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翌日、
カイナは少ない荷物をまとめていた。
「お母さん…」
家の中を見渡し、思い出が蘇る。
「助けてあげられなくてごめんね。」
カイナは申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
あの時、もう少し早く崖に行っていれば、
と何度も後悔した。
それでも、前を向いて行かなければならない。
どれだけ後悔しても、もう戻ってきてはくれないのだから。
「そろそろ行かなくちゃ、」
「…じゃあね、お母さん。」
『行ってらっしゃい』
「!」
咄嗟に後ろを振り返る。
しかしそこには誰も居ない。
「うん。行ってきます。」
カイナは微笑み、船に向かった。
港に着き、船に向かおうとする。
すると、街の方から声がした。
「やっと居なくなるのか!」
「もうあいつを気にしながら生きなくていいのね!」
そんな声が飛び交っていた。
カイナは思った。
(幾ら昔優しくして貰って居たとしても、お母さんを亡くした事に変わりはない…)
(だったら、ちょっとやり返してもいいよね)
カイナは手に力を入れ、そのエネルギーを街の方へ向けた。
そのエネルギーは地面に触れた瞬間、一気に爆発した。
すると、街は以前よりも氷が増え、地面は完全に凍ってしまった。
「さようなら。」
カイナは振り返らず、船に向かった。
階段を登ろうとした時、上からシャンクス達が顔を覗かせていた。
「やっと来たか!」
「すみません。ちょっと野暮用を済ませて来まして、」
「野暮用…ねぇ」
「まぁ、なんでもいいじゃねぇか!」
「カイナ、改めて言わせて貰う!」
『俺達の船に乗れ!』
「…はい!」
カイナは意気揚々と階段を上り、船に足をつけた。
「これからよろしくな!」
「はい!よろしくお願いします!」
船は歓喜に包まれた。
「よぉーし!出航だ〜!」
錨を上げ、港から船を動かす。
改めて、この船に乗って良かった。
だって、あのまま島に居たら私が私じゃ無くなっていただろうから。
これもお頭と、副船長のおかげ。
だから、私はこの船の為に、皆の為に戦う。
皆の笑った顔が好きだから。
END
ここまで読んでくれてありがとうございます!
大変長い話で飽き飽きしてきた方もいるのでは無いでしょうか?
そこで、次は副シャンを書こうかなと思っています。
どうか、今後とも私の書く小説を読んで頂けると嬉しいです!
それでは!