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1 - 第1話

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135

2024年06月17日

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「消えないで。」   🦊×🐶


最近 、 ふとした瞬間にいむが居なくなっちゃう気がする 。

「ねぇ、 いむ 。海綺麗だね、」

「そうだね、ほんとに綺麗。」

そう言ったいむの横顔は悲しげでそれでいて凛々しくて、まさに儚いという言葉がぴったりだ。

「ぁ、 俺 …、 やっぱなんでもない。」

飲み物を買いに行こうとしたが

このまま俺が離れちゃったら波と一緒に消えていきそうで怖かった 。

「ないちゃん、そろそろ帰ろうか!」

元気な声、でもその声のどこか奥は 透明 で

差し出された 手 に 触れただけ で 君 は

さらさらと

砂になって 消えちゃうんじゃないか と 思ってしまう。

最近、 ずっと いむが 、 儚い。


そんな話を 彼女からされる。

僕は ないちゃんの方が すぐ 消えちゃいそうだと思うけどな 。

頑張り屋で 面白くて 、

みんなから 頼りにされてる ないちゃん 。

海を見に行った時も

眉を下げ 切なげな表情を浮かべて 海を眺めてた

そんなないちゃん が 直視出来なくて

僕が 見たら きっと 

「恥ずいからそんな見ないで…、」って

頬を赤く染めながら言ってくれるよね

けど それすらも ぱっ 、っと消えちゃいそうで

見てて辛いんだ 。

無理してまで頑張ってさ 、

帰ってきて 、 死んだように 寝てる君 、

ベッドにじわじわ吸い込まれてっていなくなっちゃわないように一緒に寝る 。

起きた時にないちゃんの寝顔を見て

「(よかった…いる 、)」って安堵する 

ないちゃんも 人の事言えないぐらい

触れたらすぐ居なくなっちゃいそうだよ 。

ねぇないちゃん 、 僕の前から 消えないでね。


儚いないむが好きです。


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