テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
@drama_official
【新ドラマ情報解禁】
『最後の留守電』
主演 天羽 爽亜
主演 目黒 蓮
「もし、またあなたを好きになったらそれは運命だよ」
亡くなった恋人に、毎晩留守電を残す彼女
ある日届いたのは──彼からの”返事”
だけどその声は、未来へ向けて残されたものだった。
記憶を失っていく彼女と
それでも愛を残そうとした彼の物語。
この秋、いちばん静かに泣けるラブストーリー
■第1話「つながらない声」
夜。
時計の秒針だけが、やけに大きく響いている。
紗月(天羽爽亜)は、ベッドの端に座っていた。
手の中にはスマホ。
画面には一つの名前。
「悠真」
少しだけ迷って、通話ボタンを押す。
……プルルル……プルルル……
数秒後、機械的な音声。
「おかけになった電話は——」
聞き慣れたはずのその声に、ほんの少しだけ表情が歪む。
ピーッ。
発信音のあと、紗月は口を開く。
「ねえ、悠真」
小さく笑う。
「今日ね、仕事でミスしてさ。ちょっと怒られた」
間。
「でも、帰りにコンビニでアイス買ったんだよ。あなたが好きだったやつ」
目を閉じる。
「……なんかね、隣にいる気がして」
声が震える。
「変だよね」
通話終了。
スマホを胸に抱きしめる紗月。
そのまま、ゆっくり横になる。
部屋は静かで、
誰もいないはずなのに——
どこか“二人分の空気”が残っている。
【回想】
夏。
笑い声。
「紗月、それ絶対こぼすって!」
「こぼさないし!」
アイスを持って走る紗月と、追いかける悠真(目黒蓮)。
結局こぼして、二人で笑う。
【現在】
目を開ける紗月。
天井を見つめながら、ぽつりと呟く。
「……会いたいな」
翌朝。
通勤電車。
人混みに揺られながら、ぼんやり外を見る紗月。
ふと、隣の席に目を向ける。
誰もいない。
なのに、一瞬だけ——
「座ってる気がした」
自分でも分からない違和感。
会社。
同僚「紗月、大丈夫?最近ちょっとぼーっとしてない?」
「え?あ、うん……大丈夫」
笑うけど、少し遅れる。
昼休み。
スマホを開く紗月。
通話履歴。
「悠真(発信)」が、ずらっと並んでいる。
スクロールしても、スクロールしても終わらない。
その数に、自分で少し驚く。
「……こんなに、かけてたんだ」
夜。
いつもの時間。
また、同じように電話をかける。
「ねえ悠真」
少しだけ明るく話そうとする。
「今日ね、ちょっとだけいいことあったんだ」
でも続かない。
「……ほんとはさ」
沈黙。
「話したいこと、いっぱいあるのに」
涙が落ちる。
そのとき。
机の上のスマホが、震える。
ブブッ……
紗月の動きが止まる。
ゆっくりと視線を向ける。
画面に表示されている名前。
「悠真」
「……え?」
呼吸が浅くなる。
手が震える。
恐る恐る、スマホを取る。
一瞬、出るのをためらう。
そして——
通話ボタンを押す。
無音。
数秒。
そして、通話は途切れる。
「……なに、これ」
直後、通知音。
“音声メッセージが届きました”
震える指で再生ボタンを押す。
『紗月へ』
その声を聞いた瞬間。
スマホを落としそうになる。
『これを聞いてるってことは、多分——』
涙が一気にあふれる。
『俺はいない』
画面が暗転。
第1話 終