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くらげ。
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17. 佐伯イッテツ
──残機、残り『1』。
エラーノイズに塗れた視界の中、佐伯イッテツは必死に腕を伸ばした。
上空からすうと垂れてくる、細く、頼りない一筋の光 ── 『蜘蛛の糸』。
バグとして処理され、現世(システム)から排除されかける存在。
「Uターン禁止」の標識が赤く明滅する中、イッテツは己の残機を賭けて、自分だけが助かろうとする惨めなエゴのままに、その糸へとしがみついた。
血に染まった指先が、糸を掴む。
昇っていけば、またやり直せる。またあの日常へ戻れる。
死体の山を前に、蟻に運ばれながら、それでも生へ縋り付く指先が、強く糸を握りしめた。