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「ありがとう、雪都をよろしくね」



「は~い、彩葉先生」



私は、真斗君の頭を撫でた。



2人は少し離れて、海が見える大きな窓ガラスの近くに移動した。



「慶都、彩葉先生、本当におめでとう。俺と真斗の宿泊費とか交通費まで悪いな」



真斗君のお父さんは、慶都さんの結婚式を心から祝福してくれて、わざわざ仕事を休んで駆けつけてくれた。



「何も気にするな。結婚式に出てもらえるだけで嬉しいから。しかし……真斗もどんどん大きくなるな」



「ああ、子どもの成長ほど早いものはないな。雪都もすぐに大きくなるよ。まあ、彩葉先生がいるから、雪都はきっと良い子に育つ。男だけじゃダメだな、大雑把で」



「そんなことありませんよ。真斗君みたいな優しい子を育てて、本当に立派なお父さんだなと思います。保育園の先生達もみんな言ってましたよ。だから自信持って下さいね」



「そうなんですか! うわぁ、嬉しいなぁ。ちょっとだけ自信つきました。あっ、それから彩葉先生、こいつ、イケメンだから心配でしょうけど、安心して大丈夫ですよ。本当に彩葉先生ひとすじですから、慶都は。長い付き合いの親友の俺が言うんだから間違いないです」



「あ、ありがとうございます……そんな風に言われると何だか照れます」



「慶都。彩葉先生を泣かしたら、俺と真斗が許さないからな」



「泣かせるわけないだろ。俺には彩葉が1番大切だから」



慶都さん……



さりげなく言ってくれたその言葉に心臓が鳴った。



「まったく、妬けるなぁ、本当。俺も彼女欲しくなるよ。まあとにかく、俺は2人を応援してるから、ずっと幸せにな」



「ありがとう。お前もちゃんと幸せになれ。俺もずっと応援してる」



「ああ。任せとけ」



本当の友達だからこその、とても素敵な会話だった。



慶都さんと真斗君のお父さんの絆、それは一生消えることのない大事なものなんだよね。



私と弥生、理久先生みたいに……



それからも、九条家のお父様、お母様、一堂家のお父さん、親族と友人が数名、続々とやってきてくれた。



雪都は九条のお父様とお母様の部屋にいて、今夜は一緒に寝るらしい。



うちの父もその部屋にお邪魔して、みんなで孫と遊んでくれてる。



雪都もおじいちゃんが2人もいて、おばあちゃんもいて、嬉しくてテンションが上がって……



今夜はなかなか眠れないかも知れないな。



いつだって、雪都に精一杯の愛情を注いでくれる両親達には感謝しかない。



母は残念ながら来れなかったけど、ちゃんとお祝いの言葉をかけてもらった。



『たとえどこにいても、彩葉の幸せを願ってる。慶都さんと雪都、3人で必ず幸せになるんだよ』



短くても十分伝わるメッセージ。



私だって、お母さんには幸せでいてもらいたい。



本当に……こんな私を今まで育ててくれてありがとう。



うん、絶対幸せになるから安心してね。

あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

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