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待ってほんとにばくしょしました…笑 なんでこんな面白い作品思いつくのですか?? というかなんでシャボン玉出てくんの!??って思いました。レコーディングだろ!!って言いながらタンバリンで参戦する若井さん好きすぎます笑
「今日は自由に使っていいスタジオらしいよー」
元貴が嬉しそうにドアを開ける。
中には、マイク、ギター、ドラム、パーカッション、果ては変な音の出る電子楽器までがずらり。
「え、ここ…遊園地か?」
涼架がキラキラした目でスタジオ内を見渡して、すぐさま走り出す。
すでに元貴は何やら操作パネルをいじり始めていた。
「見てこれ、変な声になる機械!」
「へぇ〜」と涼架が興味津々に近づくと、元貴がニヤリ。
「じゃあ涼ちゃん、これつけて“私は天才です”って言ってみて?」
「え?なんで?」
「いいから、はい、3・2・1!」
涼架がマイクに向かって真面目に「私は天才です」と言った瞬間——
\宇宙人ボイス/
「ワァタァシハァテンッサァイデスゥ〜」
「はっはっはっは!! バカか!」
「いや、バカって言った方がバカだし!」
笑い転げる滉斗の背後で、今度は元貴がピッチを下げた声で「…地球を破壊する…」とか言い出すもんだから、もうスタジオ内はカオス。
そして事件は起こる。
「ちょ、これなんのボタン?」
元貴が赤いスイッチを押す。
「押すなよ!絶対押すなよのやつじゃん!」
——スタジオ内に、まさかのミラーボールが回り始め、天井からシャボン玉がぶわぁ〜。
「なんでシャボン玉!?てか、照明がディスコ仕様なんだけど!」
「これは……パーティーの神が降りてきたな…」
涼架がギターを持ち、勝手にセッション開始。
元貴も急に踊りだし、滉斗は「おい!レコーディングの予定だったろ!」と叫びながら、いつの間にかタンバリンで参戦。
結局、その日の成果は「シャボン玉とミラーボールとおバカ3人が楽しげに叫ぶ謎のデモ音源」だけだった。
最後、スタジオのスタッフさんが戻ってきて一言。
「……めっちゃ楽しそうじゃん。でも、次からはちゃんと目的持って来てね?」
「はーい…」
3人、ぺこりと反省のフリだけして、帰り際。
「でもさ、今日の一番の名言って、涼ちゃんの“私は天才です”だよな」
「やめろー!」
シャボン玉まみれの一日。
今日もミセスは平和です。