僕が彼女のことを好きだと意識しだしたのは10月頃だった
出会いはなんてことは無い同じ職場の同じ部署だっただけ
話していくうちに仲良くなって色んな話をした
僕が彼女の愚痴を話すことだってあったし彼女が旦那の愚痴を話すこともあった
別に第一印象は普通だったと思う
小さくて可愛い子だなぁくらい
よく笑うから好きになったんだと思う
そんなもんでしょ?好きになる時なんて
ふざけて彼女に「今世界で1番抱きたい女」と伝えたことがあった
その時に彼女は「いいよ笑」と笑った
そんな単純なふざけた会話で僕は堕ちた
笑ってくれ
彼女と同期の男と僕の3人で飲みに行った
彼女の旦那は遊びに行くことを嫌っていたので彼女は内緒で飲みに来たんだ
結局旦那にバレて彼女がそれ以降飲みに来ることはなかった
いい時間になり解散した後
僕はまだ彼女と話したかった
可愛かったなぁなんて考えながら
コンビニでタバコを買っていたら電話がなった
彼女がまだ帰りたくないと言った
僕らは車の中で話して帰ることにした
僕は一人暮らしだったけどさすがに人妻と2人で家はマズいと思ったから
そして5時間くらい話して帰った
何をそんなに話したのかなんて覚えてない
きっとくだらないことを沢山話した
僕の誕生日が近かったから誕生日プレゼントなにかあげるって言われた
僕は言った
「じゃあチューして」
「やだ笑」
そらそうだ
僕のふざけたふりのジャブはかわされた
本気だったのに
僕のアタックはここから始まった
彼女は優しいから距離を取ったりすることは無かった
手を繋いだりすることは無かったけど少し触れただけでドキドキして
僕は久々に恋愛をしてる気分だった
付き合ってる彼女がいるのに
ドラマじゃないから、いきなりキスしたりするなんて急展開はなかった
少しずつ少しずつ彼女との距離は縮まっていた
彼女の旦那はイケメンだった
ギャル男みたいに髪も長くて
男のくせに化粧もしてたりオシャレだったり
僕とは正反対みたいな女みたいな男だった
彼女はそんな男が好きだったのだ
だから僕もした
化粧をして彼女に会いに行った
男のくせに
彼女には笑われた
髪の毛も伸ばした
今だって伸ばしてる
彼女が好きなラルクも聴き始めた
なんだって彼女好みに染めた
必死だし全力だった
そして楽しかった
こんな感覚は久々で
きっと彼女の気持ちに進展があったのは1月頃
彼女と出会って4ヶ月が経っていた
これを読んでる君には仲良い異性の友達はいるかな?
異性の中でも1番仲のいい人
お互いそんな立ち位置だったと思う
夜中の12時くらい
金曜日の夜だった
僕はYouTube見ながらゴロゴロしてたんだ
すると電話がなって、彼女だった
「どうしたん?」
「ねぇなんか面白い話して〜」
彼女は僕に会う度に面白い話をねだってくる
だから僕は毎回ネタを用意してるのだけど
なぜこの時間に?電話も珍しい
疑問を投げかけていると電話の向こうからはすすり泣く声が聞こえてきた
彼女は泣いていた
焦りながらも彼女をなだめ少しずつ話を聞いた
どうやら旦那と喧嘩したらしい
暴力も振るわれ死ぬかと思った
もう逃げ出したい誰かに話を聞いて欲しい
そんな思いで電話してきたらしかった
僕はまず本当に世の中には女を殴る男っているんだなって思った
しかもその日だけではなく日常的にだと話していた
でも顔に傷は無かったからきっとバレないようにお腹とかなんだろうなとか冷静に考えてたのを覚えてる
彼女はずっと話しながら泣いていた
だから僕は精一杯彼女を笑わせた
たくさん
家に行ったりなんかしない
そんなことするのはドラマだけ
実際は旦那にバレた時の迷惑や家庭の崩壊など考えて行動なんてしないものなんだ
彼女が殴られても耐えてるのは子供がいるから
ずっと我慢してたのに僕が突撃して台無しになんかできない
だから笑わせることが僕の仕事だった
彼女はたくさん笑った
泣き止んで、もう戻らなきゃとトイレで話していた彼女は電話を切る間際に
「こんなことなら君と……」
と言って「なんでもない」と「おやすみ」を伝えて電話を切った
僕は驚いた
だって好きなのは僕だけだと思ってたから
彼女は僕のことを仲のいい友達だとしか思っていないと
でもきっと心が弱っているからあんな発言が出たんだと自分を納得させた
そうでもしないと期待してしまうから
今回はここまで
思い出してみると彼女も少しずつ僕のことを好きになっていたのかなと思えた
この時の僕は気づかなかったけど
彼女の似顔絵を載せておきます
少しでもイメージが湧けば
コメント
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続きしよ、待ってるよ