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棘と喧嘩

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棘と喧嘩

1 - 第1話

♥

30

2023年02月08日

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「棘くん!棘くん!!」陽だまりようにいつも明るく元気たっぷりの笑顔を絶やさない彼女



俺の気持ちをいつもちゃんと汲みとってくれる彼女



悪ノリをしてもなんだかんだ許してくれる彼女




喧嘩をしても今までお互いどちらかが謝りすぐ仲直りしていた…

上手くいってると思ってたんだ……









彼女は今にっこりとした笑顔でこちらに顔を向けている……笑顔なのにとてつもない圧を感じる……

パンダも憂太も恵もその圧に押されている……

悟はあちゃ⭐︎テヘペロ♪としてる

真希は〇〇の後ろでゴミを見るかのような目をしてる

まさか聞かれていると思わなかったんだ………







「じゃあその子と付き合ったら良いんじゃなの?


・・

狗巻くん?」














「おががーー………」





俺は今机の上でつっぷしてこの世の終わりかのような雰囲気を醸しだしている





「おがが………」





「まだ〇〇と仲直りできてなさそうだな……」




「まさかあのタイミングでくると思わなかったもんね……」




パンダと憂太が申し訳なさそうに近くに来る

そんな俺を目にもくれず〇〇は真希と楽しくお話している


あれから一週間……

任務に支障をきたさない程度、最低限は話してくれるがそれ以外は一切顔も目も合わせず話も聞いてくれなくなった……





「おがが……」





魂が抜けたようにぼーとしていると

パンダと憂太が俺に元気だせよと励ましてくれる

真希には





「今回はお前が100パーわりぃから〇〇の味方だわ、しばらく反省してろ」





とすごい剣幕で言われた……こわかった……



パンダも憂太も〇〇に事情説明してくれたり仲を取り繕おうとしてくれたが〇〇は笑顔で

「え?嫌よ」と言われたらしい、


このまま自然消滅してしまうんだろうか……

そんなの嫌だ、〇〇と別れるなんて絶対したくない、なんでハッキリと否定しなかったんだろうか………あの時の俺に一発殴ってやりたい。






ことの発端はパンダと悟がもってきたモノが原因だ………






男メンバーで談笑室で雑談をしていたら悟とパンダがハイテンションで入ってきた




「お疲れサマンサァー!!健全な男子高校生諸君!いいものを持ってきてあげたよん♪」




「むふふー!」




みんなでなんだ?また変なお菓子かゲームでも持ってきたのか?とみんなで見る

机にバサバサッと置かれたものをみて憂太と恵と俺は固まった






そう……









エ〇本だった!!!!!





恵はしばらくガン見したあと目を逸らし

憂太は顔を赤らめひええってなってる

俺もガン見して固まっていた





「ほらほらぁ〜!男子高校生!こういうのいるでしょ??君たちのために僕が買ってきてあげたよー♪見よう見よう♪♪」





「パンダこういうのはよく分からないけど面白そうだからノるぜ!見ようぜ!!」





「いや、俺はいいです」




「恵ぃ〜こういうのは早いうちに慣れとかないと大人になったら拗れちゃうよぉ〜??社会勉強だよ社会勉強!!」





「ぼぼぼ僕はこういうのはちょっと………」




「憂太も慣れとかないといざ!って言う時に頼りないヘタレだと思われちゃうよぉ〜?嫌でしょ?」





「おかか……」




「棘も〇〇と付き合ってるじゃん??予行練習だと思って!ね?」




そう言いながら強制で3人とも椅子に座らされる





こいつは本当に教師か???

と思いつつみんななんだかんだ思春期の男子だ……結局欲望に負けてしまいみんなで見ることになった





読むにつれ刺激が強すぎて3人とも顔がこれでもかっていうくらい真っ赤になる……

俺も〇〇とは付き合ってまだ半年くらい、手は繋ぐがキスだってまだしたことがない……刺激が強すぎる





「あっはっはっは!!!みんなウブだねぇ〜〜!」





「俺パンダだからよく分からないけどエロいことは分かるぜ?」





と二人は呑気に笑っている





「おい憂太はおっぱいはどれくらい欲しいんだ?」





突然パンダにそんな質問をされて憂太は飲んでいた水を勢いよく噴きだす





「ゲボッ!ゲホ!!!!前にもいったじゃないか……まぁ…大きいほうが……ゴニョゴニョ」




そう言いながら顔を真っ赤にさせる





「真希でかいほうだもんな!!良いと思うぞ!」




「な!!!なんでそこで真希ちゃんの話に「おい!恵はどうなんだ??」」





パンダは憂太の話を遮り恵のほうを振り向く





「……………好きになったらその人の全てが好きになると思うので特には……」




「えぇ〜〜〜?恵つまんなぁーい!このグットルッキングガイ五条先生はもちろん!!きょ「ふーん、じゃあ棘は??」」





パンダは俺のほうを見て問いかけてくる

エ〇本のあるページから目を離せず固まっていると





「ふぅ〜〜〜ん?棘は巨乳派なんだ♪」





「お!!!……おかか!おか……しゃ…け」





悟が横から本を除きニヤニヤする

パンダがふうぅーん?と首を傾げる





「ふーん?でも〇〇って胸あんまなくね??それよりもこの前任務で棘が助けた女の子!あの子すっげー胸デカかったな!」




そう言われあの時を思い出す

呪霊に襲われそうになった一般人の女の子を抱きかかえ無事終えたがその抱きかかえた時の感触を思い出し顔を再び真っ赤になる…



その顔をみて悟とパンダはあらーーっ?とニヤニヤする





「なに?浮気?〇〇だってこれから大きくなる確率は充分あるよ?」ニヤニヤ





「やっぱりでかいほうがいいんだなぁ」ニヤニヤ





そう言われて〇〇はそういう目的で好きとかじゃないしそういう揶揄いはやめろ!と言おうとした瞬間後ろからコンコンッと音が聞こえた

俺と悟以外のみんなは顔が一瞬でサァッと青ざめている……






ここにいるメンバー以外でここを使うのは後二人しかいない……





ギギギ…ッと首をゆっくり後ろに向けるとそこには怖いくらい笑顔の〇〇とゴミのみるような目をした真希がいた……





すぐ〇〇に駆けより

「おかか!!こんぶ!!」違う!ごめん!って謝り話しかけたが笑顔で






「しばらくは話しかけないでもらえる?」






と言われ、自分がどんだけのことをやらかしてしまったのかを思い知り頭が真っ白になりポカーンと立ち尽くしてしまった……







そして今にいたる……





「おがが〜〜……」





今日も一日顔も合わせてくれず終わってしまった…

話しかけても無視をされあからさまに避けられる

しまいには棘くん呼びから狗巻くん呼びになりかなりダメージがくる……




いつもの日課の花壇に水やりをしながら大きなため息をする……





もう俺のこと嫌いになっちゃったかな





話したくもないかな





顔も見たくないのかも





そんなの嫌だ…〇〇と別れたくない…

いつも隣にいて笑顔で話しかけてくれて、いつまでもずっとこの関係を続けたかったのに…

胸がくるしい…痛い…息が上手くできない…




立つのが苦しくなりうずくまる




やだ……いやだっ……別れたくないっ

嫌われたくないっ…


ずっと〇〇と一緒にいたいのに!!

涙がじわっと溢れる






「……っ」




「棘くん?!」





ふわっと心地の良い大好きな人の声にパッと顔をあげると心配そうな顔をした〇〇が目の前にいた





「…?!泣いてるの?!どうしたの?怪我したの?ハチに刺されちゃった??」




そう言いながら顔を覗かせ焦ったような顔で「とりあえず保健室にい…」と言う前に体が勝手にカバッと〇〇を思いっきり抱きしめた






「……狗巻くん?」





「おかか…」(苗字呼びはいやだ…)





「??」





「グスッ…おかかぁ…」(ごめん…)





「………狗巻くんは大きいほうがいいんでしょ?」





「おかか、グス…おかかぁ……こんぶ…ツナぁっ……」

(ちがう、ちがう…〇〇のことをそういうので好きじゃない、ちゃんと〇〇の全部好きなの…)





「グス…明太子……ヒック…ツナマヨ、高菜…」

(別れたくない…大好きだから、嫌いにならないで…)




涙を抑えたいのにボロボロと止まる勢いがなく情けなくなる…〇〇を傷つけたのに…






「棘くん…顔あげて??」




こんなみっともない顔見せれるわけない





「…グス…おかか……」(いやだ…)






「顔をちゃんとみてお話したいの…ね?」






目をグイッと袖で拭き取り顔をあげると、

久々の〇〇の優しい顔が近くにあって嬉しくなりまた涙がボロボロでる…

その涙を〇〇がハンカチを取りだし拭いてくれる






「…私…気にしてるんだからね…」





そんなの気にしなくて良いよと顔を横にブンブン振る





「女の子の話も初めて聞いたもん…だから私のことはもう好きじゃなくなったのかなと思って…」





そう言われ腰に回している手に力をいれて大きめの声で「おかか!!ツナマヨ!」(そんなわけない!大好きだよ!)と言うと〇〇は少し嬉しそうに頬を染め瞳をうるませる…





「他の人のこともう目で追っちゃわないでよ?私も棘くんしか見てないんだから……」





小声で「胸だって大きくなる予定だもん……」と言われその姿が可愛すぎて嬉しさで気持ちが溢れる

他の人なんてみるもんか、俺の中には〇〇しかいないよ!そう思いながらぎゅうぅと抱きしめる






「…ね?棘くん大好きだよ、仲直りしよう?」








「しゃけ」



おでこを合わせる








「ふふっ…棘くん目がすごい真っ赤だよ?そんなにショックだった?」







「しゃけ」







「私だってショックだったんだからね?これでおあいこだよっ」






「しゃけ!」







「大好きだよ」






「ツナマヨ…」








放課後の花壇…夕日が二人を照らす中



口元の布を下げて〇〇の唇に自分の唇をソッと重ねた…


初めてのキスは自分の涙のせいで少ししょっぱかった……










ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





廊下の隅でパンダ達は二人の様子をみて仲直りしてくれて心からほっとする


悟はきゃぁあ!と言いながらその光景を写真をとりまくっていたが横から真希ちゃんに「空気読めよくそセンコーが」とスマホを奪われ粉々に粉砕されたらしい……




みんな2年に進級し一年の後輩たちがはいってくる

狗巻カップルは相変わらず仲良しで高専の人達から目の保養で癒しカップルと言われていることを二人は知らない




あの喧嘩以降狗巻くんは下ネタの話をふられても大きく腕でバッテンをつくり




「おかか!!こんぶ!しゃけツナマヨ!」

(俺は〇〇以外興味ないの!〇〇が一番!)




と言うようになったらしい………

任務や他にもささいなことも〇〇にいちいち報告するようになる




〇〇の胸は俺が育ててやるんだ!と心の中で強く決意していたりして2年に入ってから狗巻くんからグイグイと凄い勢いで二人の関係は進展しまくったとか……








※〇〇と真希は恵はどうなんだ?くらいから聞いていたので乙骨くんはまぬがれました!セーフセーフ!





めでたしめでたし


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