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ここから歩いて見ていきましょう。
僕たちは車から降りる。
少し遠くには林がある。
範囲はそれほど広くないようだ。
とにかく、歩いて見て回る。
歩道の端に、木が並んでいる。
確かに、自然が多いな。
今のところ、特に問題は起きていない。
もっと先も見てみる。
すると、
一部、薄暗い場所に路地がある。
あまり管理されていないみたいで、少し不気味だ。
『あそこ怪しくないですか?』
と、路地を指差していった。
『確かに、怪しいな。確認してみよう。』
と、鷹也隊長が路地に向かう。
路地には嫌なイメージがある。
初めて外に出た日のことを思い出す。
『なんかわりー奴がいそうな雰囲気だな!』
如月さんが言う。
『大丈夫でしょうか、かなり荒れてますね。』
そこにはゴミが散乱しており、壁には落書きがしてある。
そして、思っていた以上に薄暗い。
『この中に行ったことはないのですか?』
『いや、一度もないな。』
そうなのか…
少し不安だ。
でも、行ってみよう。
僕が先頭に、入ってみる。
『銅君、大丈夫かね?』
『はい、大丈夫です。』
まっすぐ行く道と、右に続く道がある。
僕は右に続く道の手前で止まり、右奥を確認してみる。
!
3人の男がいる。
それも…
あの時の男だ。
『3人の男がいます。それも、前に女性を襲おうとしていた人たちです。』
『そうですか。では私が行こう。』
と、鷹也隊長が先に行く。
僕たちも後をついて行く。
『あ?誰だ!』
聞き覚えのある男の声。
『すまない。私たちは噴水のある公園に行きたくて、場所を教えて欲しかったんです。』
鷹也隊長が思いもしなかったことを言い出した。
『は?教えるわけねーだろ!全員、勝手に入ってきたんだから、命はないと思え!』
すると、
3人の男が、ナイフを手に襲ってくる。
後ろからも数人が襲ってきていた。
僕たちは剣を出して、戦う。
ナイフを持った男たちはすばしっこい。
『ぐっ!』
囲まれている。
琥珀さんを守りながら戦うのは大変だった。
次々に襲ってくる男。
その攻撃を、剣で防ぐ。
『銅!大丈夫か!』
如月さんが剣を振り、言う。
如月さんの剣捌きは凄かった。
いや、鷹也隊長も東雲さんも強い。
敵を次々と倒していく。
と、物陰に動くものが、
まだ、奥に!
僕は奥に隠れていた男に近づく。
ナイフで襲われても防げるよう、剣を構える。
男が顔を覗かせる。
いや、違う!
銃だ!
バン!
『ぐぁっ!』
身体に強い衝撃が、
僕も、銃を取り出し、
撃つ。
バン!
男の腕に当たる。
僕はそのまま倒れる。
『銅さん!』
『大丈夫か、おい!』
『甘ちゃん!』
皆が駆け寄る。
『銅君!』
鷹也隊長が、先ほどの男を倒し、こちらへ向かう。
当たった場所は肩だった。
あの時咄嗟にしゃがんだので、心臓部はなんとか逃れた。
だが、
『危険だ、もう戻った方が良いだろう。』
と、言われてしまった。
『まだ、いけます。』
僕はそう言って立ち上がる。
『痛みはあるけど、まだ大丈夫です。』
『無理はいけない。』
鷹也隊長は僕を止めようとする。
『まだ、行かせてください。』
まだ、ここで終わりたくない。
僕は、もっと強くなりたい。
大切な人を守るために。
『わかった。でも1度、車に戻るんだ。そこで傷の手当てを東雲さんと如月さん、お願いします。私はこちらの対応をしておきます。』
『分かりました、ありがとうございます。』
僕たちは鷹也隊長を置いて、車に戻る。
『銅、大丈夫なんだよな?』
『はい大丈夫です…』
東雲さんが、手当てをしてくれた。
『しばらくはまだ痛むと思いますが、大丈夫ですか?』
『はい、大丈夫です。東雲さん、手当てありかとうございました。』
『あまり無茶しちゃだめだよ?』
琥珀さんも心配そうにしていた。
『あまり無理はしないようにするよ。』
僕は笑顔を見せる。
と、
遠くからサイレンが聞こえてくる。
こちらに向かってきているようだ。
『鷹也隊長が呼んだんだろうな。』
如月さんが言う。
そして、救急車とパトカーが通り過ぎていく。
?
『パトカー?』
警察はいないんじゃ…
『あぁ、あれか?あれは俺たち剣士隊の後処理班が悪人を運ぶための車だよ。』
剣士隊関係の車なのか、
『もうそろそろ、いこーぜ!』
先ほどの路地に向けて歩く。
先ほどの救急車とパトカー?が、近くに止まっており、救急隊員と後処理班の方が男たちを運んでいる。
『こちらの方は無事、終わったみたいですね。』
東雲さんが言う。
『でも、命に関わる仕事なので無理はしないでくださいね。』
と、僕に向けて言う。
『気をつけます…』
そして、鷹也隊長と合流する。
今日はその後、何事もなく終わった。