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「レーーーーーイ!」
我輩が世界で一番愛しておる月永くんの声。
『何かえ?』
「おれ、吸血鬼になるかも」
『!?!?!?!!』
その月永くんは、ついに壊れてしまった。
『何を言っておる?』
「…リッツに血 吸わせたんだ」
『りちゅに!?』
「そしたら、クラってして……それを見たリッツが、“ごめん”って言われた」
『……りちゅに噛まれたのは本当かや?』
「うん、ごめんな。リッツ、つらそうだったからさ」
『大丈夫じゃよ、月永くんは吸血鬼にはならん。凛月は吸血鬼ではないからのう』
「ホントか!?よかった」
いいんじゃよ。そう焦るでない。 ただ……
『無防備に程があるじゃろ』
「レ、イ……?」
思いっきりうなじを噛んでしまった。
怒りに身を任せ、大きく口を開け、月永くんにかぶりついた。
「んんん!!」
月永くんの声が聞こえなくなる。
体が麻痺する。
これは…よくない。
我輩が、吸血鬼になったようじゃ。