TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

◇◇◇◇◇


第2章 メノール伯爵領都


◇◇◇◇◇


短い滞在であったが、人生リスタートの地、大陸最南端サウルの街。いよいよ出発です。


馬車で片道半月の行程。

ゼータだとどれくらいかかるだろう?


いくつかの森を抜けていく必要はあるが、道は一本道で迷うことはないとのこと。


リオ:「マリムさん、クーちゃん。短い間だったけど、お世話になりました。」


マリム:「こちらこそありがとね。

これ、お弁当だよ。元気でね。」


クリム:「リオ!また会おうね!」


リオ:「うん。また会おうね。」


ヌルメ亭を出発して、街の外に出る。


ボン!


リオ:「ゼータ!今日もよろしくね!」


ゼータ:「ワオ!」


リオ:「ひと回り大きくなったね。」


ゼータ:「ワオ!」


ゼータはシルバーウルフ+1になって進化していた。これなら4、5人乗っても大丈夫なくらい大きくなってる。でも、相変わらず可愛い。


リオとリンドウはゼータに飛び乗った。


リオ:「うわー、前より景色が高いね。」


リンドウ:「そうね。」


リオ:「それじゃ、ゼータ!北の領都に行くよ。

あの道をまっすぐ行ってね!」


ゼータ:「ワオ!」


ゼータは軽々と加速していく。


リオ:「わー!すごい速い!」


リンドウ:「これはすごいわね。」


ゼータはどんどんスピードを上げて進んでいく。途中、領都から移動中の馬車とすれ違うも一瞬ですれ違う。同じ方向に進んでいる馬車群も一瞬で追い抜いて行くので、驚いていた。


道中、移動する人たちは歩きか馬車しかないので、シルバーウルフで移動するのを初めて見たのだろう。


それから、いくつかの森を抜けて、だいぶ進んだところで、ゼータが何か知らせるように声を上げ出した。


ゼータ:「ワオワオ!ワオワオ!」


その森を抜けて開けたところで、前方に魔物がいるのを発見!


リオ:「ゼータ!ストップ!」


ゼータ:「ワオ!」


リンドウ:「あれはオークだね。Dランクだよ。結構いるね。ゼータはこれを察知してたんだね。

すごい察知能力だよ。」


リオ:「ゼータ!ありがと!」


ゼータ:「ワオ!」


オークも集団で群れを作る習性がある。


リンドウ:「それじゃ、討伐しましょう。少し残しておくから、リオも頑張るのよ。」


リオ:「はい!」


リオとリンドウはゼータから飛び降り臨戦体制に入った。


リンドウは先に進み、オークたちを瞬殺して行く。そのうちの何匹かをスルーしている。


リオの方に流れて来たオークは3匹。

これがリオのノルマということだろう。


ファイアボール!


リオはファイアボールで攻撃するもオークに避けられた。


狙いは合っているのだが、距離があって避けられてしまう。


1匹目のオークがリオに攻撃を仕掛けたが、リオはその攻撃を避けて次のファイアボールを打った。


ファイアボール!


ボフ!


オーク:「ブモー!」


やはり、ファイアボールは当たれば一撃でオークは消滅した。威力はすごい。


2匹目のオークの攻撃も避けて、次は剣で斬りつけた。


オークはそれを後ろに避けたはずだが、真っ二つに斬られた。


オーク:「ブブモー!」


リオ:「え?」


リオの斬撃は避けられたのだが、神剣から斬撃が飛んでいったのであった。


飛ぶ斬撃である。


試しに近づいて来た3匹目のオークに向かって剣を振ってみると出なかった。

その隙に攻撃されるも、それを避けて攻撃すると、またもや斬撃がオーク目がけて飛び、オークに攻撃される前に真っ二つに切ってしまった。オーク消滅。


リンドウの方はすでに戦闘を終えてリオの戦いを見学していた。


リンドウ:「リオ。お疲れ様。

飛ぶ斬撃なんて使えたの?」


リオ:「えーと。使えましたね……。」


リンドウ:「これって神剣+1の効果ってやつじゃない。これは使えるわ。」


リオ:「そうですね。へへへ。たぶん、さっきので出し方もわかりました。」


リンドウ:「戦闘もだいぶ進歩してるわよ。

それじゃあ、魔心を拾って行きましょ。」


リオもすでにランクDの魔物を討伐できるくらい成長している。成長速度が異常。


リオ:「ゼータ!また、お願いね。」


ゼータ:「ワオ!」


ゼータに乗って、さらに北上を続ける。

ものすごいスピードで領都を目指す。



◇◇◇◇◇


リンドウ:「リオ!もう少しで日が暮れそうね。

このまま行ってもいいけど、どれくらいで着くのかわからないから、森を抜けたら、今日は野営で一晩過ごしましょう。」


リオ:「はい!冒険者ぽいですね。」


リンドウ:「そうだけど、しない方がいいんだけどね。」


そう言われて、リオも納得するが、野営はしてみたかったので、楽しみが勝っている。


リンドウ:「この辺なら大丈夫かな。

ここで野営しましょう。」


そう言われて、リオとリンドウはゼータから飛び降りて、野営に良さそうな場所を選んで準備する。


高級テント+2を召喚。


ものすごく立派なテントだ。

というか、馬鹿でかい!

しかも自立式なので、すぐに使えそう。

置くだけでびくともしない。


リオ:「ゼータは外で待っててね。これエサだよ。」


ゼータ:「ワオ!」


ゼータは収納しようとしたが、リンドウから、ゼータは察知能力が高いので、見張り役で活躍してもらうことにした。


ゼータにエサを3個置いておく。

大きくなったので、1個じゃ足りない。

お腹が空いていたのか、凄い勢いで食べている。なので、もう3個置いておいた。


リオ:「ゼータ!見張りをお願いね。

魔物が来たら教えてよ。」


ゼータ:「ワオ!」


ものすごく、良い子だな。

ゼータは僕の弟ということにしている。

ゼータも喜んで了解してくれたので、ゼータ公認だ。僕はお兄ちゃんです。へへへ。


リンドウとテントの中に入った。


リオ:「わー!広い!」


+2の強化なのか、バストイレ付き。

元の状態も知らないが、2段階強化で何が起こったのかすらわからない。

もう、普通に家やん!


部屋の中で使えそうな、無限ランプ、高級ベッド、高級椅子を召喚!


リオ:「わー!ベッドも椅子もふかふか!」


リンドウ:「本当ね。これは野営って感じじゃないわね。

お風呂とトイレがあるのはビックリね。

とにかく、お風呂に入って仮眠しましょ。

あとで、私はゼータと交代するから、リオはゆっくり寝るのよ。」


リオ:「僕も見張りするよ!させてよ!」


リンドウ:「ふふふ。それじゃ、お風呂でどうするか決めましょうね。」


それから、2人で急いでお風呂に入って、食事を取る。初めてのカード食糧を食べた。

これはすごい。この世のものとは思えないおいしさだった。これはなんという料理なんだろ?


飲料はたまに飲んでたので、その時も薄々感じてたが、カードのアイテムは、とにかくすごいものばかりだった。


見張りについては、リオもすることになったが、リンドウが先に仮眠を取るので、その間にゼータと一緒に見張りをするというものだった。

それ以上は、リンドウが許さず、渋々そういうことになった。


無限ランプを持って、ゼータの元に。


リオ:「ゼータ。一緒に見張りするよ。よろしくね。」


ゼータ:「ワオ!」


ゼータと一緒だとそんなに怖くなかったけど、たしかに、一人で見張りは怖いかも。


でも何もかも、初めての体験でそれはそれでリオには新鮮で心地良かった。



◇◇◇◇◇



そんなに時間は経ってないと思ったが、リンドウがテントから出てきた。


リンドウ:「リオ!ゼータ!お疲れ様。交代よ。」


ゼータ:「ワオ!」


リオ:「リンドウは大丈夫なの?」


リンドウ:「大丈夫よ。リオは中で休みなさい。日が明けたら起こすからね。ちゃんと寝るのよ。」


リオ:「うん。わかった。ありがとう。」


リンドウ:「ゼータは悪いけど、大きすぎて中には入れないから、そこで寝てね。」


ゼータ:「ワオ!」


というわけで、リオは起こすまでぐっすり眠ってました。まだ13歳。


ゼータもぐっすり眠ってました。

結局、魔物が現れることもなく、朝を迎えることができた。ちょっとちょっと幸運。


リンドウ:「ゼータ。朝よ。起きて。」


ゼータ:「ウー、ワオ!」


リンドウ:「リオ。朝よ。起きて。」


リオ:「うー、はい!」


この辺の反応は、兄弟ぽいかも。


初めての野営。


◇◇◇◇◇


【オー!マイ・ガッチャ!】-無能認定された少年、魔物の森に捨てられ死亡!からの〜人生リスタート!-

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

8

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚