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HappyENDルート
数年後
私は実家の隣にある埼玉県を訪れた。
店長に久しぶりに会いに行くためだ。
ここ数年のことを思い出す。
店長のみせが大反響し、店舗を増やしたこと。
活動者(歌い手)としての日々。
そして、、兄2人が海外のプロサッカー選手になったこと。
そんなことを思い出しながら歩いていると後ろから腕を掴まれた。後ろを振り返るとそこには
ソラ「え?さ、、え?、、り、、ん?」
兄たち2人がいた。マスクやサングラスで変装してはいるものの元から顔のいい2人は凄く目立っていた。冴「見つけた。」
凛「兄貴、ここじゃまずいからどこかに入るぞ。」
冴「そうだな。」
2人に手を引かれながら私はついて行く。
連れて行かれた場所は、、店長の店だった。
店に入ると店長とバイト仲間の1人が働いていた。
店長は、私たちが入ってくるなり驚いていた。
店長「いらっしゃいませ」
どうにか取り繕った店長はお客さんへの挨拶をする。
ソラ「あの、、お久しぶりです、店長。」
少し気まずそうに言う。
兄2人は私の発言にびっくりしていた。
店長「久しぶりね。随分と大人っぽくなったわね。」
店長が褒めてくれたが、感情が分からなくなった私は作り笑いで返事をした。
ソラ「ありがとうございます。」
店長「、、奥の部屋を貸すからゆっくり話しておいで。」
そう言い私たち3人を奥の部屋に案内した。
その部屋は防音になっていて声が漏れる心配がなかった。
私と兄たちは向かい合うようにして座った。
ソラ「なんで、、冴と凛がここにいるの?」
冴「、、、な、、た」((ボソ
ソラ「え?」
冴「すま、、なかった、、。」
兄の1人から謝罪の言葉が聞こえた。
凛「俺も、、ごめん。」
続いてもう1人の兄も謝って来た。
ソラ「え、、な、なにが?」
なんの謝罪かも分からず謝られている現状に頭が混乱する。
冴「今まで、、お前に酷いことをしてきたから、、。」
凛「殴ったり、悪く言ったりして悪かった。」
ああ。そうか、、。その事について謝りに来たのか。
ソラ「別に、、いいよ。両親は、、元気?」
そう聞くと兄たちは顔を少し歪めた後、答えた。
冴「母さんたちは、俺らが高校を卒業した後交通事故にあって、、。」
ソラ「そうなんだ。なんかごめんね。」
凛「謝ることじゃない。謝るべきは俺たちだ。自分たちがお前より有利なのをいいことに酷いことをたくさんしてきたからな。」
ソラ「、、そっか。2人とも謝りに来たんだ。」
冴「それだけじゃない。」
その言葉に耳を疑った。
ソラ「え?」
凛「俺たちと一緒に暮らして欲しい。」
再び思考が混乱した。
ソラ「え?」
冴「今までお前にいい思い出を作ってやることが出来なかった。」
凛「それにたくさん傷つけた。その分、お前を幸せにしてやりたい。」
2人からの真剣な眼差しに少したじろぐ。2人の思いはありがたいでも、、。兄弟が本当のことを話してくれたので自分も本当のことを話すことにした。
ソラ「、、2人の気持ちは分かったよ。でも、、私には、、わからない。」
どうにか力を振り絞って声をだす。
兄たちは私の声に耳を傾けながら言葉を待つ。
ソラ「私、、ね、、。中学の時から、、感情が分からなく、、なっちゃったんだ。」
そう言うと2人は目を丸くした。
ソラ「だから、、自分がどうしたいのかも、、わからない。」
言い終えると兄たちは私の手をとった。
冴/凛「「なら一緒に来てくれ。ちゃんとその事に関しても責任をとる。」」
その言葉に私は頷くしかなかった。
外国へ行く準備を終え兄たちと住む家へ飛びたった。小さなカフェの店長にもお礼を言って。
兄たちと暮らし始めてしばらくすると2人から告白された。どうしていいか分からず固まっていると兄たちは苦笑した。
冴/凛「「2人とも選べばいいだろ」」
と言われたので2人とお付き合いする事になった。(上手く丸め込まれた)
付き合ってしばらくすると一つ疑問が浮かんだので質問した。
ソラ「そう言えば、私たち兄弟なのに恋人っておかしくない?」
2人は「あ!」と言ったような顔をして
凛「兄貴、、、言い忘れてたな。」
冴「そうだな。今言うか。」
2人が何かをコソコソ話していて頭に「?」を浮かべる。
凛「俺たちとソラは血が繋がってない義兄弟だから大丈夫だ。」
ソラ「!?」
いきなりの爆弾投下にびっくりしつつも、なるほど思ってしまった。
数年後、私たちは結婚した。結婚してから2人は甘えたり甘やかしてくれたりするようになった。
感情はないけど今は幸せな毎日を送っていると思う。