テラーノベル
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今日は、俺にとって最後の学校の日。 みんなと一緒に過ごしたい。そう思ったからこそ、正直に気持ちを伝えるって決めた。
まずは、ルザピに相談しよう。そう思ってたんだけど……
朝はさすがに“最後の日”ってことで、人がたくさん集まってきちゃって、声をかける隙がなかった。
体育の時間には、例の**
魔道カード(精霊が出てくるやつ)**が光り始めて、慌てて教室に置いてきたんだけど――その間に、ルザピの出番が来ちゃってて話せなかった。
……だから、ようやくやってきた放課後。 今度こそ、ルザピに話しかけようとしたら――
「おんりーちゃん、今日おんりーちゃんの家行っていい?」
まさにそのタイミングで、ルザピのほうから声をかけてきた。 ちょうどよかったし、もちろん俺は快く了承する。
そして、なぜか迎えに来ていたおらふくんの車に、3人で乗り込むことになった。
車に揺られていると――おらふくんが、不思議そうに俺を見て言った。
「おんりー、なんか光ってるよ?」
見ると、魔道カードがまた光っていた。 ……もしかして、精霊がまた光らせてるのか?
そう思いながら、俺はカードに魔力を込めて起動させてみた。
すると―― 白を基調に、ところどころ黄色が混ざったキツネの姿をした生き物が目の前に現れた。
「ご主人様っ! やっと呼び出してくれた〜〜! カードの中にいてもお腹減るんだからね!? もう20時間以上、何も食べてないんだよ!!」
開口一番、精霊が怒ってきた。 ……なるほど、それで魔道カードを光らせてたのか。
俺はとっさにポケットを探してみたけど、食べ物なんて入ってない。 すると、隣にいたルザピが優しくクッキーを差し出してくれた。
「はい、これどうぞ。美味しいよ〜」
精霊はパッと目を輝かせて、ルザピからクッキーを受け取ると、嬉しそうに頬張り始めた。
「……生き返った〜! 僕は、ご主人様の精霊です。名前はまだありませんので、好きなように呼んでください!」
元気いっぱいに自己紹介してきた精霊。 名前、か……狐みたいな姿だし、それにちなんだ名前がいいかも。 せっかくだから、俺の名前にも似た感じにしたいな――
「よし、決めた。今日から君は“いなりー”だ。」
狐=お稲荷=いなり。 そして俺の名前に合わせて、語尾を伸ばしてみた。 ……我ながら、けっこういい名前じゃない?
「いい名前ですね! 気に入りました♪ よろしくお願いします、ご主人様!」
いなりーは、にこっと笑って、元気にそう言ってくれた。
……なんか、ちょっと照れるな。
#おおはらMEN
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奏.KaNaDe
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コメント
1件
お疲れさま〜第23話読みました!最後の学校の日っていう設定がもう切ない…。でも精霊「いなりー」ちゃん登場で一気に可愛い空気になった(笑)20時間も何も食べてなかったって怒ってるところとか、ルザピちゃんがクッキー差し出してくれる優しさにじーん…。名前を「いなりー」に決めたおんりーくんのセンス、めっちゃいいと思う🦊 ルザピちゃんとおらふくんとの距離感もすごく自然で、この3人のやりとり好きです!