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#僕のヒーローアカデミア
り ~ り 。
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り ~ り 。
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轟焦凍と爆豪勝己の恋愛です。
爆豪勝己が一方的に片想い。
轟焦凍、他に好きな人います。
付き合いません。
地雷さん、純粋さん回れ右↪︎
轟焦凍が、誰かを好きらしい。
その話を聞いた瞬間、俺は笑った。
「……へぇ」
たったそれだけ。
興味なんかない。
そういう顔をしていた。
けれど、その日の授業中、何度も、轟の方を見てしまった。
轟はいつも通りだった。
真面目に授業を聞いて。
教師の質問に答えて。
休み時間になれば、クラスメイトと話している。
何も変わってない。
なのに、俺だけが、何かがおかしかった。
「爆豪」
「……何だ」
「今日、一緒に昼飯食わないか」
「断る」
「そうか」
轟はそれ以上何も言わなかった。
いつもなら、そのまま隣に座ってくることだってある。
なのに今日は、別の奴らのところへ行った。
それを見た瞬間、胸の奥が、ズキッと痛んだ。
「……クソ」
何でだ。
俺から断ったくせに。
轟が離れていったことが、こんなに苦しい。
箸を握る手に力が入る。
昼飯の味なんて、もう分からなかった。
放課後。
廊下を歩いていると、前方に轟がいた。
誰かと話している。
轟が笑った。
ほんの少し。
それだけだった。
なのに、俺は足を止めた。
「……」
胸が苦しい。
呼吸がしづらい。
理由なんて分かっている。
分かっているからこそ、認めたくなかった。
轟が好きだ。
俺は、轟焦凍が好きなんだ。
それを認めた瞬間、今までの全部が、別の意味に変わった。
隣にいた時間。
喧嘩した時間。
一緒に帰った時間。
轟が自分を見ていた時間。
全部。全部が自分にとっては特別だった。
でも、轟にとっては、ただの友達との時間だったのかもしれない。
その夜。
部屋の電気を消しても眠れなかった。
目を閉じれば、轟の顔が浮かぶ。
笑った顔。
真剣な顔。
自分の名前を呼ぶ声。
「……うるせぇ」
誰もいない部屋で呟く。
布団を頭まで被る。
それでも消えない。
轟の声が。
轟の顔が。
頭から離れてくれない。
「……クソ……」
胸の奥が痛い。
こんなことなら、好きになんてならなければよかった。
そう思うのに、その言葉だけは、どうしても口にできなかった。
好きになったことを後悔したくなかった。
轟と過ごした時間まで、嘘にしたくなかった。
だから、ただ耐えるしかなかった。
数日後。
「爆豪」
「あ?」
「最近、元気ないな」
「は?」
「前より静かだ」
「……気のせいだ」
「そうか?」
「そうだよ」
轟がこちらを見る。
その目が優しい。
だから余計に苦しい。
「……お前」
「何だ?」
「……いや」
言えない。言えるわけがない。
お前が好きだから苦しい。
お前が誰かを好きだから苦しい。
俺じゃない誰かを見てるのが、死ぬほど嫌だ。
そんなこと、絶対に言えない。
「何でもねぇ」
爆豪は顔を背けた。
そして、轟が好きな相手に気持ちを伝えた日。
爆豪は、その結果を聞いた。
「……振られた」
「そうかよ」
「うん」
「……」
本当なら、少しだけ嬉しいと思ってしまった。
その瞬間、自分が嫌になった。
轟が傷ついたのに、自分は心のどこか喜んでいる。
「……最低だな、俺」
「爆豪?」
「何でもねぇ」
笑おうとした。
でも、うまく笑えなかった。
帰宅して、部屋の扉を閉めた。
静かだった。
誰もいない。
その瞬間、張り詰めていたものが、一気に崩れた。
「……っ」
壁に背を預ける。
息を吐く。
胸が苦しい。
目の奥が熱い。
「……なんでだよ」
轟は振られた。
なら、自分にも可能性があるんじゃないか。
そんな最低な期待が、一瞬だけ頭をよぎった。
けれど、轟は言った。
『これからも、友達でいたい』
その言葉が、何より残酷だった。
「……友達、かよ」
拳を握る。
痛い。
それでも離さない。
涙が一滴だけ落ちた。
「……クソッ」
すぐに乱暴に拭う。
「泣くんじゃねぇ……」
誰に言っているのか、自分でも分からなかった。
「こんなんで……泣いてんじゃねぇよ……」
もう一度拭う。
なのに、また溢れる。
悔しかった。
悲しかった。
何より、どうしようもなく、轟が好きだった。
卒業の日。
「これからも、たまには会おう」
「……ああ」
爆豪は笑った。
いつもの顔で。
いつもの声で。
「当たり前だろ」
轟は何も知らない。
俺がどれだけ苦しんだのか。
何度、自分に言い聞かせたのか。
何度、諦めようとしたのか。
そして、最後まで、好きだと言えなかったことも。
轟が歩いていく。
その背中が遠くなる。
爆豪は追わなかった。
追えば、何かが壊れてしまう気がした。
「……じゃあな」
小さく呟く。
届くはずのない声だった。
俺は、負ける声が嫌いだった。
だから、誰にも言わなかった。
轟焦凍に恋をして。
轟焦凍に選ばれなくて。
そして、自分でもどうしようもなく苦しんだことを。
全部、自分一人で抱えていくことにした。
勝てない相手がいる。
俺にとって、それは初めてのことだった。
そして、その相手の名前を、最後まで、口にすることはできなかった。
コメント
1件
**はる。だわ🔥** 読了…。うわ、これめっちゃ刺さるやつだ…(涙) 爆豪の片想い、一方的なのに重くて純粋で、轟が振られても自分の気持ち言えなくて、最後まで抱え込むとこがキャラ像に合ってて苦しい。特に「友達でいたい」が一番残酷ってとこ、わかる…泣ける。 轟の優しさがずっと爆豪には毒なんだよな。卒業シーン、追わない選択、全部爆豪らしくて好き。切ないけど、めちゃくちゃ良かった…! 次も読みたいわ✨