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あれから僕は暫く学校に行っていない。
少し日付が経ったあの日、先生は一ヶ月後に
治療方法を試すと言ってきた。
それはつまり、片方の僕の死を意味している。
それを聞いてから僕は頭が真っ白になった。
もう一人の僕とは何度か言葉を交わして、
いつしか自分相手に恋心を抱くようになっていた。
少しでももっと話したくて、少しでも多く入れ替わりたくて、
学校なんて行ってられる場合では無かった。
晶は毎日のように家にプリントを届けてくれる
そろそろ何も言わずに休み続けるのも申し訳なくなってきて、理由を話した
晶も最初は
「 何言うてんねん!そんな事言っとらんとはよ学校おいでや、」
なんてそんな事を言っていた。でも最近は
「 そおか、頑張りや。」
と、応援してくれている。
でも、僕は日に日に恐怖に支配されていって
少しずつ口を開かなくなった。
部屋からも出なくなった。
病院に行く時以外外にも出ない。
ただひたすら、ノートを書いては横になって入れ替わるのを待ってる。
ああ、まだ離れたくないな。そんな事ばかり
考えている。
そして時間が経って、いよいよ明日になった。
明日になったら、どちらかが消える。
消えたくない、消えさせたくない。
そんな不安と恐怖で思考は塗り潰されて、
何度も腕を切った。床は血塗れで、
腕も血塗れ。傍には血に濡れたカッター。
それでも時間はただひたすらに過ぎていく。
今日がずっと続けばいいのに。
今日ほどそう思ったのはきっと初めてで最後だと思う。