テラーノベル
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「あれ?鍵開いてんじゃん」
「ボビー?え、…」
リビングに血のついたカッター
綺麗好きな彼のキッチンには、薬の空箱が大量に
全身からサーっと血の気が引くのを感じた
っ…ボビーどこにいるのボビー、っ!!!
意識がはっきりしない
ニキの声が微かに耳に届く
ふう゛くっ…うぁっ…
痛”い、苦しいっ…
ガチャガチャ
くそっ鍵かかってる…
「うぅっ…ふく”っ…」
微かにボビーのうめき声が聞こえた
すぐにスマホを開いたが手が震えてうまく打てない
ボビー、っ!!!ボビー!!!!
必死に名前を呼び、耳をドアにつける
声が聞こえなくなった…?
「嘘っ嘘だよね、ボビー…?
ね、!嘘って言ってよっ…
だって俺まだ、…!!」
そこからの記憶は鮮明だ
忘れたくても忘れられない
忘れちゃいけないような気がした
守れなかった過去を
君が死に行く様を
メンバーと救急車がきて、部屋の中からはボビーが出てきた。
所々が真っ赤に染まっていて、縊痕がくっきりと。
メンバーはみんな泣いており、特に仲の良かったりぃちょは酷く取り乱していた
連絡がきて、俺はすぐニキニキたちの元へ向かった
部屋の前ではニキニキが縋るように泣いていた
「う゛わあ”あ”あ”ああぁ!!!
ねえ行かないでせんせー!!せんせーっ…せんせー、!!!」
行かないで
もう返事をくれることのない、
俺のたったひとりの想い人
せんせーは病院に運ばれ、死亡が確認された
「せんせー、会いにきたよ」
…ま、もうすぐ会えるんだけどね。
「俺ね、せんせーに好きな人がいることも、その人もせんせーのこと好きなことも…、全部ずっとわかってたよ
ねえ裕太、大好きだよ…っ笑」
誰に言う訳でもなく、小さく呟く
俺はせんせーの頬にキスをし、静かに病室をあとにした
ボビーの病室にくると、
ポケットにこれが、と一通の手紙を渡された
『ニキへ』
恐る恐る中身を見てみる
(何も言わず逝っちゃってごめんな
俺な、ずっとお前のこと好きだったんよなぁ
誰よりも努力家で面白くて優しいニキが
まあ結局叶わなかったけど
間違ってもこっちには来るなよ)
「なんだよこれ…っ、両想いだったのかよ、
ね、ボビー、俺も…ずっと大好きだったよ。」
そしてふと、病院でのりぃちょの言葉を思い出した
「俺ね、せんせーに好きな人がいることも、その人もせんせーのこと好きなことも…、全部ずっとわかってたよ」
ああ、りぃちょは全部わかってて、その上で好きだったんだ
諦めた俺とは違う、俺なら止めれたかもなのに…なんで俺は…っ、誰よりもお前のこと見てたはずなのに何も気づかないで…っ
俺には1番になる資格なんてなかったんだ
ベッドの横にあるものが、ふと目に入る
「ーーーーー」
何であんなに大事にしてたのか
もう忘れちゃった
あれ?俺があげたんだっけ…?笑
よく思い出せない
でも、君がいつもつけていた指輪。
君の真っ白な手をとり、
そっと指にはめた
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