テラーノベル
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ソヴァイがほしくて自分で書いちゃった
本番なし!
その日もシンシンと雪が降っていた。骨ばった細い体は、指先まで冷えきり、彼女の長いまつ毛には雪が積もる。彼女は、まるで化物みたいに大きな扉をノックする。そこから出てきたのは、身長だけが先に伸びてしまったような、若々しい青年。ぼんやりとしたオレンジの光が彼の背から漏れてる。
露「また来たのか」
ヴァイマルは霜焼けして赤くなった手先を弄び、困ったように笑った。
独「すみません、、」
露「雪もひどいな…なんだ?俺に送り帰されないように、こんな雪の日に来たのか?」
ソ連は玄関の壁に寄りかかり、呆れている。
独「さぁ、どうでしょうか」
そう言うと、ヴァイマルは、その隙間をすり抜けて、入っていった。
露「あ、おい!」
ゆったりとした明かりしか灯らない部屋。彼女はその、花のように軽い体をソファに据える。ソ連は奥から客人用の白いティーカップを持ってきた。
露「紅茶でいいな?」
独「優しいですね、怒らないの?」
露「別に。帰す方が面倒なだけだ」
ソ連はヴァイマルの隣にどかっと座った。その姿は細いながら、ロシアという大国を象徴するように勇ましい。
独「ふふ、貴方がそんなに豪胆だなんで知ったら、みんなびっくりしちゃうわ。貴方、いつもは大人しいんだもの」
露「大人しい?アイツらが俺を目に入れてないだけだろ。物同然なんだよ」
ソ連は冷たく返した。ヴァイマルは気まずい顔もせず、ソ連の言葉を強がりでかわいいなんて言う。
不思議な時間が過ぎていく。古い柱時計の音。呼吸の音。パチパチと鳴る暖炉の音…ソ連だって、彼女がなんのためにここに来たか分かっていた。分かっていたけど、自分の存在が穴埋めのように扱われるのが、気に食わなかった。だから、紅茶だけを出した。
独「眠ってもいい?私、貴方の家が1番よく眠れるの。なんも考えなくていいの、自由なの」
考えろよ、と思う一方、自分まで冷たくしたのなら、彼女はどうなってしまうのかと思い、無言で彼女を寝室に連れて行った。
露「冷たいが、次期に温まるだろう」
ヴァイマルはベットに腰掛けると、きょとんとした目でソ連を見上げた。
独「一緒に寝ないの?そっちの方が暖かいわ」
シャツのボタンを外しながら、息をするようにそんな言葉を言う。
露「、、、男相手し過ぎて、感覚バグったか?」
独「そんなこと言わないで?貴方が考えるようなこと、今日は気分じゃないの。また今度ね」
露「また今度て、、、」
感覚のバグは真実だったようだ。ソ連はため息をつき、観念した。ベットに膝をつく。ヴァイマルは急かすように、腕を引いた。
独「早く私を温めて」
彼女はスーツを脱いで、下着だけになってる。数回、彼女と関係があるソ連であったが、青年のソ連には少し刺激が強い。
ひんやり、、冷えたシーツが2人を包む。じんわりと2人の熱が広がっていく。
独「ソ連は、、、ロシアなのにあったかいのね。ちゃんと、、生きてる」
ヴァイマルは縋るようにソ連の背中に手を回す。
露「お前も、、温かい」
ソ連はヴァイマルの首に顔を埋めた。青年のらしい、若さが滲み出る。
独「ふふ、くすぐったいわ」
血も感覚も通っていることを感じて、ヴァイマルは嬉しそうで辛そうな顔をした。
ソ連は、そんな顔には気づかないふりをして、すぅとヴァイマルの石鹸の匂いを肺いっぱいに詰めた。単純な石鹸の匂いの中にある、ふんわりとした花の香水の香りを見つけるたび、ヴァイマルを抱く腕を少しだけ強めた。
露(朝起きたら、彼女はきっといない。彼の元に行ってしまうのだろう、、、行かないでほしいなんて言えば、自分が惨めで仕方ない。俺はただの道具だ。彼女の鼓動を取り戻すための。それ以上でも以下でもない。考えてはいけない)
ヴァイマルは、ソ連が難しい顔をしてるのに気づくと、ソ連の眉間のシワをぐりぐりと指で押した。
独「どうしたの?眠れない?」
ヴァイマルが優しく問いかけるものだから、ソ連は、更に辛くなった。ソ連はヴァイマルを抱きしめて言う。
露「お前ほど、酷い国はいない」
心臓がだんだん冷えていく感覚。ソ連は突き放す言葉を言いつつ、ヴァイマルを離すまいと抱きしめる腕を強めた。
独「…………ごめんね」
ヴァイマルはソ連の背中をさすった。
ーーー読まなくていい解説ーーー
ここからは私宅のヴァイマルちゃんについて語ろうと思います。
ヴァイマルちゃんは、一次大戦中、ドイツ帝国様の「戦いたくない」「もう無理だ」と言う無意識下の感情が形を持って生まれた精神生命体です。もちろん、ドイツ帝国様が初めて彼女を認識=負ける可能性を感じ取った時は、ドイツ帝国様は激しく彼女を拒みました。しかし、次第に彼女の志にドイツ帝国様は消えていきました。
それから、ヴァイマルちゃんは戦後処理のためにヴェルサイユへと向かいます。しかし、そこで待ち受けていたのは、平和とは全く異なるものでした。ドイツ帝国様が妥協した理由であるアメリカは何も話してくれません。ただ、向かい側に座るボロボロのフランスが満足げに微笑んでいました。
仏「鳶から鷹が生まれるわけないんだよ。蛙の子は蛙。あぁ醜い。その翼も気色悪い。アイツにも、アイツにだって似てる。切り落としてしまおう」
それからと言うもの酷いもので、血が吐くまで働くのに全て賠償金の返済へと消えていき、足りない分は体で返しました。フランスは、痩せ細り醜い姿とちぎられた翼の痕跡をとても気に入りました。
仏「アメリカを見てる時に君の顔、本当か酷いよ。不細工だ。君は、不幸じゃないといけない。愛する僕に許してもらいたいだろう?」
そんなヴァイマルですが、一箇所だけ、心休まるところがあります。今回小説でも登場したソ連です。ソ連は当時、社会主義国家として、ヨーロッパからは認められず、孤立していました。しかし、ヴァイマルは彼を受け入れ、時々会う仲になりました。ですが、これがフランスにバレては大変です。ソ連もそれを分かっています。ヴァイマルは綺麗好きなフランスのために、ソ連という心地よい泥を工場の煙で覆い隠すのがルーティンとなりました。つまり、今回の小説の中で、ソ連の言う彼とは、もちろんフランスのことであり、ふんわりとした花の香水の香りはフランスのものなのです。
また、ヴァイマルちゃんには、想い人もいます。それは、一生会うことのできないオーストリアさんです…文通だけしています。
色々飛ばして…さてさて!ここでヴァイマルちゃんの運命を変える出来事が起こります。それは彼女の影です。ヴァイマルが初め、ドイツ帝国の無意識精神生命体だったように、彼女の影が、ヴァイマルの無意識下の負の感情のそれとして現れました。影は言います。
「あぁ、なんて君は可哀想なんだ。こんなに優れた民族なのに、、!愛しいオーストリアにも会えない。憧れのフランスも変わり果ててしまった。ソ連?だめだだめだ。アイツはいけない。上部の平等なんて甘ったるいことを言う弱虫だ」
彼女を覆うように影は囁き続けます。
「なぁ?君はもっとできたはずだ。なんでこんな思いをしているんだ、、??ヴェルサイユだって、ありゃぁおかしい!そう思うだろ!?」
そして、ヴァイマルは日にに日に病んでしまいます。
そして数年後。ついに、、、彼女は影に飲まれてしまったのです!元々ヴァイマルの影でしたから、形は女性をとっていました。
コツン…ヒールブーツの音が響きます。そこに立ち尽くしたのは、影のように漆黒の色をした軍服の女性。
名前はナチと言います。
コメント
4件
絵だけではなかったのですね!?!?神作....
めっちゃ刺さった……「お前ほど、酷い国はいない」って言いながら離さないソ連の腕、重くて切なかった。ヴァイマルの「ごめんね」の一瞬で全部持ってかれたわ。寒い雪の夜、紅茶、暖炉、ひんやりしたシーツ→体温の移り変わり、描写の温度感がエモすぎる。国同士のどうしようもなさを、こんなにそっと抱きしめる形で描くのか……天才。