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夕方、倉庫の裏。バイト後の静かな時間
春香は、荷物をまとめながらふと口を開いた。
「南ちゃんって、ひろのこと好きなの?って聞いたら、“尊敬してます”って返されたんだよね」
ひろは、近くで帰る準備をしていた。
その手が、ほんの少しだけ止まる。
春香は、何気ない顔で続ける。
「まじめかって思った。」
ひろは、荷物の隙間に手を入れながら、ぼそっとつぶやいた。
「……なんでそんなこと聞いた?」
春香は、振り返ってにやっと笑う。
「え? なんとなく。空気的に、聞いてみたくなっただけ」
ひろは、目をそらしたまま、リュックの底を見つめていた。
耳が少し赤くなっている。
春香が、くすっと笑って言う。
「この照れ屋が~」
その瞬間、ひろは急に動きを止めて、小声でつぶやき始めた。
「3.1415926535…8979323846…2643383279…」
春香は、目を見開いて固まる。
「……円周率? 」
「……」
春香は、数秒沈黙したあと、じわじわと引いた顔でつぶやいた。
「どうやって覚えてんだか……」
春香が笑いながら、例の“円周率事件”を恒に話していた。
南は近くで聞いていて、目を丸くする。
春香「でね、私がからかったら、ひろが急に円周率唱え始めてさ!」
恒「ひろが?、あいつ数字苦手だぞ。」
南は、ぽつりと言う。
南「……円周率って、そんな使い方あるんですか?」
恒は缶を開けながら
恒「いや、あれは逃げだろ。ひろ、円周率に逃げるのはやめろ」
ひろは真顔で言った。
ひろ「逃げられるからこそ、便利なんだよ? 生活で使わないし。」
恒「ええ、、?(困惑)」
春香が、ふと皆の方を向いて言う。
春香「ねえ、恒って数字苦手?」
恒は、缶を口に運びながら少しだけ眉を動かす。
恒「好きじゃないけど、強い方だとは思う。ひろの計算、だいたい俺がやってるし」
春香は「へぇ〜」と感心したようにうなずく。
春香「じゃあ、南ちゃんは?」
南は、即答だった。
南「大っ嫌いです!!!」
満面の笑みで、両手をぶんぶん振る南。
恒は缶を持ったまま「知ってた」とぼそっと言い、
ひろは棚の向こうで「……それは分かる」と小さくつぶやいた。
春香は笑いながら、
「このメンバー、バランス取れてるんだか取れてないんだか…」
春香「今さらだけどさ、みんなって何歳?」
恒は、缶を口に運びながら答える。
恒「17。3月生まれだから、学年的には一個下」
ひろが棚の整理をしながら、ぼそっと返す。
ひろ「19。8月。」
春香は、にやっと笑って言う。
春香「私も19。5月生まれだから、ちょっとだけ先輩だね」
恒が微笑んで
恒「春香さんって、年齢より元気な感じする」
春香は「そりゃ良かった!」と笑いながら、南の方へ視線を向ける。
春香「じゃあ、南ちゃんは?」
南は、まっすぐな声で答える。
南「15です!」
ひろが、棚の奥から顔を出して、ぼそっとつぶやく。
ひろ「若っ」
春香「とうとう15歳に手を出し始めたか、あのクマめ。」
南と恒が笑う。
春香が缶をくるくる回しながら、ふと口を開いた。
春香「なんかさ、ひろと恒って同い年みたいだよね」
恒は、缶を口に運びながら首をかしげる。
恒「、んん?」
ひろは、棚の整理をしながらぼそっと返す。
ひろ「そうなのか?」
春香は笑って言う。
春香「でもさ、ひろって案外子供っぽい雰囲気あるからさ。恒と並ぶと、同い年に見えるんだよね」
ひろは、棚の奥から顔を出して、少しだけ眉をひそめる。
ひろ「……それ、褒めてる?」
缶を持ったまま笑って言う。
恒「んなわけ。 イジりだろ。」
春香は笑いながら肩をすくめる。
春香「愛あるイジりってことで」
南は、静かにうなずいて言った。
南「でも、ひろさんって落ち着いてる時と、優しい時の差がすごいですもんね、」
ひろは何も言わずに棚の奥に手を伸ばす。
恒は笑顔で「それがひろの持ち味だろうね。」と言った。
春香は、ふと南の方を見て、やわらかく言う。
春香「あと、南ちゃん15歳って言ってるけど…ほんと大人っぽいよね」
南は、少しだけ照れくさそうに笑った。
春香は南の肩に手をまわしながら、
「照れてんのは、照れてんので可愛いじゃん~」
南は笑って、
「もー、先輩、」
その空気の中で、ひろはふと恒の方を見た。
ひろ「……逆にさ、恒照れなくなったよな」
恒は、缶を口に運びながら、少しだけ眉をひそめる。
恒「俺、そんなに照れてたっけ?」
ひろは、棚の整理を続けながら、ぼそっと返す。
ひろ「前にめっちゃ照れてた。」
恒は、缶を持ったまま固まる。
恒「……あー……なんかそんなことあったかも」
春香が、興味津々な顔で言う。
春香「え、それ見てない。ちょっと見てみたいかも。」
南も、少し驚いたように言った。
南「私も…恒さんが照れてるって、ちょっと想像できないです。」
恒は、缶を持ち直しながらぼそっと言う。
恒「あの時は、ひろと2人だったからな。今は春香と南がいるし……ああいうの、見られたくない」
春香は、笑って言う。
春香「でも、ひろが話す分にはいいんだ?」
恒「実物見られるわけじゃないし。話されるくらいなら別に」
ひろは、思い出すようにぽつりと言った。
ひろ「実物ね~、、あれはなかなかだった。」
恒がふとひろの方を見て、
恒「でもさ、ひろって、照れる時は誰がいても照れるよな」
ひろは、手を止めて恒を見た。
少しだけ目を細めてから、返す。
ひろ「……それは否定できない。あと、なんか勝手に顔が火照ってくる」
春香は「ひろって、そういうとこ素直だよね」と笑った。
初めまして?だと思います。 見て下さってありがとうございます!
見ての通りキャラ崩壊だらけで、結構な確率でポエマーが出てきます。
本当に、自分で読んでて恥ずかしくなります、、
誕生日の設定について:誕生日の設定は、誕生花の花言葉から選びました。
ひろの誕生日はキャラの設定が出来上がった日でもあります。
(↑当初のキャラ設定から外れまくってるから正直意味がないんですけどね。)
ひろ 8月25日 (2006) 19歳 ():現実で言えば
ワレモコウ:移りゆく日々、あこがれ、変化
ルドベキア:正しい選択、公平、正義
恒 3月29日 (2008) 17歳
タンポポ:誠実、幸せ、別離
ワイルドストロベリー:尊重と愛情、幸福な家庭、無邪気
スモモ:誤解、困難
南 4月3日 (2010) 15歳
ゼラニウム:尊敬、信頼、真の友情
アジアンタム:天真爛漫、繊細
春香 5月26日 (2006) 19歳
ゼラニウム:尊敬、信頼、真の友情
オリーブ:平和、知恵
クローバー:幸福、約束
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