TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する


太「ねぇ、僕を暫く此処に置いてよ」


場の空気が凍る。真逆そんな要求をされるとは考えていなかったからだ。

その要求に対し、最も早く対応したのは福沢だった。

福「あぁ、良いだろう」

国「社長!?」

真逆の要求からの真逆の承諾。いや、何となく許可するんだろうか、と予想はしていたが、其れでも予想するのと現実になるのとは全く違う。思わず国木田が声を上げた。

福「但し、条件がある_」

重要な事だ、と示すかの様に声を先程よりも落として福沢はとあることを掲示するのだった。


・・・


そして現在(数日後)_


ほぼ全調査員、全事務員の視線が扉の前に立つ一人の少年に、太宰に向けられていた。

太「…太宰治です」

相変わらず暗い声で名乗る太宰。

そんな太宰の自己紹介(?)を聞いた 社員は皆、驚いた様子を見せる…かと思ったが、驚く素振りはなく、こうなることを知っていたという様子だった。

いや、実際に知っていたのだ。社員には太宰を拾った日に福沢から事情を伝えられていた。

’’太宰治(22歳)については悟らせるな’’

という一言と共に。その言葉通り、太宰が診療室にいる間に太宰のデスク周りなどは綺麗サッパリ何も無くなっていた。

悟らせてはいけないと判断された理由は、今はまだ、知る由もないのだが……


そして、先程から太宰の隣に立っていた福沢が口を開く。

福「暫くの間、社員だと思って接してくれ」

それは組織の長の威厳を感じられる、力強い声だった。

社員は皆、頷く、返事をするなどして肯定の意思をみせた。

福「国木田、後は任せた」

国「はい、社長」

国木田に一任したかと思うと、福沢は去っていった。この一件について、まだ処理すべき事があるのだろう。


国「太宰、着いて来い」

国木田がそう声をかけるが、太宰は相も変わらずのスルー。

国「おいっ!聞いてるのか!?」

国木田が思わず声を荒らげる。

太「なんで僕が君の言う通りにしないといけないの?」

本当に疑問に思っている様な声のトーンだ。

国「お前!いい加減に…!」

敦「国木田さん!落ち着いてください…!」

敦「太宰さんももう少し言い方を考えて…!」

慌てて敦が仲裁に入る。

太「僕悪くないし!」

またもや本当に悪くないと思っている声だ。ぷいと拗ねた様子を見せる。

敦「もう! 子供じゃないんですから!…って、あ、子供か…」

敦の突っ込みも今日は不発だ。

国「取り敢えず、黙って着いて来い。社長に出された条件を忘れた訳ではないだろうな?」

…そう。太宰を此処に置く条件として、福沢はいくつかの条件を出した。国木田が言っているのはその内の一つだ。

それは、’’探偵社の仕事を手伝う’’という条件。依頼に着いていかせる事で太宰の本性を探ろうという意図だろう。

太「はいはい、分かったよーだ」

太宰はあくまで適当に返した。

国木田はそんな態度の太宰にまた一言、返そうとして口を開きかけるが、諦めたように前に向き直り、溜息をついた。これ以上言い争っても時間と労力の無駄だ、という事に気付いたのだろう。懸命な判断だ。

国「もういい、黙って着いて来い。今から依頼に行くぞ」

国木田は足早に扉の方へと向かって行ってしまった。

敦「国木田さん!待ってください!!」

敦は国木田と共に依頼に向かうべく追い掛けようとする、が、太宰を気にして時々振り向くという動作があるため、矢張り国木田に置いていかれてしまう。

この調子で大丈夫なのか?と内心心配する敦であった。



Continue…


・・・

次回!依頼解決編!お楽しみに!(?)


いや今回内容薄すぎますね!?

この作品はいかがでしたか?

423

コメント

8

ユーザー
ユーザー

大人の太宰さんはどこに行ったんでしょうか?ポトマ時代に入れ替わりで戻ったのかな?

ユーザー

続きが楽しみです!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚