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直線NN
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『進化の終わり、世界の終着』サイト-19の、最高権限を持つ者しか入れない中央管制室。研究員のアイは、冷たい警告灯が赤く点滅する中、宇宙の彼方から送られてきた無人探査機の映像をモニターで見つめていた。画面に映っているのは、かつて地球とよく似た高度な文明を持っていた、とある未知の惑星の姿だった。しかし、現在のその星は、ただの「死の惑星」に変わっていた。「SCP-3426、第13号惑星の調査記録。……現象の発動から、すでに1年が経過しています」アイの声は、冷たい部屋の中に静かに沈んでいった。画面の中の空は、見たこともない不気味なピンク色と赤色の斑模様に染まり、空間そのものがグニャグニャと歪んでいる。海を見れば、不自然に波打った形のまま、水がすべてダイヤモンドのような硬い結晶に変わっていた。物理の法則が、根底から完全に狂わされているのだ。カメラがかつて大都会だった場所を映し出す。そこには、何百万人もの宇宙人(人型の知的生命体)たちがいた。しかし、彼らは逃げ惑うことも、倒れることもなく、歩いていた姿勢のまま、空を見上げた姿勢のまま、完全にカチコチに凍りついたように静止していた。彼らの細胞は完全に死に絶えており、体からは魂が抜けていくかのように、真っ白なモヤが絶え間なく蒸発し続けている。これこそが、SCP-3426――宇宙の頂点に達した文明を襲う、最悪のバグだった。この現象は、ある惑星の種族が「万物の理論」を完成させたり、無限のエネルギーを手に入れたり、あるいは財団のような「怪物を管理する組織」を作り上げた瞬間に、どこからともなく発動する。科学が進歩しすぎたせいで、世界の限界値を超えてしまい、宇宙のシステムそのものが、その文明を「エラー」として強制消去しにやってくるのだ。『……アイ、大変だ。メインコンピューターのデータを見てくれ』インカムから、血の気の引いた同僚の声が響いた。『財団の物理学チームが、さっき新しいエネルギー理論を完成させてしまった。世界中の科学技術が、今まさに、この現象の発動条件である「タイプ1文明」の基準を突破したんだ』その瞬間、サイト-19のすべての電灯が、バチバチと激しい音を立てて明滅し始めた。「嘘……早すぎるわ……」アイが驚いて窓の外を見上げると、そこには、先ほどの死の惑星と全く同じ、悍ましいピンク色の霧が空を覆い尽くそうとしていた。空間がベキベキと音を立てて裂け、そこから真っ黒なモヤが溢れ出してくる。世界中のパソコンやスマートフォンの画面が、一斉に砂嵐のノイズに変わり、高周波の耳鳴りのような悲鳴が、アイの脳内に直接響き渡った。(ああ、私たちは……進歩してはいけなかったんだ)怪物を閉じ込め、世界の平和を守り、科学を発展させてきた財団の努力。それこそが、人類を完全に滅ぼすための「引き金」だったのだ。アイの指先が、ゆっくりと感覚を失い、白く透き通り始めた。体からサラサラと、大切な記憶や感情が、白い煙となって空気中に溶けていくのが分かる。ガラスの向こうの同僚も、銃を構えた警備員たちも、全員が動くのをやめ、カチリと時間が止まったかのように、その場に静止していった。「誰か……」声はもう出なかった。アイの意識は、真っ白な空間へと急速に突き落とされ、やがて完全な暗黒の底へと沈んでいった。地上の何十億もの人間たちが、自分が偽物か本物かを疑う暇すら与えられないまま、ただの動かないレプリカの置物へと変えられていく。人類が夢見た輝かしい未来の答えは、ただ、宇宙のゴミ箱へと静かに捨てられるだけの、冷たい絶滅の終わりだった。
コメント
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うわああああ第9話読み終わったよ🥺💦めっちゃ重くてエモい…!「科学の進歩こそが滅びの引き金」っていうアイロニーが胸にグサグサ刺さった😭 アイが体から記憶を奪われていく描写、ゾッとしたけど美しくもあって…「誰か…」の声出ないラスト、マジでやばい😢 人類の頑張りが全部エラー扱いって切なすぎる〜!次どうなるの!?心臓バクバクしながら待ってます🍊好きさん🔥