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教室リーグ~底辺モブ生徒が分析スカウターで超名門校の序列をぶっつぶす~
第112話 - 第112話 【炎上の幕開け】未来は天宮財団が保証する!ネットの海へ放たれた学園を焼き尽くす告発の矢
49
1,778文字
2026年06月20日
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テラーノベル
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その日の夜。俺と轟木と坂元。そして顔面蒼白の池松。
俺たちは再び、あのガラスの城へと呼び出された。
京都四条ゼロゲートビル。株式会社APEX GLOBAL。
だが、その社長室の空気は前回とはまるで違っていた。
坂元「澄玲さん。あんたの手際の良さには脱帽だ」
轟木「ああ。池松も覚悟を決めた。いつでもやれるぜ」
澄玲はまず震える池松へと向き直った。その声はカリスマ的な女王ではなく全てを包み込むような、慈母の響きを持っていた。
「池松くん。あなたのその勇気に心から、感謝します」
それでも池松の震えは止まらない。彼にとって、恐怖の対象は大槻だけではない。自らの未来を支配する学園という巨大なシステムそのものだった。
「あの。ありがとうございます。でも僕の内申書はどうなるんでしょうか。学園に逆らったら」
澄玲は、そのあまりにも切実な問いに絶対的な女王の笑みで答えた。それは神が信者に与える救いの言葉だった。
「安心して、池松くん。あなたの未来は私が保証するわ。万が一、学園があなたに不当な評価を下したとしても。天宮財団が、あなたの進学先と、その後の人生の全てを支援することを、ここに約束します。そもそも不当な評価をさせませんが」
澄玲は俺たちを見渡した。その声は氷のように冷徹だった。
「証拠を突きつけることは大事。でももっと大事なのは世論を先に動かすことよ」
彼女が指を鳴らす。
すると社長室の隣の会議室のドアが開いた。
そこにいたのは大手マスコミの記者ではない。
学園が最もコントロールしにくいゲリラたちだ。
SNSや匿名掲示板発の独立系ニュースサイト。
個人運営の炎上系ブロガー。
十数名のネットメディアの記者たちが俺たちを待ち構えていた。
澄玲は微笑んだ。
「彼らなら学園の圧力など意にも介さないわ。面白ければ食いつく。そして一度火がつけばもう誰にも消せない」
澄玲は、さらに付け加えた。彼女の脚本はまだこれで終わりではない。
「そしてこの会見の様子は、今から小規模のマスコミ限定でオンライン配信される。もちろん匿名で、顔にはボカシは入るわ」
ミラー:「速すぎる。この女。全てが即座に手配している」
奏:「ああ。これが本物のゲームマスター。俺たちの脚本を遥かに超える速度で物事を動かしている」
澄玲は集まった記者たちを見渡した。その瞳には、同志を見るかのような熱が宿る。
「皆さん。今夜はお集まりいただき感謝します。大手メディアが決して報じない『真実』を世間に届けたいと考えています。それは京都の超名門高校 洛北祥雲学園高等部の闇です」
取材は始まった。俺たちの最後の戦争が今始まったのだ。
澄玲は淀みなく語り終えた。二年前の夏。一人の前途有望な柔道部員の未来が。一人の教師の歪んだ支配欲によって。いかに無慈悲に踏みにじられたのかを。
澄玲はそこで一度、言葉を切った。そして主役である二人の証人へとその視線を送った。
「それでは、これよりここにいる当事者二名への質疑応答を、開始します。皆さん、質問をどうぞ」
その一言を、皮切りに空間は熱を帯びた。
轟木の重い証言。
池松の涙ながらの告発。
記者たちのキーボードを叩く音。
無数のカメラのフラッシュ。
その全てが一つの巨大なうねりとなり、ネットの海へと解き放たれていく。
そして全ての質疑応答が、終わったその時。
澄玲は、もう一度だけ記者たちへと向き直った。
その声には、有無を言わせぬ、絶対的な力が宿っていた。
「最後にお願いがあります。今回の件、記事にする際は、バスケ部の名前は一切、出さないでいただきたい。これはあくまで一人の『体育教師』と生徒の間で起きた問題です。現在、全国大会を前に必死に練習に励んでいる他のバスケ部員たちには、一切罪はありません。彼らの夢を守ること。それだけはどうか、約束してください」
ミラー:「はっ。見事な配慮だな。奏」
奏:「聖域には指一本、触れさせない。全てが計算ずくだ。あの女は未来を全て読んでいる」
そして俺たちの小さな会見は終わった。
記者たちが去った後の社長室。
そこには奇妙な静寂だけが残されていた。
俺たちが放ったたった一本の、矢。
それが今、学園という巨大な城の心臓部へと向かって飛んでいく。
もう誰にも止められない。
俺とゲームマスターと影の帝王。
俺たちの歪な三国同盟は、今この瞬間に血よりも濃い絆で結ばれた。
後はただ待つだけだ。世界が炎上するのを。
コメント
1件
ああ、ついに動いたね……この第112話、すごかった。 澄玲の“未来を保証する”って台詞、鳥肌立ったよ。神みたいな救済の言葉だけど、同時にちょっと怖くもあって。 ネットメディアだけを集めて“制御不能な炎上”を起こす戦略、本当に計算尽くでカッコよかった。 轟木と池松の証言シーンも、脳裏に浮かぶ迫力があったな。 そして最後の“バスケ部の名前は出さないで”――あの配慮に、澄玲の聖域を守る覚悟を感じた。 三国同盟、血より濃い絆……次、どう転ぶか本当に楽しみだよ。
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