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「では行きましょうか」


「…何でだ?」

「え?姉さんが生み出せばいいでしょう?」

きょとんとピュノンが見てくる。可愛いのが無性に腹が立ってくる。まあ私の双子だし、私も可愛いんだがな!

「まあ、そのくらいなら」

私はロケットを生み出した。

「ロケット?ロケットで行けるんですか?」

「知らないが、宇宙を飛ぶならロケットだろ」

「…安全を保証してくれますか?」

「怖いなら来なくてもい…」

「いえ行きます」

私の声を潰すように真顔で即答するピュノン。


「レッツゴー!」

「早く出発してください」

「なんでそんなに急かす!?」

「ロケットのエンジンが無駄になります」

「…」

反論のしようがなく、黙るしかない。そして私らはロケットに乗った。下の者に手を振って、そいつらは涙ぐんで見送ってくれた。


「地球に行ったらまず何をしますか?」

「…まずは漫画を買い尽くす!」

「…やめてください買い尽くさないで下さい」

「私の目的の8割はそれなんだが!?」

「なんということを…」

バボン!!


「あ?なんか言ったか?」

「なんということを、と言いましたが」

「その後だよ」

「知りませんよ」

「…ん?」

「なんか落ちてませんか?」

ロケットはみるみると地球に落ちていく。


「目的地からはだいぶ離れたが、一応大丈夫だ!」

「街中ですよ!?ロケットなんか入ったら…」

「うわぁ、まずいまずい!」

私は最終手段、ロケットを消した。


ロケットを、消した。

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