テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
eigetsu
31
#🔞なし
eigetsu
20
491
ぼくは、失ったんです。
家族を、ね。
ある日、ぼくは先に学校から家に帰ってきていました。
妹があまりにも遅かったため、学校に連絡を取りました。
「妹さんなら帰られましたよ。」
道草を食っているのかと思い、通学路を探しに行きました。
妹はいなかったんです。
その後、誘拐だと分かったぼくたちは、駅でビラ配りを始めました。
「妹を探してください」というビラを。
そして2年たちました。
全く妹は見つかっていませんでした。
急に電話がかかってきました。
「妹さんらしき女の子を連れ歩いている男を見た」
ぼくは場所を教えてもらい、そこへ一人で行きました。
誰もいない場所で立ち止まっていたんです。
妹と彼が。
ぼくは電話をしました。彼にばれないように。
彼が妹に何かを言い、どこかへ行ったとき。
ちょうど親が来ました。
妹を親の元へ連れて行き、ぼくはその場に残りました。
彼は、妹がいなくなっていることに驚いていました。
そして、ぼくの事を睨みつけました。
殴りかかろうと走ってきた彼の事を、
こっそり握っていたサバイバルナイフで刺しました。
彼は腹から大量の血を流し、倒れこみました。
その時の気持ちは、とても爽快でしたね。
ようやく妹を見つけた。
そして、彼を、殺れた。
そうです。ぼくは立派な「ヒトゴロシ」です。
でも、これは正当なことではないのでしょうか?
悪人を消す。これは、処刑と同じでしょう?
ぼくは、罪人を処しただけです。
赦してくれませんか?ぼくのこと。
コメント
13件
うわ……重い。めっちゃ重いけど、すごく引き込まれた。 「爽快でしたね」って言いながら、最後に「赦してくれませんか」ってくるのが、もう胸にグッときたよ。正当化しようとしてる自分と、ちゃんと罪を自覚してる自分が、両方いるんだね。 自分の正義を信じたくて、でもやっぱり人間でいるために、赦しを求めてる。そんな主人公の揺れが、すごくリアルだった。続き、どうなるんだろう……ちゃんと受け止めたい。