
何があったのか気になるけど、聞きづらい。
H「 もっと早く出会えてたらな… 」
S「 どうしたん?ひとりごととか言ってから 」
H「 しょッ、初兎さん!?なんでここに、?!」
S「 いや…クッキー買いに来ただけやけど…」
H「 あっ!そっかそっか!クッキーねっ、!」
S「 ふはッ、いむくんってどんなクッキーが好きなん?」
H「 僕は…シンプルにバタークッキーかな!」
S「 じゃあバタークッキーください!」
H「 わかった!じゃあ少し待っててくださいね!」
H「 はい!お待たせしました!450円ですっ!」
S「 500円からでお願いっ!あ、あとこの後少し時間ある…?」
H「 あるよ!」
S「 ならよかった、このクッキー一緒に食べへん?」
H「 !!、食べる!!」
S「 よかったぁ ( にへ」
近くのベンチで、話をしながらバタークッキーを食べる。
子供の頃の将来の夢の話をしていた時、夢つながりで今の夢を聞いてみた。
H「 初兎さんは今夢とかあるの?」
S「 夢…ね、」
「 流氷に行くこと が夢かな」
H「 流氷かッ、!」
S「 知っとるん?(こて 」
H「 うん!僕地元が北海道でさ!」
S「 そうやったんや!北海道かぁ〜!」
H「 美味しいものたくさんあるよ!」
S「 いつか行ってみたいなぁ…」
H「 絶対行けるよ!!」
S「 !、うんっ!」
H「 でもどうして流氷を見に行きたいの?」
S「 …奥さんからさ、手出されててん。」
H「 え…、?」
S「 親も小さい頃に亡くしてさ、もう何も楽しくなくてな、最期は流氷の中を漂って…透明になりたい」
H「 そっか、」
S「 いむくんの夢はなんなん?」
H「 僕の夢…??」
初兎さんは、もう会えないんじゃないかって思ってしまうほど不思議な人だった。
ふわふわしてて、温かくて…、どこか寂しそうで、見る度に痩せていて…、
心配でたまらなかった。
翌週、また初兎さんはクッキーを買いに来てくれた。
S「 いむくん!来たで!」
H「 初兎さん!!いらっしゃい!」
S「 もうほとんど売り切れてんな…、ほんまここ人気すぎて…、いむくんすごいわぁ!」
H「 えへへっ!ありがと!そして…ななななんと!初兎さんの分残してあります!」
S「 えええ!めっちゃ嬉しい!」
H「 ふふっ、一緒に食べよ?」
S「 うんっ( にこっ」
初兎 side
S「 ご馳走様でした〜!!美味しかった〜!!!」
H「 よかった!」
いむくんに誘われてクッキーを食べた。
いむくんの作るクッキーってまじで美味いんよなぁ…
S「 もうすぐ帰らないかん時間やね、」
H「 …ね、初兎さん。」
S「 ん?」
いつも明るい表情のいむくんの顔が、少し真剣な表情に見える
僕の頬に優しく触れたいむくんの手は温かかった。
H「 僕の夢は初兎さんと消えること。
ねぇ、あなたが好きです。だからさ、」
「 ” 僕と一緒に流氷で死のう?” 」
こんな人生、抜け出したい。
その思いは涙に変わっていった。
S「 こんな展開…ありえへんって( ポロポロ 」
H「 うんッ…」
「 一緒に行こう。流氷に。」
キッチンカー で、死ぬための旅に出る。
君への想いを乗せて__。
S「 ほんまに流氷ってあるんやな… 」
河口付近に着くとそう呟く。
H「 すごいでしょッ!」
S「 うんっ、夢みたいや…」
H「 僕達今からここに飛び込むんだよ 」
S「 いむくん。」
H「 はーいッ!!」
S「 奥さんとは離婚してきたッ…、」
H「 !、そっか、」
S「 服は着たまんまの方が良さそうやな〜…」
H「 だね!」
S「 てかずっと気になっとったんやけど…なんでいむくんは死にたいん、?」
H「 もう、疲れたから。
はやく休みたいんだ。死んだお母さんとお父さんのところに行きたい。」
S「 僕と似たような理由ってことか」
H「 そうかもしれないね 。」
……
H「 最後にさ、クッキー食べない?」
S「 食べよっかなっ!」
H「 懐かしいねぇ…、」
S「 そんな日経ってないけどッ、w」
H「 2ヶ月だよ?!十分経ってるよ!」
S「 はいはいw」
S「 最期に食べたものがいむくんのクッキーとか、幸せやな…」
H「 ほんとにー??( にへっ」
S「 ほんとやってッ!!」
H「 …そろそろ、いこっか」
S「 やね、」
ほんまに死ぬんやなー、僕 。
ずっと、空っぽな人生やった。
解放されるんや…この辛さから。
いむくんと手を繋いで、ゆっくり入っていく。
思ったより水が冷たくて…生きてるんだなって感じる。
S「 いむくん、」
H「 初兎さん …」
S「 いむくんと出会ってから、ずっと幸せやった。たのしかった。」
H「 僕もだよ( にこっ」
S「 あぁ…。寒いなぁ…。( ポロポロ」
H「 おいでッ、くっついてあったまろうよ」
S「 もう、動けへん…体の感覚がなくなってる、( ポロポロ」
H「 ねぇ、初兎さんッ、まだ…、手…繋いでるよッ…( ポロポロ」
S「 死ぬまで、離さん、から…( ポロポロ」
H「 生まれ変われるとッ、したらさぁ”ッ…僕と結婚してくれるッ、?」
S「 もちろんッ…!、ふたりでクッキーつくってッ…おじいちゃんになるまで…バカみたいに笑ッ、て…、」
S「 幸せになろうッ…( ポロポロ」
服が重くなり、ゆっくり沈んでいくふたり。
『『 愛してる 。』』
S「 ふはッ、( にこっ」
H「 ふふッ、( にへッ」
やっと言えた。そう思った頃には、もういむくんは生きていなかった。
でも、僕もすぐいくよ。
君がどこに行ったって、僕は絶対に会いに行くから。
H「 初兎さん!!!」
S「 いむくんっ!」
何も無い、透明な不思議な空間。
いむくんが僕を見つけた瞬間、抱きしめてくれた。
ほら、また会えた 。
ハグだってできるよ。
ここでなら__。
〖 幸せな死 〗🩵×🤍
最後まで読んでくれてありがとうございます🤍🤍
当店は全て無料ですので、そのまま
おかえりいただいて大丈夫です🙌🏻
初めてのノベルでしたが、上手く書けました👊🏻
では、
足元にお気をつけておかえりくださいませ🫶🏻🫶🏻
コメント
7件
え 、 め っ ち ゃ 時 差 失 失 礼 し ま す 🙇 … 好 き で す 。 ( ( こ う 、 な ん て い う ん で し ょ う … 何 処 か 寂 し さ を 感 じ て る 切 な い 感 じ が し て … 私 が 感 動 系 書 く と 駄 作 す ぎ て 伸 び な い の で ま じ で 主 様 は 憧 れ で す ! フ ォ ロ ー 失 礼 し ま す 💞
時差コメ失礼致します 初めてテラーで泣けました…😭 素敵な作品を書いてくださりありがとうございます!
時 差 と 初 コ メ 失 礼 し ま す 胸 が き ゅ っ と な る よ う な 感 覚 し ま し た ❕🥹🥹 書 き 方 が と て も 可 愛 ら し く 、 で も 切 な い 感 じ が し て 、、 尊 敬 し ま す ❕❕ 🫶