テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
『ビーチ日和、恋心温度36℃🏊🩳』
「やっば、日差し強すぎる〜〜!!!」
タクヤがタオルを頭にかぶりながら、プールサイドで声をあげた。
「日焼け止め塗った?」
後ろから声をかけたのはカイ。
薄いサングラスの奥から、じっとタクヤを見てくる。
「一応塗ったけど〜…もう汗で落ちてる気がする」
「……じゃあ、塗り直し。」
カイが日焼け止めのボトルを片手に、当たり前のようにタクヤを日陰に呼び寄せた。
タクヤはタオルの下から目だけ出して「え、ここで!?」と焦る。
「人いないし。俺ら以外みんな向こうの売店だろ?」
「……確かに」
しぶしぶパラソル下に腰を下ろすタクヤ。
背中を向けた瞬間、カイの指先が冷たいジェルを伸ばした。
「ひゃっ……!! 冷たっ!!」
「ふっ笑」
「…んだよ!」
「可愛い声出しちゃって笑」
「…るっさい!黙って早く塗れ…/!」
言われるがまま、指先でタクヤの背中をゆっくりなぞる。
日焼け止めを塗るというより、撫でているような――そんな優しい感触。
「なに、……くすぐったいんだけど」
「我慢しろよ。俺がやってやってんだから」
声のトーンは低くて、どこか甘い。
タクヤの耳まで赤くなって、肩がピクリと跳ねる。
「もー、絶対わざとでしょ……!」
「んー? どうだろ」
「カイって、こういうときずるいよね」
「そーゆータクヤも、逃げないのずるいけど?」
振り返ろうとしたタクヤの顔を、カイが軽く押さえる。
「はい、前向いて」
耳元で囁かれて、背筋がぞくっとする。
そこへ――
「お〜い〜!!お前らまたイチャついてんのかっ!!」
リョウガの声が響いた。
海の家から帰ってきたリョウガ達は、
アロハがハルの浮き輪を直してやってて、
シューヤがマサヒロを肩車してはしゃいでる。
ユーキとタカシは水を掛け合って大騒ぎ中。
「イチャついてねーし!」
「じゃあその距離感なんだよ〜〜!!」
リョウガの冷やかしに、タクヤが慌てて立ち上がった瞬間、
足元が滑ってバランスを崩す。
「うわっ!」
「タクヤ!」
砂しぶきが上がった。
一瞬後、砂浜で倒れそうになったタクヤをすぐにカイがタクヤの下敷きになり、2人で倒れ込む。
タクヤがむくれて言った。
「もー! カイのせいだってば!」
「俺のせいにすんなよ笑」
カイが笑って、タクヤの頬にそっと触れる。
「大丈夫か?」
「うん。カイこそ頭打ってない?」
「うん、大丈夫」
カイの額がタクヤの額に軽く触れる。
──世界が、二人だけの温度になったみたいだった。
その様子を見ていたリョウガが、また叫ぶ。
「もう見てらんねっ!!」
「見てんなよ!」
「さっさとあっちいけ!!」
笑い声が弾けて、波を打つ。
真夏の日差しの下、
“恋の温度”が、確実に上昇していく――。
_____
4号車×2号車の日ということで、投稿させていただきました!
季節感バグってますが…笑
#4号車と2号車の日
#クソガキーず
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
3,530