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「マシュマローーーー!!」
叫び声と同時に、晴明は勢いよくマシュマロに抱きついた。涙でぐしゃぐしゃの顔のまま、逃げ場を求めるように。
「わっ!? 晴明くん、どうしたの?」
「それが……」
言い終わる前に、背後から甘ったるい声が響いた。
「晴明♡」
「ぎゃああああああ!!!」
晴明は条件反射で悲鳴を上げ、マシュマロの背中にしがみつく。
「あぁ……(察し)」
マシュマロは一瞬で全てを理解したようだった。
「マシュマロー! 助けて!!」
「頑張って、晴明くん!」
「ちょっ!? 見捨てないで!!」
「あっ、そういえばマシュマロ大事な用事があったんだ! じゃあね、晴明くん!」
そう言い残し、マシュマロは信じられない速度で走り去っていった。
「えっ!? 絶対嘘でしょ!? ていうか足はやっ!?」
取り残された晴明の背後に、再び影が差す。
「晴明♡ 僕の愛し子♡」
「ひっ……こっち来ないで!! というか、なんでいるの!? あなた、もう死んでるはずでしょ!?」
「あー、それは作者が……」
「ん〜、誰かに晴明くんを追いかけさせたいな〜。う〜ん……あっ! 晴明さんでいっか!」
「……ってことで、生き返ったんだ〜」
「何してくれてんだよ!!」
晴明は思わず作者の存在しない方向を睨みつけた。殺意が芽生える音が、確かにした。
「まぁまぁ。細かいことはいいじゃないか。こうしてまた晴明に会えたんだ♡」
「いや、キャラ崩壊がひどすぎるでしょ……」
「? 僕は元々こんなキャラだよ?」
「絶対違う」
「それより晴明。僕と一緒に暮らさないか?」
「はぁ!?」
「一緒に住めば、晴明と過ごす時間がもっと増える。一緒にお風呂に入って、一緒に寝て……あぁ♡ 想像しただけで最高だ♡♡」
「……(ドン引き)」
「引いてる晴明も可愛い♡」
「気持ち悪っ!」
「晴明もキャラ崩壊してない?」
「僕はいいの! 作者の推しだから!」
「何それ。……ていうか作者、晴明が推し? は? ありえない。晴明を推していいのは僕だけなのに」
晴明は真顔になり、静かに呟いた。
「……よし、作者を殺してこよう」
そして本当に歩き出した。
「ダメ!! めっ!!」
「ヴッ……」
次の瞬間、晴明はその場に崩れ落ちた。
晴明があまりにも可愛すぎたせいである。
「え……死んじゃった?」
晴明はしばらく倒れた姿を見つめたあと、あっさりと言った。
「まぁいっか。どうせそのうち生き返るでしょ」
そうして何事もなかったかのように、その場を後にした。
――ちなみに晴明は、その後本当に生き返ったらしい。
また、どこかで誰かの悲鳴が聞こえたとも噂されている。
……関わらない方がいい。確実に。