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買い物を済ませた俺たちは、とぼとぼとスモーク山の雪道を歩く。


世界を繋ぐ能力ってなんだよ…人間を食べる種族?じゃあもう誘拐された雪や子供たちの命運は絶望的じゃねぇか…


悠「あぁぁ!くそぉ!」

俺はイラつき雪を蹴り上げた


ブォン!


蹴り上げたのと同時に轟音と共に現れたのは、円型の物体だった


悠「なんだよ、これ」

コロウ「信じられん…世界を繋ぐことの出来る人間が本当に存在するとは、ティードの思惑通りじゃな」


悠「は?」

中を覗くとそこは、見慣れた東京の街並みだった。

悠「帰れる…のか?」

信じられない現象に唖然とする


コロウ「別に帰ってもらっても構わんが、お前さんの言う事件とやらは解決していないのではないか?」


そうだった…ここで帰ってもまるで何も解決しねぇ、まずはこの能力について知り、使いこなせるようにならないと


いや、ただ捜査本部の様子も気になる…あれからどうなったんだ…おれが並行世界を移動する海賊が誘拐して売り飛ばしてるなんてことを喋っても釜野たちは分かってくれないだろうな


俺は一旦東京に戻ることにした


コロウ「行くのか」

悠「あぁ、本当に世話になった。無事を知らせたい、行方不明届出されても厄介だしな」


コロウ「また会おう、探偵よ」


俺は目をつむり、ゲートをくぐった

轟音が過ぎ去り、目を開けるとそこは見慣れた人が行きかう渋谷の街並みだった


悠「はは、本当に帰れるなんて」


俺は捜査本部へ戻った


13時 警視庁捜査本部


釜野「…」

悠「…」

釜野「おまええええ!」


悠「うぉ!」

泣きながら釜野が抱き着いてくる


釜野「一体どこ行ってたんだ!飛鳥さんやお前の親とか、みんな心配してたんだぞぉ!」


正直驚いた、そこまで心配されるとは。


悠「わ、悪かった、ちょっと捜査にな」


悠「な、なぁ、変なこと聞いてもいいか?」


釜野「ちょっと待ってろ!すぐに手続きをする!」


!?!?


悠「何の手続きだ」


釜野「行方不明届とか、いろいろだよ、なんたってお前3か月も行方不明だったんだからな!」

悠「3か月…?」


俺は耳を疑った、あの異世界で過ごした時間はせいぜい2日のはずだ。

悠「まさか、時間の流れがずれてるのか…」


1週間後、俺はタバコ臭い取調室で事情聴取を受けた。


刑事「あんた、どこに行ってたんだ」

悠「さっき言った通りだよ、異世界だ。そこで見たんだよ!海賊が行方不明者を売り飛ばすあのオークション会場を!」

刑事「またか…そんなことあるわけないだろ?いい加減本当のことを喋れ」


刑事や釜野は信じてはくれなかった


刑事「…まだ混乱しているようだな、わかった」


刑事は資料をまとめて、立ち上がった。

刑事「事件性があるからまだここに居ろ」


俺はがっかりした

悠「嘘だろ、まだ聴取室で生活しなきゃならないのか」


刑事「お前が本当のことを喋ったら帰してやるよ」

刑事「あ、そうそう。お前が配属された誘拐事件捜査班だけどな、上の命令であれ撤廃になったから」

刑事「次からは0殺人事件の捜査を手伝ってもらうことになる」


刑事はドアを開けて出ていった


悠「は?」

撤廃?何をいってんだあの刑事は、


悠「これだけ、見てきたのに…あの被害者たちを!!」

おれは警視庁上層部の命令だとしても許せなかった


なぜ撤廃になったかは分からないが、今は前に進むしかない、この能力を使いこなせれば、またあの世界に戻ることができるかもしれない

異世界誘拐事件録

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