⚠ 水白 曲パロ どろどろ
『 結局 、 君が好きみたい _ 。 』
白side
僕のカレシは屑だ。
それでも、彼の言葉が心地良いから。
また彼の手をとってしまう。
⋯
水 : しょーちゃんもう起きてたの?おはよ笑
だいすきな彼が声をかけてくる。
朝から彼の声を聞けるだなんて幸せだな、なんて思いながら返事を返す。
白 : いむくん!おはよっ!
水 : 今日早起きだしさ、一緒にデートしない?
彼からのデートのお誘い。
嬉しくて嬉しくてたまらない。
二つ返事でオーケーする。
白 : もちろん!一緒にお買い物したい!
水 : じゃあ今日はお買い物行こっか笑 準備してくるね。
そういって彼は寝室へ戻っていった。
嬉しい。今日は僕だけの彼なんだ。
はやる気持ちを抑えながら僕は準備を始めた。
水side
あー、ちょろいな笑
ちょっーーとデートに誘えばあのザマ。
ほんと扱いやすくて助かる笑
今日は『一人目の』カノジョとデートだ。
今はアイツと半同棲みたいな感じだけど。キープなんてたくさんいるし笑
テキトーにあしらっておけばいいや、なんて思っている自分は世間一般で言う屑なんだろう。
ま、世間の意見なんて知ったこっちゃないけど。
なんてことを考えながら準備の手を動かす。
水 : ⋯ほんと僕って屑だよなぁ 、 笑
白side
やばい。ちょー幸せだった。
彼とのデートを終え、家に帰った次の日。
今日は各々自分の家に帰っている。
ずっとあの時間が続けばよかったのに、なんて余韻に浸りながら今日の写真を見返す。
見返していたらなんだか急に彼に会いたくなってしまったからすぐに連絡する。
白 : なぁいむくん。今日も会えへんかな?
すぐに既読が着く。
普段は返信が遅いからこれだけのことでも嬉しくなってしまう。
水 : あー、ごめん。今日予定あるんだ。
あ、知ってる。この感じ。
彼が他の人と会うときの決まり文句。
これで何度目だろうか。
でも、もういっか。
従順な僕のほうが彼は好きだから。
白 : そっか。明日の朝はどう?
水 : じゃあ明日の朝はしょーちゃんの家に行くね。
白 : ほんまっ!?じゃあまた明日ね!
もう既読がつかなくなる。
きっと他の人と会うために出かけたのだろう。
白 : ⋯グスッ、やっぱりもっと会いたいよ⋯
僕の目から涙が溢れる。
でも、泣いたくらいじゃ『愛』って言わないから。
死ぬぐらいしないと愛だなんて言えないから。
愛の罠って一度かかると抜け出せないんだな、なんて呑気なことを考えながら僕は泣くことしかできなかった。
次の日。
彼は甘ったるい香水の匂いとお酒の匂いを纏って僕の家に来た。
彼のスマホにつけたGPSは確認済みだ。
昨夜の彼の居場所は繁華街のホテル。
彼が昨夜、その場所にいて何をしていたか想像がつかないほど鈍いわけじゃない。
それでもその予想を否定して欲しいという少しの希望を胸に彼に問う。
白 : いむくん。昨日何しとったん⋯?
水 : 別に。急に予定が入ったから出かけてただけだよ。
白 : ⋯そっか。わかった。
バレバレな嘘を付く彼に少し胸が傷んだ。
水 : 急にどうしたの?いつもこんなこと聞いてこないじゃん。
白 : ⋯いむくんさ、浮気とかしてないよね⋯?
否定して。お願い。
でもこれ以上嘘を重ねられたら本物の君はどれなのかわからなくなってしまう。
否定して欲しいという気持ちとこれ以上嘘をつかないでほしいという気持ちが混ざり合う。
水 : するわけ無いじゃん。 僕にはお前だけだって。
白 : ⋯僕にもいむくんしかいないよ。
水 : ありがと笑 かわいーね。
そういって彼と唇を重ねる。
こんなことをしても問題しかないことだなんて知っているけれど。
この先は地獄みたいだなんてわかっているけれど。
それでも彼だけが僕を認めてくれたから。
この時間が心地良いから。
もう少しだけ、騙されててもいいよね _ 。