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時は2015年。人理接続保障機関・カルデア
???「フォウ・・?キュウ・・?」
狐菜「なんか鳴き声が聞こえる…」
???「・・・」
???「・・・あの。朝でも夜でもありませんから、起きてください、先輩。」
狐菜「君は?」
???「いきなり難しい質問なので、返答に困ります。名乗るほどのものではない・・とか?」
狐菜「名前がないのか?」
???「いえ、名前はあるんです。名前はあるのです、ちゃんと」
???「でも、あまり口にする機会がなかったので・・・印象的な自己紹介しかできないというか・・」
いやどういう状況だったらそうなるんだよと思いながら話を聞く・・
???「コホン・・どうあれ、質問よろしいでしょうか、先輩。」
???「お休みのようでしたが、通路で眠る理由が、ちょっと。硬い床でないと寝れない性質なのですか?」
狐菜「それは私も思ったなんで寝てるんだろう・・もしかしたら畳じゃないと寝れないのかも というか私は寝てたの?」
???「はい、すやすやと。テキストに載せたいほどの熟睡でした。」
狐菜「まじか、寝てたのか・・」
???「フォウ!キュー、キャーウ!」
狐菜「なにこれかわいい!」
???「・・・失念していました。あなたの紹介がまだでしたね、フォウさん。」
???「こちらのリスっぽい方はフォウ。カルデアを自由に散歩する特権生物です。」
???「私はフォウさんにここまで誘導され、お休み中の先輩を発見したんです」
狐菜「そっか・・優秀な妖精さんだね」
フォウ「フォウ。ンキュ、フォーウ!」
???「・・・またどこかに行ってしまいました。あのように、特に法則性もなく散歩しています。」
狐菜「不思議な生物だな・・可愛いモフりたい」
???「はい。私以外にはあまり近寄らないのですが、先輩は気に入られたようです。」
狐菜「わーいモフれるかな」
???「おめでとうございます。カルデアで二人目の、フォウのお世話係の誕生です。」
狐菜「それ・・嬉しいのか?まあいいや可愛いし」
???「ああ、そこにいたのかマシュ。だめだぞ、断りもなしで移動するのはよくないと・・」
???「おっと、先客がいたんだな。君は・・・そうか、今日から配属された新人さんだね。」
???「私はレフ・ライノール。ここで働かせてもらっている技師の一人だ。」
狐菜(わーお、裏切りそうな顔してますやん)
レフ「君の名前は?」
狐菜「氷翠狐菜です。」
レフ「ふむ、狐菜君と。招集された48人の適性者、その最後の1人というワケか。」
レフ「ようこそカルデアへ。歓迎するよ」
狐菜(なんか裏切りそうだけどまあ様子見かな〜)
レフ「一般公募のようだけど、訓練期間はどれくらいだい?一年?半年?それとも最短の三ヶ月?」
狐菜「(いや訓練って何わからない)いや、訓練はしてません」
レフ「ほう?という事はまったくの素人なのかい?」
レフ「ああ・・そういえば、数合わせに採用した一般枠があるんだっけ。君はそのひとりだったのか。申し訳ない。配慮にかけた質問だった。」
狐菜「なんか謝られたんだけど・・」
レフ「けど一般枠だからって悲観しないでほしい。今回のミッションには全員が必要なんだ。」
レフ「魔術の名門から38人、才能ある一般人から10人・・・なんとか48人のマスター候補を集められた。」
レフ「これは喜ばしいことだ。2015年において霊子ダイブが可能な適性者すべてをカルデアに集められたのだから。」
レフ「わからない事があったら私やマシュに遠慮なく声をかけて・・おや?」
レフ「そういえば、彼女と何を話していたんだいマシュ?らしくないじゃないか。以前から面識があったとか?」
マシュ「いえ、先輩とは初対面です。この区画で熟睡していらしたので、つい」
レフ「熟睡していた・・・?狐菜君が、ここで?」
狐菜「ははは・・・」
レフ「ああ、さては入館時にシミュレートを受けたね?霊子ダイブは慣れていないと脳に来る。」
レフ「シミュレート後、表層意識が覚醒しないままゲートから解放され、ここまで歩いてきたんだろう。」
レフ「一種の夢遊状態だ。狐菜君が倒れたところで、ちょうどマシュが声をかけたのさ。」
狐菜「なるほど・・それが原因だったのか」
レフ「見たところ以上はないが、万が一という事もある。医務室まで送ってあげたいところなんだが・・・」
レフ「すまないね、もう少し我慢してくれ。じき所長の説明会が始まる。君も急いで出席しないと。」
狐菜「所長・・?誰?」
レフ「所長は所長さ。ここカルデアの責任者にして、ミッションの司令官だよ」
狐菜「へ〜(話長そうやな〜)」
レフ「君は一般公募できた新人だけど、もしかしてパンフレットしか見てない?」
マシュ「そのようですね。所長のプロフィールは一般公開されてませんから」
「先輩と所長に接点はありません。アニムスフィアの名に敬意を示すのは、百年以上の家系の魔術師だけです。」
狐菜「アニムスフィアって有名人っぽいな・・まさか私だけ知らない?まあいいかどうせ会うことになるだろうし」
レフ「そうだね。ま、所長を知っていようが知らなかろうがマスターとしての仕事に影響はないし、問題ないな。」
狐菜「いや、めっちゃ気になるどんな人なんだろう」
レフ「だが些細な事で目を付けられるのも良くない。今後、君が平穏な職場を望むなら急ぎたまえ」
狐菜「は〜い」
レフ「5分後に中央管制室で所長の説明がある。君たち新人への、ちょっとしたパフォーマンスだ」
マシュ「レフ教授。私も説明会への参加が許されるでしょうか?」
レフ「うん?まあ、隅っこで立っているくらいなら大目に見てもらえるだろうけど・・・・なんでだい?」
マシュ「先輩を管制室まで案内すべきだと思ったのです。途中で熟睡される可能性があります」
狐菜「私どんだけ信用されてないんだよ!たしかに方向音痴だから案内してほしいけど!」
レフ「・・・君を一人にすると所長に叱られるからなあ・・・結果的に私も同席する、という事か。」
レフ「まあ、マシュがそうしたいなら好きにしなさい。狐菜くんもそれでいいかい?」
レフ「他に質問がなければ管制室に向かうけど。今のうちに聞いておくことはある?」
狐菜「マシュさんはなんで私を先輩って呼ぶんですか?」
マシュ「・・・」
レフ「ああ、気にしないで。彼女にとって、君ぐらいの年頃の人間はみんな先輩なんだ」
狐菜「なるほどね~」
レフ「でもはっきりと口にするのは珍しいな。いや、もしかして初めてかな。」
レフ「私も不思議になってきたな。ねえマシュ。なんだって彼女が先輩なんだい?」
マシュ「理由・・・ですか?狐菜さんは、今まで出会ってきた人の中で一番人間らしいです。」
狐菜「わ〜いなんか信用を勝ち取ってる〜」
レフ「ふむ。それは、つまり?」
マシュ「まったく脅威を感じません。ですので、敵対する理由が皆無です。」
狐菜「いや、何だよそれ(笑)褒めてるのか?これは」
レフ「なるほど、それは重要だ!カルデアにいる人間は一癖も二癖もあるからね!」
狐菜「いや、褒めてたわ 何だよその基準異常だろここまでいくと!」
レフ「私もマシュの意見には賛成だな。狐菜君とはいい関係が築けそうだ!」
マシュ「・・・レフ教授が気に入るという事は、所長が一番嫌うタイプということですね。」
狐菜「オワタ\(^0^)/」
マシュ「・・あの。このままトイレにこもって説明会をボイコットする、というのはどうでしょうか?」
レフ「それじゃあますます所長に目を付けられる。ここは運を天に任せて出たとこ勝負だ。」
レフ「虎口に飛ぶこむとしようか狐菜君。なに、慣れてしまえば愛嬌のある人だよ。」
狐菜「それ言われてまともな人だったことない・・」
マシュ「ここが中央管制室です。先輩の番号は・・一桁台、最前列ですね。」
狐菜「オワタ\(^0^)/」
マシュ「一番前の列の空いているところにどうぞ・・・先輩?顔の色が優れないようですが?」
狐菜「・・ふああ(あくび)眠い・・・すごく眠い・・」
マシュ「シミュレーターの後遺症ですね。すぐに医務室にお連れしたいのですが・・・」
???「・・・・・。」
レフ「無駄口は避けたほうが良さそうだ。これ、もう始まっているようだからね」
???「時間通りとは行きませんでしたが、全員揃ったようですね。」
オルガマリー「特務機関カルデアにようこそ。所長のオルガマリー・アニムスフィアです。」
オルガマリー「あなたたちは各国から選抜、あるいは発見された極稀な・・・」
マシュ「・・・大丈夫ですか先輩?」
狐菜「やっばもしかして寝てた?!」
マシュ「はい。眠ってたかどうかで言えば、どことなくレム睡眠だった・・ような。」
狐菜「所長に叱られる・・!」
マシュ「ともあれ、所長の平手打ちで完全に覚醒したようで何よりです。」
狐菜「確かに頬が痛いような・・・」
マシュ「先輩はファーストミッションから外されたので、いま先輩の部屋に案内していた・・きゃっ!?」
フォウ「フォウ!」
狐菜「マシュ危ない!」
マシュ「い、いえ、いつもの事です、問題ありません。」
マシュ「フォウさんは私の顔に奇襲をかけ、そのまま背中に回り込み、最終的に肩へ落ち着きたいらしいのです。」
狐菜「はあ・・これがいつものことってマシュ大丈夫かな・・」
狐菜「慣れてるんだね」
マシュ「はい。フォウさんがカルデアに住み着いてから一年ほど経ちますから。」
フォウ「フォウ。クー、フォーウ!フォーウ!」
マシュ「・・ふむふむ。どうやらフォウさんは先輩を同類として迎え入れたようですね・・」
狐菜「わーい嬉しーなーってなるかあ!同類ってなんだよ!確かに狐だから同類かもだけどもさ!」
マシュ「しかし、人間をライバル視するリスのような生き物はアリなのでしょうか・・」
狐菜「いや、ナシだろ!狐より下じゃねえか!?」
狐菜「てか私ライバル視されてるの?」
マシュ「まあ、フォウさんのことですから明日には忘れているでしょう。それはそれとして、です。」
マシュ「実はもう目的地に着いてます。こちらが先輩用の個室となります。」
狐菜「・・そうか。ここまでありがとうな!マシュ!」
マシュ「なんの。先輩の頼み事なら、昼食をおごる程度までは承りますとも。」
狐菜「いつか頼んでみようかな」
フォウ「キュ。フォーウ!」
マシュ「フォウさんが先輩を見てくれるのですね。これなら安心です。」
マシュ「それでは、私はこれで。運が良ければまたお会いできると思います。」
狐菜「色々ありがとうね!マシュ!」
???「はーい、入ってまー・・って、うええええええ!?誰だ君は!?」
???「ここは空き部屋だぞ、僕のサボり場だぞ!?誰の理があって入ってくるんだい!?」
狐野菜「あんたこそ誰だよ!ここが私の部屋だと案内されて入ってきたんだけど?!」
???「君の部屋?ここが?あー・・そっか、ついに最後の子が来ちゃったかあ・・」
???「いやあ、はじめまして狐菜ちゃん。予期せぬ出会いだったけど、改めて自己紹介しよう」
drロマン「僕は医療部門のトップ、ロマニ・アーキマン。何故かみんなからdrロマンと略されていてね。」
drロマン「理由はわからないけど言いやすいし、君も遠慮なくロマンと呼んでくれていいとも。」
今回はここまで!セリフばっか書いてて腕が死にそう
冬木でサーヴァント呼びたいんだけど!ね〜キャスターのクーフーリン!