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俺はΩだ。
12歳の時に診査でΩと分かった途端両親と親戚は俺と距離を置いた、ほぼ育児放棄だった
高校を卒業した。早く家から出ろと目が言う
実は運命の番が近くにいる、そいつと会ったのが10歳の時だったから相手は俺が運命だと気づいちゃいなかったが。
俺は一瞬で分かった…あ、コイツだって。
なんか普通かわかんねえけどΩで育児放棄とかされた奴って周りに恐怖心抱いてビクビクした奴多いけどさあ、俺全然そんなんじゃねえよ?
口調だってこの通り悪いし、αよりは劣るけどΩの中じゃ頭の良さはピカイチだし
あれ?俺…βなんじゃね?って思う時多々あるけど月一の診察でちゃんとΩって表示されるからそれはありえねえな
まあ、その表示見る事はもうねえな
今までは高校行ってたから親が金くれて病院に行けてたが
一昨日高校を卒業したから、もう金はくれねえ。だけどさ?Ωこのご時世働ける?
Ωって昔から変わらず差別対象だからαが支配した会社じゃ、Ωってだけで追い返されるし
Ωはαに身体を差し出す物って認識なの
物だぜ?物…人としても扱ってくれねのかよ
でも、死に物狂いで職探さなきゃいけねえ
つーことで、俺はアイツに電話して番いにしてくれるよう話してみる
運命の番は声だけで分かるらしい…
あっ、にいちゃん!
(余談だが俺は性格を偽っている。Ωがβやαに楯突くとロクなことにならないからな)
『あ?立か?』
にいちゃん、俺と結婚して!
(アイツ酔ってるな)
『はあ!?〈え、何何?どーしたのお??〉いや、何か知り合いの子のΩが求婚してきた〈え!?ちょーうけるうううwww〉』
(晒された…女?彼女か?)
にいちゃん?
『お前みたいな気持ち悪いΩと誰が結婚するかよ!どーせ俺が将来有望なαだからだろ?玉の輿かよ?てか、俺には婚約者がいるからそもそもお前と結婚するなんて無理だわ!』
に、にいちゃん…!
(ええ…?運命の番って声でも分かるって嘘かよ)
『じゃーな!!バーーカ!!』ブチッ
ツーツー
…昔は優しかったのになー。連絡消しとくか。
運命の番とかΩとかαとか諸々全部めんどくさいから。金掛かるけどもういいかΩとしての機能停止してもらうか。俺がΩである理由ないし。停止したら番う必要ないし一生独身で寂しく生きるつもり。Ωが枷になるのもう嫌だし。
機能停止したらフェロモンや発情もなくなる、子供が産めない体になるってこと。
んー。快適〜!!施術長かったけどこんな清々しいならささっとしとけはよかったわ〜。
よし。これからは借金返済頑張るぜ〜!!
アイツが結婚したらしい。なんか俺にまで招待状を送ってきてて草。まあ、普通にインスタに本名と住所載せてるからなあ。
ご祝儀とスマホと招待状を持って行ってやるか。
行ってなんか適当にお祝いした。あとは飯食って帰るだけだな。
うわ、子羊のステーキってこんな味なんだ……。
アイツ挨拶に回ってきたけど特に何も言われなかったなー。呼んどいて無視かよ。
もしかして俺だと気づいてなかったとか……?
あー。ありそう今の俺昔と全然違うし。
「最後のイベントはブーケトスです。幸せになりたい女性やΩの方は前にお願いします。」
そういやそんなんあったなあ。
まあ、俺には関係ないイベントかな。
あ、投げられた……ん?なんかこっちに落ちてこない?新婦どんだけ勢いよく投げてんだよ!?
ポスッ
「あっ。」
い、いらねー。
「あ、おめでとうございます!」
「ありがとうございます?」
パチパチパチ……乾いた拍手ぅ
Ωでしかも男だもんなあ。
「それ寄越せ。」「は?」「こんなΩよりもっと最適なやつに渡す。」問答無用で取られたんだが、新郎がそんなんでいいのか?
「ほらもう1回投げて。」「え、うん、いいの?」「普通に投げてね。」「う、うん。」
ほら嫁さんに引かれてんじゃんw
ぽーい
お、今度はちゃんと飛んだ。
ギロッ
「こえー。」
「おい。」
「あー。ご結婚おめでとうございます!」
「は?悔しくないのか?」
「悔しい?何が?」
「お前俺のこと好きだったろ?」
「え、いえ、全然……。」
「はぁ!?」
「むしろ嫌いでしたよ。」
「は?」
「俺が甘えた声で媚び売ったら勘違いしちゃいますよね……その節はすみませんでした。」
「はあ?」
「あ、電話の件ですか?あれはただの賭けなんで忘れてください。」
「は、賭け?」
「あんたって鼻悪いんですか?」
「少し……それと何の関係があるんだよ。」
「でも、近づけば匂いわかりますよね?」
「はあ?やっぱ媚び売って……!!?」
「あ、わかった?」
「は?え、な、どうして。」
「あー。凄い涙出てるw」
「何でだよ。」
「結婚おめでとうございます。じゃあ俺は番が待ってるんで。」
「番は俺だろっ!!!!」
「はぁ?アンタには妻がいるだろ。」
「いい!離婚する!!だからっ……!!」
「今更遅えよ。」
「はー。」
「お疲れ。」
「うん。やっぱりアンタの匂いが一番安心する。」
俺は運が良い。大事な事なので2回言ってやるが俺は運が良い。機能停止の手術受けるぞー!って日に何かのバグか俺の前に2人目の運命の番に邂逅したのだ……
え?運命って1人じゃないのって?
さあ、俺にはよくわからねぇし、もう復讐も出来たし〜どうでもいい!今が幸せならな!!