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俺の家は荒れている。
2年前から父親は仕事で帰ってこず、この前何処の馬の骨かも分からない女と遂に蒸発してしまった。
それが火種となったのか、ババアは荒れに荒れまくり遊び呆けて家庭を放置するようになった。
そんな家に生まれた6人の兄弟。
まだ成人した奴は居ない。
1番上の兄貴は今年高2。
超高スペックの癖に自分に自信の無い陰キャ系。いつもヘラヘラして、何を考えているかなんて分かりやしない。
ババアに従って、いい事なんて無いのだが、それが分かっていないのか順従だ。
ほんっと、飽きれる程に馬鹿だ。
頭いいクセにそういう所だけバカ。
俺はこんな家に生まれて後悔している。
なのに…ッ…兄貴はッ
「さとちゃん、俺ね…皆の事大好き。この家に生まれてきて本当に良かったって思ってるよ。」
そんな照れくさい言葉を恥もせずスラスラと発する。
そんな兄貴の顔は、いつになく真剣で、俺には理解出来ない愛が込められている気がした。
そんな兄貴を持つ俺は、トゲトゲと尖っている。
原因は、あのクソババア。
家になんか居たくねぇ…
普通は俺みたいになるのが家庭環境的には合っている気がする。
兄貴がおかしいだけだ。
俺はこの家に嫌気がさしている。
ついでに、ニコニコしている兄貴にも。
それなのに、兄貴は俺が怒ってもの散らしても黙って片付けをする。ほんと、何考えてるかいまいち理解できない。
ある日。
ヤリ友と遊んで行くとこもねぇから仕方なく家に帰った。
ババアがうるせぇぐらい大きく声を荒らげている。
兄貴も懲りねぇな
またかよ…
聞きたかねぇ…
そう思ってリビングで怒鳴り散らかしてるババアと順従な兄貴を一目見てからまた家をでようと、リビングの扉をガチャっと、開ける。
それと同時に少し距離のあるところで、ババアが尻もちをついて、兄貴を見て怯えているようだった。
その遠くで次男坊がへなへなと体を落としてただひたすらに兄貴の顔を見ていた。
…次男がその反応を見せるってことは、つまり兄貴相当酷いんだな。
感じ取れる。
今の兄貴は誰にも止められない。
止めてもまだ抗い続ける。
反抗し続ける
部屋に閉じ込めても扉をずっと叩いてるし、壊そうとしてくるし。
終わりが見えない。
そんな未来が俺には見える。
俺がぼーっとそんな事を考えていると、兄貴はババアに何か言って、殴りかかろうとしている。
喧嘩弱いくせに。
女のババアよりも非力なくせに。
でも、兄貴は拳をババアの顔寸前で止めた。
…何がしたいんだこの兄貴。わけかわからん
「あ!さとちゃんおかえり!!」
ババアの元を離れ、俺の方に偽りの笑顔でニコニコとしながら近寄ってくる。
お前、よくそんなんで生きてこれたな。
考えれば考えるほど兄貴は理解し難い。
東大の難問でも受けてるようだ。
ババア、兄貴を敵に回しちゃダメだ。コイツの場合頭では到底勝てないし。
お前の負けだ。
と、伝えると、失神していた。
兄貴が、
「こらッ!!お母さん困らせちゃダメでしょ!!」
ぷくっとして可愛らしい怒り顔を見せた。
「主な原因兄貴なんだけどな」
という言葉を必死に飲み込み、
「ん、わかってるよw」
と兄貴のように笑って見せた。
兄貴は、俺が薄くでも笑ったのが嬉しかったのか、凄く飛び跳ねていた。
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コメント
2件
続き楽しみです