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桜「はあ、やっぱりあんな奴好きになれないわ」
桜(なのにどうして)
桜(どうしてこんなに胸が痛いの?)
朱「桜ちゃ~ん」
朱「えっ」
桜「朱雀、どうかしたの?」
朱「桜ちゃん、泣いてるよ?」
桜「え?嘘」
ゴシ
桜「…ほんとだ」
ぼろぼろ
桜「なんでだろ、止まんない」
朱「そんなに蘆屋殿と喧嘩したのが嫌だった?」
桜「違う、そんなことない」
朱「じゃあ蘆屋殿に似合ってないって言われたのが悲しかった?」
桜「…わかんない」
桜「わかんないけど、そうなのかもしれない…」
朱「…そっか」
朱(やっぱり桜ちゃんは蘆屋殿を好きになるのかな…)
朱「じゃあそんな桜ちゃんにいいこと教えてあげる」
桜「いい事…?」
朱「蘆屋殿がああいう態度をとる時は大体嫉妬か照れ隠しだよ」
桜「え…」
朱「だから蘆屋殿も本当は似合ってるって思ってるんじゃないかな」
桜「!」
桜「…ありがとう朱雀」
朱「まあ僕は優しいからね!」
桜「ふふっそうね」
桜「でもどうしようかしら…」
桜「私から謝るのはなんか癪なのよね」
朱「ん~、これから蘆屋殿が謝ってくるまで冷たく接してみるとか?」
桜「でもそんなことしてたら屋敷の空気悪くならない?」
朱「じゃあその分僕といっぱい喋るとか?」
桜「なんで?」
朱「そうして蘆屋殿がもっと嫉妬して我慢できなくなって謝ってくるかも」
朱「それにそれがきっかけで桜ちゃんを好きになるかも!」
桜「なるほど…じゃあそうしてみる」
朱「うん!」
桜「じゃあそろそろ部屋に戻るわね」
朱「じゃあね~」
朱「…」
晴「朱雀ってばちゃっかりしてるね」
朱「なにが?」
晴「なんでもないよ、がんばってね」
朱「…うん」
夕食
桜「…」
道「…」
道「ごちそうさま」
パタン
晴「あれは相当さっきの事ねに持ってるね」
桜「そですか…」
晴「がんばってね」
桜「はい」
桜「ごちそうさまでした」
パタン
自室
桜「このままで本当に朱雀が言っていたようになるのかしら…」
桜「道満に好かれてるなんて確証はないし、逆に嫌われる可能性も…」
桜「…」
桜「あーもう!あくまで私は私が道満の事を好きになった時に片思いで終わらないようにしたいだけ!」
桜「別にあいつに嫌われたくないわけじゃない!」
桜「他の事考えよ!」
翌日
桜「~♪」
道「…あ」
桜「…」
桜「おはようございます」(にこ
道「っ!」
桜「あ、朱雀~!」
朱「桜ちゃん!」
桜「~~~~!」
朱「~~~!~~~?」
桜「~~~、~~~」
道「っ」
晴「あ、いたいた」
晴「道満任務行くよ」
道「…わかった」
任務中
道(桜…今までと明らかに態度がちがった…外での顔だった)
道(それに、昨日から急に朱雀と距離が近くなってる)
道(なんでだ?まさか…)
晴「…まん…道満!」
ザクッ
道「い゛!?」
晴「急急如律令」
バチッ
晴「道満大丈夫?」
道「だい、じょ、ぶ…」
バタ
屋敷
朱「桜ちゃん!」
桜「どうかした?」
朱「蘆屋殿が任務で大けがを負ってきて…」
桜「っ!」
ダッ
ガラッ
桜「道満!」
晴「桜さん…大丈夫、気絶してるだけだよ」
桜「よかった…」
晴「道満、珍しく任務中上の空で妖に気が付かなかったんだ」
桜「!…私のせいだ」
桜「私があんなことせずに素直に謝ってたら…泣」
晴「桜さんのせいじゃないよ」
桜「でも…!」
晴「任務中に上の空で妖に気が付かなかった道満の責任でもあるし」
晴「一緒にいたのにそっちにまで手がまわせなかった僕の責任でもある」
晴「それに桜さんが悪かったとしてもその案を出したのは朱雀だ」
晴「だから桜さんが百悪いなんてことはないんだよ」
桜「っ…」
桜(深呼吸
桜「取り乱してました、すみません」
晴「大丈夫だよ、大切な人が傷ついたんだから取り乱しても仕方ないよ」
桜「大切な人…そうですね」
桜「ありがとうございます」
晴「僕はまだやる事があるから道満を頼めるかな」
桜「はい」
パタン
桜(いつのまにか私にとって道満は大切な人になっていたのね…)
桜(好きになんてなれないとか思ってたけど案外…)
桜(すやぁ
翌朝
道(ぱち
むく…
ズキ
道「い゛」
道(…そういや任務中に妖の攻撃をくらったんだったな)
桜「ん…」
道「あ?」
道「…」
道「はぁ!?」
桜「…うるさい…」
桜(ぱち
桜「…道満?」
桜「ふぁ…やっと起きたのね」
道「なんでお前が此処に居んだよ!」
桜「看病してやってたのになによその態度」
道「は?看病?」
桜「そうよ、あんたが任務中に大けが負ったって聞いて一晩中看病してあげてたのよ」
桜「感謝しなさい」
道「なんでお前が…?」
桜「なに?私じゃ不服?」
道「いや…そういうわけじゃねぇけど…」
桜「はぁ、もう心配かけないでね」
道「!」
パタン
道(…心配…してくれてたのか…)
道「っ///」
道(なんだこれ…///)
道「顔あちぃ///」