テラーノベル
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会いたい。会いたい。
お前に会いたい。
お前と話していたい。
お前に触れていたい。
お前を抱きしめたい。
お前を見ていたい。
これを超える思いはきっと生まれないだろう。
私の相棒は100年前に亡くなった。
私との戦いに敗れ、そのまま死んでしまった。
強さにこだわる余り、暴走してしまった。
必死に呼びかけても、暴走は抑えられなかった。
でも、ふと意識が戻って、涙を流した時には、もう遅かった。
私の剣がアイツの身体を刺していて、血を吐く。
力が抜けて倒れた。
弱った声で、お前は…
「ありがとう」
その一言を嬉しそうに言った。
嬉しそうな、哀しそうな顔をして、目に光が無くなり、涙を流してそのまま眠った。
後悔ばかりが残って、ぎゅっと抱きしめる事しか出来なかった。
至高神に聞いたが、アイツは小さい頃から泣き虫だったと言う。
甘えてばかりで、愛想も良かったらしい。
本当なら、家族とずっと幸せに暮らすはずだったのに。
本当なら、ずっと私達と居るはずだったのに。
私が奪ってしまった。
ごめんね。でも、私は生きてるよ。
お前と生きるって約束したから。
アイツらと笑ってるよ。
幻獣王として努力してるよ。
でもさぁ、お前がここに居なくていい理由なんて無いんだよ。
ずっと側に居たかった。
隣で笑っていたかった。
会いたい。会いたい。
お前の声を聞きたい。
お前と戦いたい。
お前と笑っていたい。
お前の名前を呼びたい。
これを超える気持ちが今も生まれない。
お前なら、こんな時なんて言うかな。
お前なら、どうしていたかな。
お前の声を、録っておきたいのは、ちょっと変かな。
お前がここに居ないと、駄目な理由を積み上げてきた。
でも、もう会えない。
お前に会える奇跡を願おうとしたが、
それはきっと無理なんだろう。
だって私は、お前に出会う為に、この奇跡を使ってしまったから。
今も、死にたいと言う気持ちが消えない。
お前の所に行きたい。
お前に謝りたい。
時に、眠れない日がある。
その時、誰かが私の手を握る。
あぁ、きっとお前は、私がこんな状態だから、成仏できないんだな。
私は、約束を破る訳にはいかない。
「生きる」それが、大好きなアイツとの約束だから。
今日もアイツが眠る墓に行く。
「ただいま、もう私は大丈夫だ。だから家族の所に、安心して向かってくれ。またな」
もう充分だ。アイツには言えないけど、潔くこの世から消えよう。
もう疲れたんだ。
「約束、破るなよ」
「え?」
誰かの声が聞こえた。でも、誰か分からない。
「紙?」
突然と一枚の紙が落ちてきた。
「あぁ、ずるいなぁ。分かったよ。お前の分まで生きるよ」ニコッ
大好きだよ。