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「 は ?暗っ 。しかも人いねぇんだけど 」
…これ 、誘拐されるのでは ?
なんて思い始めた
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「 こんな道 、通んなきゃよかった… 。
早く帰ろ… 。…って 、え… ? 」
驚くことに 、俺と同じくらいの年齢の女性がいた 。
身長は…160ぐらいだろうか 。
こんな暗い路地に 、一人で… ?
興味本位で近づいてみる 。
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「 あの 」
❄️
「 っ !誰…ですか…っ ?! 」
酷く怯えている 。
何があったのだろうか 。
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「 こんな暗い路地に一人でいたので 。
てか 、寒くないんですか ? 」
❄️
「 …私は 、大丈夫なんです 。
ご心配 、ありがとうございました 。
それでは… 。 」
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「 あっちょ…
待てよ ! 」
❄️
「 …なんですか ? 」
彼女が冷たい視線で俺を睨みつける 。
自分でも 、なんで引き留めたのかわからない 。
ただ…彼女が 、なんだか寂しそうに見えた 。
人の温かみを知らないような 、そんな感じに 。
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「 …俺の家に 、来ませんか ? 」
❄️
「 はい… ? 」
馬鹿なのか ?
もっと他にあっただろうに 。
でも 、この時の俺は焦っていて 。
何故だかわからないが… 、
彼女を本能的に求めていたような気がした 。
❄️
「 なんで貴方の家に ?
第一 、私たち初対面ですよね ?
もし知り合っていたとしても…
ご遠慮させていただきます 」
少し強く言い返される 。
ごもっともだ 。
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「 貴方が…
寂しそうに見えたからです 」
❄️
「 寂しそう 、に… ? 」
🥞
「 貴方の事情は知らないけど…
でも 、一度家に来てください 。
今日は寒いですし 、風邪引きますよ ? 」
❄️
「 …それなら 、お邪魔させていただきます 」
いけた 。
なんでこれでいけたんだ ?
案外 、この人は抜けてるところがあるのか ??
わからない…
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「 ここです 」
❄️
「 …お邪魔します 」
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「 あ 、彰人 。
おかえり 。
って…… 、 」
❄️
「 あ… 」
🎨
「 まさかその人…
彼女っ… !? 」
❄️
「 え 、えっと 」
🎨
「 あの彰人に… !?
悔しい…… !! 」
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「 ちげぇわ馬鹿 !! 」
🎨
「 じゃあ誰よ ! 」
🥞
「 …道端で拾った ( ? ) 」
🎨
「 …アンタ 、頭大丈夫 ? 」
🥞
「 大丈夫だよ !!
人参口に突っ込むぞ !! 」
🎨
「 やってみなさいよ !
やり返してやるわ !! 」
❄️
「 あの 、落ち着いて 」
わーきゃーわーきゃー
❄️
「 ……うるさいっ !! 」
ハッ
🥞
「 今のはコイツが悪くて !! 」
🎨
「 はぁっ !?アンタが ! 」
❄️
「 …… 」
睨まれた 。
烏に睨まれた気分だ 。
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「 …すんません 」
🎨
( あの彰人が謝ってる… ?
ほんと 、コイツなんなの… ? )
❄️
「 …もう温まったので 。
失礼します 。 」
🥞
「 えっ 、あっ 」
どうしよう 、行ってしまう 。
引き留めたい 。引き留めたいけど…
…触ってもいいのか ?
ああ 、もうどうでもいいや
ガシッ
❄️
「 えっ 」
サァァァ…
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「 は 、?え ? 」
🎨
「 ちょっ 、!
アンタ 、体がっ… ! 」
❄️
「 えっ ?
えっ ? 」
本人も困惑している
何故 ?俺が触ったから ?
でも 、人間が触っただけで溶けるのか ?
わからない 。どうしよう 。
…そういえば 、昔ばぁちゃんが言ってた 。
世の中には 、人間側と鳥側で分かれてるって 。
うちの家系はみんな人間側らしい 。
それも 、鳥側は貴重な人間だから 。
彼女は 、鳥側だったのかもしれない 。
鳥側の奴は 、人間側の奴に触られると溶けて塵になる 。
…ばぁちゃんは 、こんなことを言っていた 。
…悔しい 。なんで気づけなかった ?
後悔の気持ちで押し寄せてくる 。
…でも 、悔やんでももう変わらない 。
過去は変えられない 。上書きができないから 。
俺が彼女を溶かした 。この事実だけが残る 。
なんでこんなことを ?言葉で呼び止めればよかったのに 。
…こんなことを言っても 、彼女は帰ってこない 。
そして 、彼女は塵となって消えていった 。
コメント
2件
最高すぎて草☆