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GIFT(青春篇)【完結済】

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GIFT(青春篇)【完結済】

52 - 第4章 友の想い

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2022年02月27日

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【今日の紺野くんは、すごく機嫌が悪そうだった。

でも、私が消しゴムを床に落としたら何も言わずに拾ってくれた。

本当はとっても優しい人なのに、無愛想で無口な上に人と距離を置き、人と関わるのを毛嫌いする。

何であんな風にしか人と接する事が出来ないんだろう?

私には、それでも大丈夫だけど、他の人から嫌われないか心配だよ…。

もう少し器用に生きて行かなきゃ、きっと大人になって苦労する事になると思うの…。

でも…私にとっては、そんな所も彼の魅力の1つなんだけど…】


【今日はS高の体育館で部活の練習試合が行われた。

2年生同士の特別試合もあって、私はレフトのスパイカーとして出場した。

数日前から試合に出る事がわかっていた私は先日、紺野くんに冗談混じりで“応援に来てね”と伝えていた。

紺野くんは“気が向いたらな”とひと言だけ言うと、それ以上その事には一切触れなかった。

3年生の試合が終わり、私達の出番がやって来た。

試合が始まり、ふと観客席に目を向けると、信じられない事に紺野くんが応援に来てくれていた。

そして私と目が合うと、拳を突き出し“頑張れ”って言ってくれた。

めっちゃ嬉しかった。

元気100倍っ!?

もちろん試合の結果はS高の勝利だった。

紺野くんのおかげだよ…ありがとう】



【紺野くん…

あなたに気持ちを伝えたい。

でも、紺野くんが私の事を何とも思っていないのはわかってるから、告白なんて出来ない…。

すごい苦しい…‥

切ないよ…‥

こんな想いを抱えたままは…ツラ過ぎるよ。

そんな私を見て、それでも告白した方が良いと仲の良い友達は言ってくれた。

私には無理…‥

それに、言わなければ少なくとも友達のままではいられるから…】

数ページ読んでみただけでも、仲村さんの僕への想いが伝わってきた。

僕は顔を上げ松下を見た。

「どうかしたか?」

「僕は仲村さんの気持ちに気付いてなかったんですか?」

「気付いている様子は全くなかったな」

信じられない…‥

何て鈍感なヤツなんだ。

そして僕は再び日記を開き読み始めた。

比較的最近のページを選んで…。

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