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短編 「夕方雨の日の躁鬱」
結論全てが気持ち悪かった。
私わかったわ。単純に全部気持ち悪かってん。
人も、世の中も、思考を巡らせるという行為も、 人間の可能性も、全て気持ち悪かってん。
嫌いやってん。
あの日の夜、姉の家でダラダラしていた私はいつもみたいに独り言を言い始めた。
答えのない問い、くだらないこと、何かについて考えるのが好きなのだ。
喋り始めては三時間が経過していることなんてざらにある。
そもそもさ、人間って気持ち悪いんやな。
私はふと思ったことを口にした。
生きてるだけでこんなに色々考えれて、今の世界にまで発展して、世の中を回しているのは人間だけどそれもロボットに奪われる、とか考えてるのも人間で、人間の思考が気持ち悪い。
人間の可能性って気持ち悪い。
そんなことを言った私に姉は、そうだよ、人間ってキモイよと言う。
そうだよね、気持ち悪いよね。
この日の夜もまた私は考えた。
そして自分の思考の巡り、特徴、何に興味があるのかを理解していく。
自己分析もする。
また私は独り言を始めた。
私やっぱわかったわ。
何もかもキモイんやって。
こんなこと考えてる自分が一番気持ち悪いんやって。