──夜の帳が降りる頃、空気は張り詰めていた。
「ならず者の楽園」に静けさが広がる。焚き火は消され、誰もが口を閉ざしていた。処刑が始まるからだ。
シオン・ヴェルナーは瓦礫の上に腰掛け、群衆を眺めていた。その視線の先には、一人の男が縛られ、膝をついている。
マルコ──ならず者の楽園の住人の一人。
いや、裏切り者だった。
「……すまねぇ、すまねぇ……!」
マルコは震えながら叫んだ。
「違うんだ、俺は……俺はただ……」
シオンは静かに首を振る。
「君が組織に情報を流していたことは分かっているよ」
「違う! 俺はそんなつもりじゃ……!」
「ならば、どう説明する?」
シオンが指を鳴らすと、闇の中から一人の男が進み出た。カインだ。
彼は無言で組織の通信機を投げ捨てた。
「マルコの隠れ家から見つけた。通信ログには”次の襲撃に備えて準備を”とある」
群衆のざわめきが強まる。
「裏切り者め……!」
「てめぇのせいで仲間が死んだんだぞ!」
怒声が飛ぶ中、シオンは静かにマルコを見下ろした。
「私たちは”ならず者”だ」
「だが、寛容ではない」
マルコの顔が恐怖に歪む。
「頼む……! 俺は……俺はただ生きたかったんだ……! 組織が……あいつらが”見逃してやる”って……!」
「”生きたい”か」
シオンは小さく微笑んだ。
「私たちも生きたいよ。君のような裏切り者のいない世界で、ね」
マルコは絶望の表情を浮かべた。
シオンは手をかざす。
「奈落の鎖」発動。
闇の中から現れた漆黒の鎖が、マルコの首に絡みつく。
「う、うわあああ──!」
悲鳴を最後に、鎖が締まり、マルコの体から力が抜ける。
数秒後、沈黙だけが残った。
「……処刑は終わりだ」
シオンは鎖を解きながら、群衆に向かって言った。
「統括組織と戦うには、”信頼”が必要だ」
「裏切り者に容赦はしない」
誰も反論しなかった。誰もが、マルコの裏切りの代償を理解していた。
「我々は”ならず者”ではなくなる」
「”革命軍”となるのだ」
ならず者の楽園は変わる。革命の炎は、すでに燃え始めていた。
作者から
【参加型は7話からでしたね】
コメント
2件
今回も神ってましたぁぁぁぁ!!!!! マルコ?最初あの悪魔の実食ってるパイナップルの人かとr((((殴 まあ、裏切ったなら処刑されて当然だよね!うん!!(?) シオンたん大変そうやな...がんばえええぇい(((? 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいいいいいいぃ!!!!!