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ケイ殿旧スターレスに来い
たったそれだけの手紙だった
それを見たケイは眉間に皺を寄せ事務所のドアを荒々しく開ける
「びっくりした…ケイどうしたんですか??」
吉野がたまたま事務所に居てケイが荒々しくドアを開ける姿など想像つかない
「…なんでもない俺は出る」
ケイの冷たい話し方に吉野は驚き
「…ケイ何かあったんですか?」と吉野の言葉に
ケイは何も言わず上着を取り事務所を出る
前のスターレスにたどり着いたケイは周りを確認しながら扉を開けて入る
ケイは当たりを見渡すと
何も変わっていない壊された旧スターレス
そんなところに未練もある訳でもない
ケイは手紙の主が誰なのか突き止めるために
奥まで進む…
奥に進む度に暗くなる旧スターレス
携帯のライトをつけながら慎重に歩く
奥に進むと見覚えのあるカバンが置かれていた
早希のカバンだ…
「!?」ケイは驚きカバンを拾いあげる
「なぜこんな所に…」目の前の部屋を見ると
早希が毛布にくるまりながら眠っていた
「ッ早希!!」ケイは早希に近ずき抱き上げる
「早希ッ…大丈夫か?!」
早希の手を取り脈を測り安定してる事に安心する
ケイは何故ここに早希が居たのかと疑問に思う
この手紙を送った主…そして前のスターレスに早希が居る…何らかの繋がりがあるとケイは予想づいた
早希が居なくなった1日後
ケイは全力で先の行方を探していたが
早希の居所が全く掴めなかった
早希のカバンの中に入っているブラックカードも見たがちゃんと本物で
ケイは早希に手を出した相手に怒りを覚えていた。
ケイは早希を抱き抱えて旧スターレスを出る
早希がケイの腕の中で眠っている姿を見て
ほっとするより危機感を覚えた
早希に危ない目には合わせないそう誓ったはずなのに…。
そしてケイはスターレスへ戻る
━━━━━━━━━━━━━━━
スターレスに着いてケイは自分の腕の中で眠っている彼女を見ながら事務所に入る
事務所に居たのはシンと晶とカスミで
入った瞬間1番最初に声を上げたのは晶だった
「早希ちゃん!?」
早希を見るなり近くによろうとするがケイが避けてから口を開く
「やめろ彼女は今眠っている」
「熱だったんスか???」
「…」
ケイが黙るとシンが話し出す
「ソファに寝かせるといい」
「あぁ」ゆっくり早希をソファに寝かせる
ケイは早希の頭を優しく撫でると早希の目が開く
「…起きたか?早希」すぐさま声をかけたのはケイだった
早希はケイの顔を見るなりびっくりして
「…誰っ、誰ですかッ」早希の一言に4人は驚く
「な、何言ってるんっスか〜早希さん 彼はケイッスよ」
「ッ誰ッ」まるで子供のように怯える早希に晶は優しく話しかける
「早希ちゃん俺だよ俺晶」
晶の言葉を聞いて、早希はゆっくりと晶を見る
「ここはっどこですかっ…貴方達は一体…」
「…何も分からないのか?」とシンが呟き
早希は今にでも泣きそうなぐらいに怯えている
「ここ…何処…」
ケイは何か嫌な予感がしたのか早希の手を握り
「…君の名は…わかるか?」
早希はケイの目をじっと見て
「名前…名前は…名前は、なんでしたっけ…?」
「…どういう事だ記憶が無いのか?」
「冗談通じないっスよ…早希さん」
「…まじで冗談には見えない」
ケイはすぐにカスミに言う
「ネコメと青桐を呼べ」
「は、ハイっス!」
カスミを走り去ったのを見たシンはケイに耳打ちをする
「奴らが動いたのか?」
「…可能性はある」
「…もしかしてさ早希ちゃんが来れなかったのは何処かに居たからって事?」
「…あぁ」ケイがそういうと晶はケイに言う
「なんで言わなかったのさ」晶の言葉にケイは溜息をつきながら
「…事情が事情だった。また改めて話そう」
「早希ちゃんが不安になるからって事か……わかった」
するとドアが開きカスミがネコメと青桐を連れてくる
「どうしたの〜?なんか緊急事態っぽいね〜」
「俺達を呼ぶなんてよっぽどなんですねケイ」
「…早希が記憶を無くしている」
その言葉を聞くとネコメと青桐は驚く
「少し見させてください」
青桐が近づくと早希は怯える
「ッいやっ…」
怯えてる早希を見て「なるほど」
「貴方が思ってるので大方あってます組織の犯行です」
「…ブラックカードを使ったってこと?でもあれはバージョンが…」
考えている時にケイは早希を見ると怖がっていた
「ここ、どこっ…ッうぅ…」
まるで本当に子供みたいに怯えてしまっている
「…彼女は今自分の名前も思い出せない、我々の名前もだ」
「ケイどうするんですか?彼女を」
「彼女がこの状況だとね…」
「…とりあえず今はスターレスに要るしか方法は無い常に誰か共に早希の隣にいろ」
「わかりましたっス」
「OK」
「りょーかい」
「承知した」
「かしこまりました」
ケイは早希の目の前に膝をつき
「…君は少しここに居てくれ、お腹がすいただろう暖かいスープを用意させる」
「…ッ…こ、怖くない…ですか?」
「あぁもし何かあれば俺が何とかしよう」
「…わ、わかりました……」
「いい子だ」頭を撫でてから
「俺は出る早希を頼んだ」
「行ってらっしゃいッス」
ケイが出ていくのを見届けてから早希を見る
「…」相変わらず怯えている
「自分はは金剛に暖かいスープを用意してもらうっス」
「その方がいいですねでは俺は一応メンバーの皆に連絡を」
「俺も協力するよ多分止めに入らないと暴れそうだしね〜」
「お願いします」
「じゃあ俺とシンで見るわ」
「お願いするッス」
「任された」
3人が部屋を出るのを見届けてから早希に優しく話しかける晶
「早希ちゃんお腹すいてない?今からスープ作ってもらうから待っててね」
「…スープ…飲みます、」
「美味しいスープを作ってもらうように言おう」
「…スープ…」
少し毛布から顔を出す
「本当に早希ちゃんだ」
「…偽物ではないだろう」
「…あ、あの、…わたし、のなまえは、さきって、いうんで、すか??」
そう問いかける早希の顔をシンはじっと見て
「あぁ早希という」
早希は自分の名前が早希だと言うことに驚きながら
「…教えてくれて、ありがとうございます…」
そんな様子を見た晶は早希に抱きつく
「こういう早希ちゃんも可愛い…」シンは呆れて
「離れろ」というが全然離れない
早希ちゃんは驚いて固まってしまった
【ネコメ】━━━━━━━━━━━━━━━
まさか早希ちゃんが記憶を無くすなんてね…
ブラックカードを使ったってことになるよね
けどブラックカードを使っても名前を忘れるまで行くのか…?
そんな疑問を抱きながら休憩所に行くと黒曜と鷹見それに藍が居た
「おーい!緊急事態〜!」
「てめぇの緊急事態はまじで信用ならねぇ」
「たしかにー!w」
「なんでよいつも緊急なんだけど〜?」
「まぁまぁそれで?何があったの?」
「早希ちゃんが今いるんだけどさ記憶が無いんだよね」
すると3人が驚く
「はぁ?記憶がねぇ?」
「それケイ知っとんの?」
「知ってるも何もケイが連れてきたらしいよ」
「…あちゃ〜…ケイでも守れんかったんかー、」
「それで彼女はどんな感じなの?」
「…それがさ〜、自分の名前もわかんない見たいだし、俺達の名前も思い出せないみたいで
さらには幼い気がするんだよねー、怯えてる?って感じ」
「今は誰かと一緒なのかい?」
「今は晶とシンが見てる」
「じゃあケイはねぇちゃんが記憶を無くした原因を探してるんか?」
「今出かけたところだね相当怒ってたよ」
「あいつ絡みならそりゃあ怒るだろ」
「けどサポートをしないとねシンや晶では不安だ」
「鷹見の言う通りやな〜!俺Bのヤツらに言っとくわ〜」
「じゃあ俺はPに言っておいてやる」
「じゃあ俺はKに言っておこうかなケイが外出してるなら代わりに説明しとかないとね」
「Cは誰が言うん?」
「一応青桐が声掛けてるかも」
「じゃあ俺Bに今から言ってくるわ!!!!」
「…あれ大丈夫かな?俺も行かないとダメ?」
「ネコメてめぇが止めねぇのが悪い」
「彼だけだと不安だね…」
「まぁ託そうかな〜」
【藍】━━━━━━━━━━━━━━━
Bが練習をしている場所まで急いで走り
勢いよくドアを開ける
「お前ら〜!!!ビックニュースや!!!」
「んだよ…」
「何…急に怖いんだけど…」
「…何かあったの?」
「ねぇちゃん絡みやでー!」
「…早希?どういうこと」
「小鳥ちゃんが何?」
「食いつかんとってくれ!今から説明してるから!」
「実はなねぇちゃん記憶無くしてるらしいねん」
「…はぁ?んだよそれ冗談だろw」
「ミズキまじな話らしいで」
「小鳥ちゃんが記憶喪失って…1か月前の記憶が分からないとかそんなところ?」
「それがなぁ自分の名前すら分からんらしいねん」
「…それってどういう…」
「ケイがねぇちゃんを連れてきたみたいなんやけどなぁ?ねぇちゃんが来てなかった期間あったやろ?その時に何かあったんかも知らんくてな今ケイが調査しとるみたいやで」
「…チッなんでッ…」
「とりあえず今は晶とシンがねぇちゃん見とるらしいけどもしかしたら俺らも見とかなあかんくなるかも知れんなぁ」
「それは別にいいけどさ…小鳥ちゃん大丈夫なの?怪我とか」
「んー、そこまでは詳しく聞いとらん」
「…俺らの事、わかんねぇってことなのか?」
「そうやでミズキ」
まぁミズキは大人しいのは別にええんやけど問題はヒースやなぁ…
ねぇちゃんの事をケイと同じぐらいに大切にしとるからなぁ…ケイと殴り合いにならんかなぁ…まぁ俺も喧嘩に入れてもらお!
「…早希のところに行く」
「ちょっとヒース落ち着きなって…」
「リコの言う通りやで一旦落ち着いてから行った方がいいねぇちゃんにこわがられたくないやろ?」
「あぁ?怖がられるってなんだよ」
「誰も覚えとらんからさビクビクしてるんやって後、幼い感じー?らしい」
「…幼い感じ…って事は…」ヒースが走り出そうとしてる所をリコが止める
「一旦落ち着きなってッミズキも手伝ってッ」
「…別に行かせたらいーだろーがよ」
「今行ったらねぇちゃんに怖がられるんやヒース一旦落ち着けって」
「…ッ……わかった」
【青桐】━━━━━━━━━━━━━━━
青桐は黒曜 藍 鷹見の事はネコメに任せ
Pのメンバーの練習場につきドアを開ける
「すいません遅れました」
「遅い青桐カスミはどうした戻ってこないのか」
「まぁまぁ、あんな慌てようだったんだなにか事情があったんじゃないか?」
「そうですね…皆さんに話さないと行けないことがありまして」
「なら練習の後にしてくれ」
「…早希さんの事だとしたら…どうします?」
「…早希さんの事ですか…?」
「いやはや…一体何があったのでしょうかね」
「早希さんが今お店に足を運んで居ます」
「熱が治ったんだね、良かった」
「…熱ってより別の問題がありまして…記憶喪失になってしまったみたいですね」
「記憶喪失だと?」
「えぇ自分の名前すら覚えておらず我々の事も忘れています」
「柘榴のような記憶喪失ってことでしょうか?」
「いや柘榴より酷いと思います」
「私で例えないで貰ってもよろしいでしょうか?…それで早希様は今どうしておられるのでしょう?」
「今は晶とシンが早希さんを見ています
子供のように怯えているのであまり1人にさせない為に我々も協力するかもしれません」
「…姫がそんなことに…」
「記憶が戻るまでこのままかもしれませんがなるべくサポートしながら早希さんを見ましょう」
「わかった私も何かあれば手伝うよ」
「姫のためならなんだってするよ」
「えぇ俺もなるべくサポートします」
「よろしくお願いします」
【黒曜】━━━━━━━━━━━━━━━
…めんどくせぇことになっちまったな…
どうなってんだよ…
Pが舞台のリハ練をしている所まで歩き舞台を見上げる
「黒曜?何か用でしょうか」リンドウが黒曜に聞くと黒曜は溜息をつきながら言う
「…Pのメンバー全員揃えろネコメは別に要らねぇ」
「?えぇわかりました 皆んな少し集まってくれないか」
「何〜?何か用?」
「…今リハ練なの見てわかんないの?」
「…それよりも厄介なんだよ…」
「何かあったの?」
「早希が記憶無くしちまったらしい」
「?どういうこと意味わかんないんだけど」
「俺もネコメから聞いた情報だから知らねぇけど…俺らの事や自分の名前すら分かんねぇらしいしガキみてぇにビクビクしてる」
「それって大丈夫なの!?病院は!?」
「知らねぇよ…」
「それで?今どうしてるの?早希ちゃんは」
「今は晶とシンが見てるらしいがな」
「なるほど、…」
「まぁ何かあればお前らも手伝え以上だ練習戻れ」
「はぁ!?」
「…お前がリハ練って言ったんだろちゃんとやれ」
「マイカ落ち着いて」
「早希ちゃんが心配だな…」
「そうだねぇ…」
「…メノウは本当に心配してるんですかね…」
【鷹見】━━━━━━━━━━━━━━━
オープン前の清掃をしているKを確認し声をかける
「みんな少しいいかな?」
「鷹見?どうしたんだ急に?それにさっきからケイが見当たらないんだけど…」
「それも含めて話すからみんなこっちに来て」
「なんだ?」
「何かあったの?」
「鷹見さんが集めるなんて珍しいね」
「…どうしたの」
「…早希が記憶喪失みたいでね…」
「えっ姫が?」
「どういうことだ?それは」
「…事情は詳しくは分からないけど早希を連れてきたのはケイみたいでね早希は俺達の事や自分の名前すらも分からないらしい」
「それって大丈夫なの!?」
「いや、大丈夫じゃないだろ……記憶喪失って病院なのか…?」
「夜光落ち着いて病院を調べなくて大丈夫だから」
「…どうすればいいの…?」
「とりあえず早希の記憶が戻るまで誰かは早希に着くことになると思う」
「じゃあケイはどうしたんだよ?」
「早希の事で出かけたよ」
「なるほどな」
「今は早希さんはどうしてるの?」
「今は晶とシンが面倒を見てるみたい」
「じゃあ俺達は姫の近くに入ればいいってことだね?」
「あぁそういうこと」
「…ケイ言われた、早希を守るって」
「そうだ、今は怯えてるみたいでね、少し幼くなってるみたいなんだ」
「わかったこちらもサポートするよ」
「助かるよ」
【晶】━━━━━━━━━━━━━━━
あれから早希はまた眠りについた
「寝たか」
「そーみたいだね〜…あぁ、ヤニ吸いてぇ」
「行けばいい彼女は俺が見よう」
「独り占めはダメでしょ」
「…それよりスープは起きてからにしよう」
「だなぁカスミも来る気配ないし」
するとドアが開きヒースが入ってくる
「…早希は」
「寝たところ」
「…そう」
「…早希…」ヒースは早希の寝顔を眺める
「暗闇に纏いし漆黒を抜け出すにはことりを呼べいい」
「急に何それ」
「…」
すると早希が目を覚ます
「…んっ…」
「おっ起きた?」
「まだ少し眠っていても良かったのだぞ」
「…早希大丈夫…?」
早希はヒースを見て「…タグ…」
その言葉にヒースは驚く
「…早希…俺の事、わかる?」
「…ッ誰です、か」
「…」
早希の言葉にヒースは驚きもせずに早希を見つめながら「俺は…ヒース…」
「俺も名乗るのが遅れたシンだ」
「…シン…さん、…ヒース、さん、…あき、らさん…?」
「そーそー覚えが早いね〜」優しく早希の頭を撫でる晶を見たシンは呆れて引き剥がす
「そろそろ店の開店時間だ…晶行ってこい」
「はぁ〜?なんで俺なの?」
「さっきから早希が固まるからだ」
「…ハイハイわかったよヒースじゃあ早希をよろしく〜」
「…うん」晶が部屋を出ていきヒースはシンに聞く
「早希を連れてきたのは…ケイだよね」
「…そうだ」
「…ッ」
その二人を見ている早希は2人の袖を掴む
「…?」
「どうした」
「…大丈夫…です」
【ヒース】━━━━━━━━━━━━━━━
早希が記憶を無くしたって聞いた時
俺は生きた心地がしなかった
俺の事を忘れてしまってる事はまだいい、
けど…自分の名前を忘れてる、しかも
幼い感じの早希を見てると昔を思い出す
タグ付けされてた俺達を…
早希を危険に合わせた奴を絶対許さないし
早希の事を危険にあわせて言わなかったケイも許さない
そんな事を考え早希の事を見ながら
シンに誰が早希を連れてきたのか聞いた後俺はケイにムカついていた
それもシンはわかってたと思う
けどそんな俺達の袖を早希が掴んだ
「…大丈夫…です」声が震えたまま袖を掴んでいる早希を見て少し落ち着いた
記憶が無くなっても早希自身が分からなくても
この優しい彼女は今ここに居る
思い出すまで、俺は傍に居る
今度は守りたいから…
「…ありがとう…早希…」先を見ながら優しく微笑み袖を掴んでいる手を優しく握る
するとカスミと金剛が部屋に入ってきて
「スープ作ってもらったっス〜」
「温かいうちに飲んでね」
早希は二人を見て怯えたままヒースの手を握りシンの袖を強く掴む
「あはは…警戒されるっスよね…自分はカスミッス」
「俺は金剛だよスープをどうぞ」
差し出されたスープを見てヒースとシンの顔を見る
「毒林檎ではない安心して飲むがいい」
シンの言葉に疑問を浮かべながらスープを受け取る早希を金剛は嬉しそうに見て
「ヒースとシンもスープ飲んでよ多めに作ってあるんだ」
「うん」
「頂こう」
「少し優しめに作ったから薄いかもだけど…」
「味見したっスけどすごい美味しかったっス!」
「カスミが言うなら良かったよ」
早希はスープに落とされてる卵をゆらゆらと見つめ飲むと驚いたような顔をしながらまた卵を見る
「どうかな?」
「…おい、しい…です」緊張しているのかまだ恐怖心があるのか金剛の顔をじっとみながら答える
「良かったまだあるから言ってね」
早希はチビチビとスープを飲む姿を見てヒースは微笑む
「スープが飲めるならお菓子とか作っておこうかなスープだけだとお腹空くかもだし」
「そうだな空腹時はエネルギーを蓄えれない」
「営業後はどうするんスかね?この状況だと早希ちゃんを1人には出来ないっスし…」
「…誰かがスターレスに残るとかじゃない?」
「それが打倒だね」
「それも改ケイに聞くしかない」
「…そうっスねぇ…」
早希は金剛を見てスープの空き皿を渡し
「…あの、…お、オカワリ…ください、」
「わかったちょっとまっててね」といい持ってきなお鍋を開けてスープを注ぐ
「はいどうぞ」と渡し早希はちびちびと飲む
金剛は営業のため厨房に戻り
早希はお腹いっぱいなったのかキョロキョロし始めてソワソワしている
「ソワソワしてるっスね」
「知らないところだから色々見たいんじゃない…?」
「…殺風景だがな」
「まぁまぁいいじゃないっスか」
早希は毛布を被りながら椅子に座りコロコロ動いたり回ったりして遊ぶ
「まるで子供みたいっスね妹思い出すっス」
「天の女神がくれた恵なのだろうな」
「けどあの毛布ずっと被ってるよね…暑くないのかな」
「暑かったら脱ぐと思うっスよ」
早希はくるくると周り…天井を見上げている
すると早希は毛布を置き腕を捲る
その時早希の腕や足などに傷ができているのが見えてしまう
「早希…それ…」
「…怪我したのか」
「すごい傷の量っスね!?ちょっと待っててください医療箱持ってくするっス」
「早希少しこちらに来てくれるか」
シンがそう言うと早希はシンの顔を見て
ゆっくり近づく
「少し腕を触るぞ」早希が頷き袖をめくると
切り傷や痣等様々な痣や切り傷が残っている
「…っ誰が早希にこんなこと…ッ」
「医療箱持って来たっス!この傷はすごいッスね…消毒するッス」
「…早希少し我慢して」ヒースの言葉に頷き消毒してる最中は顔をしかめる
包帯巻き傷を触れさせないようにする
シンが彼女に近づき「早希どこまで覚えてないのかわかるか」
「…」考え込みながら「…何も覚えていません…」
「わたし、はタグを持っていて、…」
「タグっスか?」とカスミは早希聞く姿を見ていたヒースは驚いた顔をする
それを見たシンは「どうした」と聞く
「…なんでもない…」と言うヒースを見てシンは「そうか」と答える
ヒース━━━━━━━━━━━━━━━━━
どういう事…、記憶がないんじゃ…
でもタグの事は覚えてる…、
もしかして…当時の記憶のまま…?
…だから、…でも自分の名前を…?
…それだったら早希のタグは黒曜が持ってる
黒曜を見たら、なにか反応するのかも…
だったら、…だとしたら…
早希は思い出して…
早希は手当してもらった腕や足などを見て
優しく触っている
まだ早希は自分が誰なのかさえも分からない
ここにいる全員も忘れ知って怖い思いをしてる
今は俺が早希のそばに1秒でも長く居て
何も考えなくていいように…
力がなくても、守れるように…
今が今だからできる事を…