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わーーいうちのやつだ~ いやうさぎんうめえな、、、尊敬、、
常夜 星南編_後悔
星南「愛の、花…?」
家でスマホをいじっていると、突然流れてきたSNS投稿に目が留まる。
[愛の花とかいう愛人を作り出す花があるらしい。ファンタジーにもほどがあるw]
[ワンチャンあるかもな]
[愛人作り出す?どゆこと?]
[幻想的な?やつらしいよ]
愛人…といえば。
自分は目線を少しあげ、写真スタンドに入った、少し黄ばんだ写真を見る。
そこには幸せそうに笑う自分と愛人、かやさんの姿があった。
昔自分のしたことを思い返し、吐き気と涙に襲われる。
自分が高校のとき、虐待してきた親が4んだ。
親戚にも見捨てられ、諦めていたとき、かやさんに拾われた。
なんとなく付き合っていた、幸せだった。
本当に幸せだったのに_
なのに、突然。
叶夜「ごめん、別れよう」
星南「…ぇ?」
突然貴方が別れを告げたから。
星南「ッなんでですか!?なんでッなんで!」
「私じゃダメですか!?かやさん!!」
昔からかっとなると周りが見えなくなる性格な自分。我を忘れ、かやさんの細い首を乱暴に締め上げる。
星南「どこがいけなかったんですか!?」
「幸せで大好きだったのは!」
「私だけだったんですかッ!!??」
気が付けばかやさんの目には生気なんてものはなくなり、完全なただの肉塊となった。
蠅がたかっていた部分を処分し、一部は綺麗に残している。
最後の4に際、かやさんは笑っていた。
それは何故か、未だにわからずに、ずっと心に引っ掛かっている。
星南「っあぁ…なんであんなことしたんだろうなぁ…自分」
もう戻りもしない愛人を想い、情けなく声を出し、涙を流す。
今でもずっと後悔し、心のなかでずるずると引きずっている。
自分が悪いとわかっているのに、どうすることもできなくて、ただ泣いて苦しんで、自分の手で帰らぬ人にした愛人を想うことしかできなくて。
自分が情けなくて気持ち悪くて。
願わくば、また会いたい。
あの幸せな日々に戻りたい。
星南「ごめんッなさい…」
「私にはッ…貴方しかいないんですよッ…!」
心のままの想いを、言葉で綴る。
星南「だからッ…また会いたいよぉッ…」
星南「いちかばちか…やってみるしかないか…」
ごくりと唾を飲む。
一縷の希望を託して、自分はSNSにある投稿をした。
[最近話題の”愛の花”について、知ってる情報教えてくださる方、いませんでしょうか。
いたらDMにてお願いします]
当然10分経ってもDMは0。
少しの希望もなく、諦めかけていた。
ピコンッ!
聞き慣れたスマホの通知音。
すぐさま確認すると、匿名の方からメッセージが来ていた。
[DM失礼します]
[先程の投稿のことですが、見た目、場所などの情報を持っているのでお教えいたします]
閉ざされた光がまた開けた。
私は興奮気味に情報を聞き出した。
どうやら愛の花の見た目は色は赤黒く、リナリアという花に似ているそうな。
世界に1つのみ咲いており、場所は町を2つ越した辺りにある、峠に咲いているようだ。
なんでこんな情報を持っているのだろうか?
そう感じるのが妥当なのかもしれないが、今はかやさんに会う手段が出来たことが嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
今までにないほどつり上がった口角は少しの間、戻らないままだった。
だが、その後に送られたメッセージに引っ掛かる。
[愛の花、意外と求める方がいらっしゃるんですね笑]
星南「自分以外にも…?」
どくん、と心臓が大きく音を立てる。
自分以外の誰かが愛の花を手にしてしまったら?世界に1つというのだから、もう二度と手に入らないのだろう。
星南「かやさんに…会えない…?」
自分の心がかきみだされる。
欲望に染まった真っ黒な心。大きく深呼吸をし、一歩踏み出す。
星南「私の幸せ、かやさんのためですからッ…」
そう言い訳しながら、小型ナイフを手に取る。
罪悪感も、何も湧かない。
今は自分と、かやさんのことだけ考えればいいんだ。
またあの幸せな日々を、取り戻すために。
星南「かやさん、待っててね」
愛人のためなら、人を56すことなんて、何も感じない、楽な仕事であった。
愛の花を求めて、自分は踏み出した。
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