テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
暖かい目で見てください…
何でもOKな方はどうぞ
部屋に響くのは、甘い嬌声に蕩けそうな水音。
「んふ、せらお可愛いねぇ…」なんて雲雀から発せられる言葉もいちいち快感として身体は認識してしまう。自分から紡がれる甲高い声は、まるで自分じゃないみたいで。くちゅ、ちゅぱ、と結合部から鳴る湿った音は脳に直接届くようでおかしくなりそうだ。
普段はフィジバと称される俺も、少しの刺激でへたってしまう今ではその欠片もない。ただ身体全体で雲雀から与えられる愛を受け止める、それ以外の事をする余裕なんて皆無だ。とちゅ、と奥の方を緩く甘く攻められ続けて、絶え間ない快感で頭がいっぱいになる。
「…っ、ぁう…♡」
「すっかり頭ゆるゆるになっちゃったな?♡…でもまだ終わらんよ~?」
「へ…?」
一瞬雲雀の言っている意味が理解できず、間抜けな声が出てしまった。
「…ぇ、まって、ひばぁっっ!?!?♡♡」
このままじゃまずい、と止めようとした声は突然内から強く突き上げられたことによって遮られた。さっきまでとは一変、奥に押し付けるようにぐ~っ♡と突かれる。
「やぁ”っ♡っひ、うう”ぁ~~♡♡」
「やば、その顔そそんね…♡」
快楽で蕩けきった顔を見られるのが恥ずかしくて力の入らない手で覆うも、雲雀によって早々に指を絡めとられ、俗に言う恋人繋ぎの状態でシーツに縫い付けられた。
「ね、ほらここ開けて?せらおのいっちばん奥、入れさせて…っ♡」
「ぅやぁ”、あ”っ…♡」
自分の意思とは反対に、下腹部がその言葉できゅ、と締まる感じがする。
「あは、ナカ締まった…、いいこ♡」
そう言いながら、追い打ちをかける様にとっくに性感帯となった胎を手のひらで押してくる。外からも内からも強く圧迫されて苦しい筈なのに、何処か気持ちいいと思う自分もいて。思考が分裂してるみたい。そうぼんやり考えている間にも雲雀のモノはどんどん奥へと進んでいく。
「っう”、あ”ぁ~~っ♡♡も、むりぃ”っ…♡」
「うんうん、あともうちょいだから頑張ってな~?」
話聞いてんのかこいつ。
突かれてるだけで精一杯なのに雲雀はそれだけでは飽き足らず、俺の開きっぱなしの口に舌を滑り込ませてきた。
「!?…っ、ぁ、はふ…っ♡」
くちゅ、じゅる…♡と卑劣な音を立てて雲雀の舌が咥内を犯していく。呼吸が制限された中、交わる唇の間から必死に息を吸う。酸素が足りないせいか、頭がふわふわする。
「ん、…ぁ♡っく…!♡」
ぐぐっ、と内壁が押し上げられていく。苦しくて、自然と霞む目から涙がこぼれ落ちた。
「っあ”、う”ぅ~~~~~っっっ!?♡♡♡」
ぐぽ…っ♡と奥の窪みに嵌まった音がした。押し寄せる余りの快感に身体がびくびくと痙攣する。と同時に、今まで交わっていた口がようやく離された。目に入った雲雀の顔は、とても嬉しそうで。
「っは、やっと入った…♡」
ようやく雲雀の動きが止まる。それなのに俺の内壁はもっと、とでも言うかのようにきゅう…♡と締め付けてしまう。困ったことにどうやら無意識らしい。
「…ん、めちゃくちゃ締め付けてくるけど…、もっとやってほしいん?♡」
そんなんじゃない、と反論しようとしても俺の口から出るのは荒い呼吸音と弱々しい母音だけ。
ふいに、雲雀が口を開いた。
「…答えん、ってことは嫌じゃないってことやんな?」
「え、」
俺を見つめる鮮やかなトパーズの瞳が、ダイヤのような瞳孔が、獲物を狙う獣のように鈍く輝き、細められた。雲雀の口角が上がる。
「やっ、ひばり、もうそれいじょう、はいんなぁ”…っ♡」
「だいじょーぶ、まだいけるって…♡」
俺に覆い被さり、さらに腰を奥へと動かす雲雀。先程より激しくはないけど、疲れきった俺の身体は限界を迎えそうだ。雲雀の荒い息が耳元にかかるたび、びく、と過剰に腰が跳ねてしまう。ぎらついた瞳が俺を捉えて離さない。
「あ、イきそ…っ♡」
「んゃ”、おれも、いっちゃうぅ”~~っ♡♡」
「~っ、締め付けえぐ…♡いいよせらお、一緒にイこ…っ?♡」
俺を抱き締めるようにして最奥へと腰を押し付ける雲雀。
「っあ”っ♡、いくっ、いっちゃあぁ”~~~っっ♡♡♡」
「っ、ちゃんと受け止めてね…っ♡♡」
快楽で意識が何処かに飛んでいってしまいそうになる中、俺も雲雀を必死に抱き締めて深い絶頂に浸る。最奥にどくどくと熱いものが注がれていくのが分かった。
「っは、ぁう…♡」
満身創痍な俺を見て、雲雀は満足そうに抱き締めていた腕をほどいた。好きな人に嫌と言うほど満たされて、愛を注がれて、その大きすぎる多幸感が俺を包む。
「んふ、今のせらお、めっちゃえろいなぁ…♡」
なんて上がった唇の下から八重歯を覗かせて笑う雲雀。その顔は、まるで愛おしいものを見るかのように甘い。
「…なに、へんたい…っ」
むっとして少し睨んでみるも、全然効いてない様子。
「だって、お互い様やない?せらおだってナカぎゅ~ってしてきてさぁ、煽ってるようにしか見えんやん…?」
「…ぅ、…」
その言葉に言い返すことはできなかった。…まぁ、その通りなのかもしれない。
図星を指され少し俯いてしまった俺に、雲雀は優しく腕を広げた。包まれるようにして、その腕の中に入り込む。
「んは、ごめんって。…俺はせらおがこんなに甘えてきてくれて嬉しいんよ?こんな姿見せてくれんの、俺だけやろ?」
「…ぅん…」
こんな弱いとこ、他の奴らになんて絶対見せたくない。…けど、雲雀は特別だ。優しくて、あったかい。心の底から安心できる。
流石にこんなことを伝えるのは恥ずかしくて、その代わりに俺からも雲雀の背中に手を回す。少し高めの体温が伝わってきて、じんわりと俺の心を温めた。
「…あったかい…」
雲雀は何も言わずに、優しい手つきで俺の頭を撫でてくれた。
少しずつ、疲れた身体に眠気が回っていく。
くぁ、と小さく欠伸をした俺を見て、雲雀はとんとんと幼子にするみたいに背中を叩いた。背中に感じる一定のリズムが心地いい。
「疲れちゃったやろ?後は俺がやっとくから、寝ててええよ。」
「…ん、あり、がと…」
…今日はお言葉に甘えさせてもらおう。
幸せに包まれながら、俺はゆっくりと目を閉じた。