この作品はいかがでしたか?
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長男 紫
次男 赤
三男 桃
四男 青
五男 橙
六男 黄
主人公 赤
俺は出来損ない。
勉強•運動•気遣いとか、全部
できないの。
だから、兄弟みんなに、
“出来損ない”って言われる。
俺的に、兄弟が正解だと思う。
悪いのは、全部 俺。
俺が、何もできない無能だから
しかたない。
俺は、学校でいじめられてる。
理由は簡単だよ。
俺が、紫、桃、青、橙、黄の5人と
家族だから。
俺以外の兄弟は、みんな
なんでもできちゃうイケメンなの。
みんな、
賢いし、優しいし、かっこいい。
でも、俺は、5人が持っているものを
全部持っていないのだ。
あの5人の中に俺が混ざると、
5人が汚れるから。
ただ、それだけ。
でも、俺が悪いんだよ。
いじめっ子は、
あの5人が俺を嫌うことを望んでた。
だから、いじめっ子は、
自分で窓ガラスを割って、
割った犯人は俺だと、言った。
はい、これで悪役 赤の完成。
俺が窓ガラスを割ったと言う嘘は
どんどん広まった。
学校の生徒•先生はもちろん、
あの5人にも、地域の人にも、
広まって、みんな俺を避けた。
5人は、
俺を嫌った。
俺を信じてくれなかった。
そして、俺を奴隷として扱った。
毎日、5人に追いつくために、
朝3時まで勉強する。
そして、寝るなんてことせず、
そのまま家事をする。
6人分の
洗濯、洗い物、制服のアイロンがけ、
朝ごはん•お弁当作り、掃除….
諸々完璧にこなした後、
兄弟を起こしにいく。
「あのッ、朝です。ッ」
俺なりに大きな声で声をかける。
「チッ」
「朝からうるせぇんだよ”ッ!」
「きもちわるッ」
「あ”ぁあッほんときらいだわw」
「ほんまにうざいねんけど、」
そんな言葉で胸が痛くなる。
「あ、今日から朝飯俺らいらねぇ〜わ」
と急に言われた。
「へッ、?」
そんなみっともない声を
こぼしたのも束の間、
「金食べにいくから。
だいたい、5万ぐらいかな〜?」
と手を前に出された。
え、俺のお金で食べにいくの、?
でも、怒らせたら、、、
悪い妄想をしてしまう前に、
財布から5万円を出し、渡した。
「さいこ〜の奴隷だよッニコ」
そう言われ、俺は、
人間として扱われていないことを知る。
兄弟たちが家を出たら、
兄弟が食べなかったご飯を捨てる。
そして、俺も準備をし、家を出る。
今日も_____
あ、俺の悪い癖が出た。
それは、妄想をしてしまうこと。
でも、せざるを得ない状況にいるから、
仕方ないのかもしれない。
そんなことを考えていたら、
学校に着いてしまった。
いつも通り、学校の靴には、
ゴミが入っている。
毎日だから、慣れた。
ロッカーを開けると、
俺の悪い噂が書かれた紙が
たくさん降ってくる。
毎日だから、、慣れた。
教室へ入ると、水が降ってきて、
濡れる。
毎日だから、、、ッ慣れ、た。
びちゃびちゃだから、
更衣室で持ってきた、
新しいジャージに着替え、
教室へ戻る。
机には、大量の悪口。
そして、
“放課後 屋上”
そう書かれた紙切れ。
みんなからの、冷たく、嘲笑うような
僕の嫌いで仕方ない目。
いつ何をされるかわからないと言う
恐怖に、怯えながら、生活をする。
お昼休みは、いつも音楽室にいる。
音楽室は、
いつも開放されていて、入れる。
ピアノなら弾いてもいい
と言われている
だから、俺は、恐怖を紛らわすために
ピアノを弾く。
〜〜〜
1人でピアノを弾き、
1人でご飯を食べる。
次の授業が始まる直前まで
音楽室にいる。
また、教室へもどる。
「赤ってさーww」
という俺の悪口が聞こえる。
怖い。
そう思いながら、授業を受ける。
みんながばいばーいっ!なんて
呑気に言ってるとき、俺は
ありえないほどの恐怖に包まれるのだ。
震える足で、階段を登り、屋上へ行く。
屋上の扉を開けると、
いじめっ子が既にいた。
遅いと怒られた後、始まった地獄。
ドカッバキッバコバコバコンッボンッ
鈍い音が連続して鳴り響く。
その音のたびに、
腫れあがり、血で染まる
俺の体。
見ているだけで、痛い。
いつもなら、殴られたり、蹴られたり
それだけで終わる。
でも、今日は違った。
今日は金属バットでお腹を殴られ、
カッターで体を切られ刺された。
大体、1時間ぐらい
休むことなく続いた暴力。
いつも以上にボロボロになった身体。
簡単にできるはずの呼吸。
あぁ”
いたい
苦しい
今の俺には”惨め”と言う言葉が
一番似合うだろう。
最期に兄弟の声が聞きたいと思い、
荒い息をこぼしながら電話をかける。
あんなに酷い扱いを受けてきたのに、
声が聞きたいなんて、
俺もなかなか狂っている。
電話をしてかけたのは、俺が昔、
一番懐いていた桃。
今は一番俺を嫌っている人だ。
電話に、出るはずないかと苦笑する。
死にそうなとき、やっと、
桃が電話に出てくれた。
「なに?てか早く帰ってこいよ、(怒」
冷たい態度に言いたい言葉を忘れる。
俺は最期の力を振り絞って伝えた。
「桃ちゃ、?ッありがと、ぅッ、
だいすきッッ、だよッポロッ」
桃は、俺の状況を悟ったのかもしれない
「ッ、?は、どこにいるのッ!赤にぃッ」
死にたい。
でも、まだ生きたい。
そんな葛藤を繰り広げ、
俺は結果を出し、桃に言った。
「がっこッの、おくじょ、ッ、
たす、けてッくださッッ、い、ポロッ」
「今から行くから、もうちょっとだけ、
頑張ってッ、!死なないで”ッッ」
そう言って、電話は繋いだまま、
桃達の急ぐ音、声がした。
あぁ
死にそうだ。
目の前は
とっくに
見えない。
音も
聞こえづらい。
当たり前に
話せない。
死ぬ前って
こんななんだ。
そう思っていた。
ガヂャッッッ!
扉が
あいた
のかなっ、?
「赤ぁっっ、!やだッ!死なないでッ”
お”ねがいだからッ”ごめんね”ッ
救急車呼んでるから、
もうちょっとでくるからッぁ!ね?」
なにも
わからない。
死なんだ。
そう思い、
意識を
手放した。
暗闇の中で
誰かが俺を何度も
呼んでいる。
だれだろう。
なぜだろう。
それが気になって、
光のある方へ
進んだ。
パチッ
目が覚めた。
体は痛くない。
目の前には
大好きな兄弟。
俺は、
奇跡的に生きている。
「赤にぃッ、?」
大好きな兄弟の声だ。
でも、その声は、
震えていた。
「うんッ、俺、赤ッだよ、?」
大好きな兄弟に心配かけたくなくて
答えた。
みんな泣き出した。
「よかった」なんて
声をこぼしながら。
幸せを感じた。
みんなに伝えた。
窓ガラスを割ってないこと。
いじめられてること。
辛くて死にたいと思っていること。
全部。
死ねと言われるかもしれないけど、
言わないよりマシだと思ったから。
そしたらみんなは、ごめんねって。
たくさん謝ってくれた。
でも、俺は、
あやまってほしいんじゃない。
「頑張ったね」って
抱きしめて欲しい。
そう思っていると、青が
「お疲れ様。よく頑張ったねポロッ」
と手を握り、暖かく
抱きしめてくれた。
今だけは、世界で一番
幸せであると確信した。
それから入院した。
でも、兄弟は毎日、長い時間、
病院にいてくれた。
幸せだ。
そして、長い病院生活を終えた。
家では、みんなと、昔みたいに
話せるようになった。
遊べるようになった。
そして、
笑えるようになった。
この経験は、
大きな勇気への一歩になった。
俺は、出来損ないだ。
だからこそ、生きていることに
罪悪感を抱くこともあった。
でも、一歩を踏み出せば
きっと、救いがある。
これからきっと、
たくさん努力しても、
実らないことだって、
大切な人に、
裏切られて泣くことだって、
あるだろう。
でも、その経験は
きっと、何か大きな一歩に
繋がると思う。
諦めないで、生きて。
生きていたらきっと、
運命の一歩に
出会えるから。
コメント
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ブクマ失礼しますm(_ _)m