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「何で、こうなったのでしょうね、」
小さな墓に預かった秋桜を備え、黙禱する
貴方が幸せなら、と手を引いたんです。例え番になれなくても愛し合う2人に僕はいつの間にか憧れていたのかもしれない
ふと、昔のことを思い出す
いつもしつこい位に言っていましたよね
「僕は君達に会えて良かった‼」
ねぇ、ニコラーシャ、いずれこうなると分かっていてもそう言ってくれますか、?
目覚めると身体中大やけどで病院に搬送されたようだった
横を向くと何も発さず本を見るヒョードルの姿があった。
私達は仲もそこまで良くなく、幾ら死屍累々の状態とはいえ態々御見舞いに来るほどでもない
それなのに何故居るのか、そんなことはどうでも良く
「フョードル、教えてくれ。
何故、ニコラーシャは、私を捨てたんだ?私がβだから、「は?違いますよ全部」
明らかに雰囲気が変わり、静かな病室にヒョードルの声が低く響く
「本当に何にも聞いてこなかったんですね
彼は性の事なんて気にしていませんでしたよ。どれだけの金持ちのαでも、異常な程の知能をもっているαでも、貴方を選びました。
そもそも貴方は裏切られてすらいません
寧ろ捨てたのは貴方でしょう?」
その声色からは静かな憤りが込められていた。
「、、、、、、、、、、、、、、、貴方達が決別したあの日、ニコラーシャが酷く哀哭しながら僕の元を訪ねてきたんです。
嗚咽ながらに教えてもらったんですが、彼は、αに恥辱されたんです。」
「え、、、、、は、」
あの日、何故あんな時間にあんな場所に居たのか。
私の中で点と点が線で繋がれた。気がした
「そして何かを吹き込まれた貴方に捨てられて、銷魂の余り、」
ヒョードルは俯き黙った。
こんなの、まるで私が、ニコラーシャを、、、、、