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はつとーこー
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捏造と妄想
オチがない 途中で飽きた
あーゆーおーけー?
その姿を直視した時、私は言葉が出なかった。あの頃の貴方の面影が、もうほとんどなかったのだから。貴方は、Johnは、私の夫は。見境もなく人を殺す、殺人鬼と化していた。
「John……!!」
私がいくらその名を呼べど貴方は決して振り向かなかった。クリスタルを投げて注意を引こうとしても無駄だった。
「John!私が見えていないの!?Janeよ、私よ!お願いだから、John……貴方……」
目の前のSurvivorに夢中になって、こちらを見ようともしなかった。聞こえていないのか、単に気にしていないのか。
どちらにせよ、もう貴方の記憶に私はいないのだろう。そう確信した時、私は酷く落胆した。
「Jane、落ち着け。冷静になれ。」
「……ええ、そうね……取り乱したわ。」
近くにいたGuest1337が私の肩を取って声をかけてくれた。
「貴方……私は貴方の為にここまで辿り着いたのよ、John……」
ここに来たものは何かしらに勝手に連れ去られて来た者が大半だ。それについては私もよく分かっていないが、私は自らの意思でこの領域に足を踏み入れた。ただの鬼ごっこのようなゲームがずっと繰り返され続ける、この領域に。ここに貴方がいるから。
私は自分の獲物を手に取って立ち上がった。ポニーテールに結んだ髪が帽子の下で揺れた。
「……こっちを、見なさい!!」
私は渾身の力を振り絞って斧を振った。貴方に向かって、その刃を振り下ろした。
「……ごめんなさい、貴方……」
心から愛する人を傷つけたくない。傷つけたくはなかった。だけど、仕方がなかった。許してほしい、貴方。
「John……よく聞いて。」
怯んでいる間に、私は帽子を取ってポニーテールを解く。
「貴方なら解るでしょう?」
わかって欲しい。私のことを私だと認識して欲しい。確証はなかった。貴方の顔を見られたことが嬉しくて。また解らないと言われた時のダメージを想定して私は涙が溢れた。
「……」
「答えて……John。私は……私は、貴方の妻よ。覚えてるでしょう?」
貴方はずっと沈黙を貫いた後、こう言った。
「……誰?」
「……え」
そのまま貴方はこっちに一直線に走って、エラーコードに侵された腕で掴んで私に言ってきた。
「……君の顔が、よく見えないんだ。覚えてるかと言われても、分からないんだ。それに……僕の妻は……」
「嘘よ、John……現に、私は今……!!」
「……もういい。黙れ。さっさと、殺されて。」
時々喋る時にノイズのような音が聞こえる。そこまで貴方は侵されていたのか。記憶も、まさか……
「おい!!退けろテメェ!!」
カキン、といったような剣の音がする。剣ということは……
「Jane、お前無理しすぎだ!」
やっぱりShedletskyだった。正直彼のことは私は苦手だ。明るくておちゃらけた性格で私には到底合わない性格だし、何より彼を含んだAdminたちはJohnがエラーコードの侵食に飲み込まれても尚何もしなかった。全て、彼らのせいなんだ。
彼は私の腕を掴んで引っ張り、私をJohnから遠ざける。
「離しなさいよ……!!」
「ダメだ、さっさとついてこい!!手当するから!!」
「やっとここまで来れたというのに……」
私の今までの努力は……?
そのまま私は彼に離れた物陰まで連れられた。
「ほら、これ。拾ったんだ。って……何不貞腐れてんだよ?」
メディキットを開き手当をしながら私の顔を覗き込む。
「あなたのせいよ。」
「いやー……その……Johnのことは、申し訳無かった。言い訳とかじゃ決して無いんだが、お前らの直面してる問題に気づけなかった。気づけなかった俺らの責任でもあるし、古いエラーコードの消去が済んでいなかったせいでもある。それは重々承知しているつもりだ。」
「……だったら何と言うのよ。」
「止められるかもしれなかった問題を止めることができなかった。それだけだ。」
「私も……どうもできなかった。侵食されていくJohnを、私のことを段々と忘れていく彼を見ることしかできなかったのが、今でもずっと悔しいわ。あなたたちAdminになら、どうにかできたというの?あれを?」
「わからない。やってみねぇとわかんねえからな。ただ……あれは手遅れな気もする。それに今のAdminたち、MattやBuilderman、そして俺も今は全盛期ほどの力を持っていない。Admin権限が使えねぇんだ。早くに気づけていたら止められたかもしれなかった。俺もそのことを悔やんでいるんだ。」
「……」
「……まずい、少し話し込みすぎたな。試合中だった。とりあえず手当は終わった、夫に会いに行くなり好きにしろ。」
「……ええ。」
重い話をした後にあれほど軽快に動ける彼を不思議に思いながら、私はその背中を眺めていた。
「そう思うなら私の邪魔をしないことね。」
その背中に向かって独り言を呟いた。私はまた斧を抱えて貴方の元へ走った。
コメント
1件
あるるさん、読ませていただきました。Janeの「覚えてるでしょう?」に対するJohnの「……誰?」があまりに切なくて、胸がぎゅっとなりました……。ここに辿り着くまでの彼女の想いを思うと、その一言が本当に重くて。斧を振り下ろす直前の「ごめんなさい」も、帽子を取って髪を解く仕草も、愛ゆえの行動で涙が出ました。Shedletskyとの会話もキャラ立ってて好きです。続きが気になります!
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