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夢
『』→らい
「」→パブロ
【】→○○
[]→モブ
()→心の中
〈〉→コメントの声等
平凡に過ごしたいなら、別れた方がいいのかなと言う考えに辿り着いた。
でもただ別れを切り出すのはなんだか申し訳ない。だから明日の付き合って4年記念日に別れを告げることにした。
『今日の投稿には…………。やっぱりね………』
自分のSNSを見ながらため息混じりに呟く。
だって書かれているのは…
〈パブロと別れろ〉
〈ブサイク〉
〈キモい〉
〈不釣り合い〉
〈死ね〉
〈夢見てんじゃねぇよ〉
など…ボロクソに言われている。
でも、もう終わり。明日でこの地獄から逃げるかな…。
(これを…こうして……)
『よし……これでいいかな…?』
ネットに私は一つ投稿した。内容は。
“明日、パブロに別れを告げる予定”
と書いた。コメントはすぐついた。
〈やっと?〉
〈パブロ様よかった!〉
〈やっぱりパブロ様に合うのは幼馴染の○○さんよね 〉
やっぱ。○○には勝てない。
○○は私の親友であり、ライバルだった。
数年前。
【らい!どっちがパブロと付き合っても文句無しね! 】
『うん!負けないから!』
そしてこの日の放課後に2人同時に告白した。選ばれたのは私だった。その時は嬉しかった。○○も…
【そっか……悔しいけど!らいよかったね!】
って…応援してくれた。でも…次の日には。
『えっ…なにこれ…。 』
私のロッカーにはゴミや、落書き…ボロボロにされた大切なものが壊されてた。
クスクスッw
そう。パブロと付き合った次の日から、いじめは始まってたのだ。
きっと、犯人はパブロ以外の奴らだろう。防犯カメラを見るのが日課な私。それでこんな話が撮れてた。
【ふぇ〜ん。らいちゃんが…応援するって言ったのに~…パブロを取ったの~。】
[はぁ!?許せないね!○○ちゃんの為に俺等が成敗するよ!]
と…。きっとぶりっ子でもしたのだろう。
私は嫌になって逃げ出したのを今でも覚えている。
『はぁ…もう寝よ…。』
パブロは飲み会で遅いと言っていたから。早めに寝ることにした。家を出てく準備をして…。
次の日、朝早く起きるとパブロがこっちを見てた。
「今日は記念日だし、デートしよ 」
『うん…!デートしよっか…。』
「うん。じゃ行くよ。」
さっさと準備を済ませて。カフェやら、映画、色々見て回った。
そんなことしてる間に夜になった。
私達は景色のいいところでゆっくり景色を眺めていた。
別れを切り出すならここかなって思った。
だから……
『ねぇ…。パブロ。 』
「ん。どーしたの?」
『私達さ……』
“別れよっか。”
「でしょ?」
『え…?なんで…?わかるの…?』
「君ってやっぱ抜けてるよね。SNS繋がってるんだから見たらわかるよ。別れを切り出すんだなって。」
「アンチ来てたことも、ぜーんぶ知ってる。」
『じゃ…話は早いね……。パブロ……いや…』
「はぁ……」
パブロはため息をついた。
だよね…こんな子さっさと何処か行けって思うよね。
私は静かにその場を去ろうとしてた。なのに…
どうして抱きついて泣いてるの?パブロ。
『パブロ…?』
「ばか…ほんと…アホすぎでしょ…。」
『どー言うこと…?』
「アンチの返信全部みなよ。」
『え…?』
私は言われるがままアンチの返信欄を見た。そこにはパブロが返信していた。
〈オイラ達の愛邪魔するファンとか要らないんだけど。〉
〈○○は好きじゃない。あんな性格クソな奴。〉
〈らいをブスって、目腐ってるでしょ。〉
『言い返してる……? 』
「こんなことでオイラの傍離れるとかほんとに馬鹿。」
『でも…似合わないよ…私には、』
「馬鹿なの?言ったじゃんオイラが君と付き合ったのは性格だって。」
『ぁ…確かに…前……』
昔…。
『なんで…私と付き合ってるの…?○○さんのほうが似合うのに……』
「オイラはらいの性格に惚れたの。知ってる?アイツがクソな性格ってこと。」
『え?でも…』
「アイツ、自分の身体使って他の奴惑わせてオイラと付き合えるようにしてたんだよ。」
「でも…君は何もしてなかった。正々堂々オイラに告白してきた。断られるかもなのに。」
「そこでオイラ思ったんだ。この子ならきっとどんなオイラでも好きでいてくれるって。」
って…言ってたっけ……。
「思い出した?」
『うん…。思い出した。』
「じゃ、別れ話無し?」
『な、無し……』
「じゃ今度はオイラね。」
パブロは急にかがんで私に指輪をハメて言った。
「オイラと結婚しよ。ずっと守るからさ。」
『でも…いいの…?こんな弱いやつで…。』
「君がいーの。オイラの事心から愛してくれて、優しい子いないもん。」
「その…あの…メンタル弱いところだって…愛おしいんだからね……………。」
『パブロ……うん…!よろしく…!』
「さっさと帰るよ。家出てこうとして…!」
「家で沢山イチャイチャしようね。 」
『うん…!』
パブロは私の精神安定剤。そして…大好きな彼氏。いや…今はもう……旦那かな?ふふ。
私達は手を繋いで家に帰った。
終