愛海))どうも、愛海です。今回も『好き』以外の感情を忘れてしまった俺を書いていきます。番外編の方は、後2話が終わってから書きたいと思います。なので次の次は番外編になると思います。期待して待ってくれると嬉しいです。それではどうぞ。
視点→海月 凉夜
『えっ?そんな騒ぐことなの?』
確かに俺は、いつもこんな頼みはしない。だけどそんなに驚くとは予想外だった。まあ、俺は一人で契約を取ったり、取引に行くのだから。みんなからは誰も頼りにしないで一人で突っ走る人だと認識されているのだろうから。仕方がないのだろう。
『そりゃそうだろうが!お前、熱でもあるのかよ!』
ココ君が俺のおでこに手を当てる。俺は感情がないから温かいとか冷たいとか分からないけど、ココ君の手は何故か少し温かく感じた。
『嫌、ないよ。ないよ。マイキーさんにお前はもう一人で取引に行くなって言われたからさ』
『それは、マイキーの指示に従うために言ったのか。』
鶴蝶が低い声で言った。今のは、マイキーさんの指示に従うために言ったのだろうか。嫌、違う。俺が言ったときはマイキーさんが言ったことは思い浮かばなかった。多分自分の意思で言ったのだろう。最近、色々な事があって、感情が少しずつ分かってきたのかもしれない。これは鶴蝶達のお陰だろう。こんな、俺でも梵天に引き受けてくれたのだから。なら、少しは皆に頼ってもいいかな。
『違うよ。これは俺の意思だよ。最近になって色々な事が起こってさ、自分の力じゃどうしようもできないって感じた。もしもの時は、仲間に頼る。誰かさんに教えてもらったからね。だから頼ろうとしたの。』
そう答えた瞬間、二人は嬉しそうな目をしていた。そのくらい、俺が素直に伝えてくれたことが嬉しかったのだろう。俺は少しずつ変われてきているのだろうか。嫌、少しずつ変われているような感じがする。
『そうか。お前が素直になってくれてうれしい。』
ココ君が嬉しそうにいてくれた。ココ君とは、梵天のなかだったら皆と仲良いけど、結構仲の良い方だ。相談に乗るときはいつも素直に言えない俺がこんな事を素直に言うのだから嬉しくてしょうがないと思う。
『お前の本心が聞けて良かった。ありがとうな。全力で護衛する。』
そう言って、鶴蝶は俺の頭を撫でた。何回も撫でられているのに未だに慣れていない。けど、素直になることは良いことだと痛感した。
『うん。こちらこそよろしく。』
『それじゃあ、行くか。準備してあるか?』
『うん。大丈夫。ちゃんと準備してある。』
『気をつけて行ってこいよ。』
ココ君が手を振っているので自分も手を振り、『行ってきます』と言って、出ていった。
🌊🌕
コンコン
『入りたまえ。』
『失礼します。』
扉を開けて、真正面には取引先のボスがいた。今回のボスは仲良くさせてもらっているから。そんなに警戒しなくても良さそうだろうとは思うけどな。
『ん?となりにいるのは。』
『初めまして。今日は凉夜の護衛をさせてもらいます。鶴蝶と申します。』
取引先のボスは悔しい顔をしてるのが一瞬見えた。マイキーさんの言っている事は本当だったのかな。確実に俺が狙われているのは間違いない。けど、皆に迷惑は掛けたくない。…嫌、迷惑を掛けたっていいんだよね。
『此方に座れ。』
『ありがとうございます。失礼します。』
俺はソファーに座った。護衛は連れていない。けど、扉から入るときは音がするから見分けはつく。後は上からの侵入も有るかもしれないから。そこも気をつけてないと危ないかも。
『えっと、今回は何を取引しますか?電話したときに違うものを頼みたいと言っていましたが…』
『ああ、今回は猛毒なものを頼みたくてね。』
『珍しいですね。いつも睡眠薬を頼まれるのに、今回はもっと強めのを頼むと思いましたよ。』
『最近は裏切りも増えてきているし、スパイだって居るから。速めに対処しておきたいんだよ。』
『そうしたら、結構速く効く方がいいですかね?』
『ああ、頼む。』
『了解です。』
俺は作り笑顔を作り、タブレットを片手にとって、おすすめの薬を選んだ。いつもやっている事だから。この作業も手慣れている。唯一変わることといえば鶴蝶がいることだろう。だけど鶴蝶がいるとココ君の話を思い出す。ココ君の話が本当に頭から消えない。だけど今は仕事中なので、そんなことを考えてはいけないと、思いながら俺はタブレットを取引先のボスに見せる。
『今回は薬は強い方が良いと申していらっしゃったので私が作った中だとこの8つの中から選んだ方が良いと思います。』
『なるほど。結構色々な種類を作っているんだな。前もそうだったが、しっかり説明も書いてあって分かりやすいな。』
『ふふ、ありがとうございます。私は好きでやっているし、梵天を支えるためにやっていますので。結構夢中になってしまったりすることがあるのでよく鶴蝶に怒鳴られる事が多いです。』
俺は苦笑いをした。
『夢中になって作れるのは良いことじゃないか。それくらい薬を作るのが好きなんだな。』
確かに俺は、夢中になれるものを知らなかった。前までは完璧でいないといけないという思いが強く、ずっと俺は薬を作るのにそんな思いしか抱いていなかった。でも今は薬を作るのが普通になったかな。
『そうですね。今は夢中ですね。最近になって違う種類の薬を作ろうかなと思っています。今では、回復薬に手をつけています。』
『そうか。それはすごいな。流石って感じだよ。凉夜君がいてくれたらどれだけ違うか。うちに入らないか?』
鶴蝶が取引先のボスに向ける目が変わった気がする。…これは絶対に今日、離さなくなる系だ。今日家に帰ったらずっとハグして来そうだな。まあ、俺だって鶴蝶とは離れたくはないよ。本当に俺は素直になることが大の苦手だな。…そう心の中で思った。
『それは嬉しいです。けど。』
俺は左手で鶴蝶のネクタイを引っ張った。
『…なっ』
そして鶴蝶が俺の右肩に顎が乗っかった時に俺は優しく右手で鶴蝶の頭を撫でた。俺から反撃することは少ないから。今だけとは思ったものの正直言うと、凄く恥ずかしい。でもやってしまったものは仕方がない。
『俺には可愛い護衛がいますし、それに俺は梵天を離れていく気は一切ないです。俺を最初に受け入れた大切な場所ですからね。』
また、悔しい顔をしているのが見えた。そのくらい俺を欲しがるやつは多いってことか。俺は鶴蝶の頭から手を離した。そして『ごめん、この方法しか思い付かなかった。』と優しく呟き、鶴蝶が定位置に戻っていった。
『そうか。君はそのくらい護衛や梵天の子達を大切に思っているんだな。』
『そうですね。さて、話を戻しましょうか。』
『何にするか決まりましたか?』
『嗚呼、40番と97番を頼む。』
『了解しました。どちらとも何個ご購入されますか。』
『40番と97番両方を80個ずつ頼む。』
『了解です。合計で104万になります。』
『分かった。ちょっと席を外す。待っててくれ。』
そう言って、此処を出ていった。
『…』
ヤバイ、二人切りになってしまった。正直言うと凄く恥ずかしい。あんなことしなければ良かった。もっと良い方法があったんじゃないか。そう考えてしまう。もう少し模索すれば良かった。鶴蝶は今どんな顔をしているのだろうか。けど、俺が最初に謝らないといけないよね。俺は鶴蝶の方を向いた。
『あのさっきは本当にごめんって_______えっ?』
その時、鶴蝶は耳を真っ赤にしていた。
『見んな…』
俺も恥ずかしくなり、顔が紅潮してる気がする。もう鶴蝶可愛すぎでしょと思いながら俺はココ君の言っている事を思いだし、ますます顔が紅潮する。もう最悪だ。俺はこんなにはっしたない自分になってしまったのか。もう自分がどんどん変態になっていきそうだ。
『ふふ、鶴蝶は責められるの弱いんだね。』
『うるせぇ、お前がそんなことをするとは思わなかったんだよ。急にびっくりするだろ。』
『その件はごめんなさい。あの方法しか思い付かなかった。』
『まぁ、結構嬉しかったけど。』
『そっか、それなら良かった。』
俺は作り笑顔をして、前を向いた。鶴蝶の前だが、こういう場所だと防犯カメラなどが多いため、本当の自分を出さないようにしている。梵天の薬用の倉庫の防犯カメラは自分が管理しているため自分以外は見れないのでそこでは鶴蝶に本当の自分を出している。その時、扉が開く音がした。多分、取引先のボスが中に入ってきたのだろう。
『はぁ…すまん。待たせた。これでちょうどあると思う。』
取引先のボスは急いで、ソファーに座った。その時、取引先のボスは汗をかいていた。俺たちが違う取引先の方に行かないといけないと言う事を察してくれたのだろうか。まだ時間はあるのだが、気遣ってくれたのだろうか。そうであれば申し訳ないと言う気持ちで一杯である。でも、まだ春だし、普通に歩いたとしてもこんなに汗はでないだろうし、普通に走ったとしてもこんなには汗はでないだろう。
『急いでくれてありがとうございます。確認させていただきますね。』
そして俺は慣れた手つきで確認した。もう何年間もやっている事だからさすがにもう慣れた。ちゃんとあること確認して。俺は前を向いた。
『今日はありがとうございました。』
『いやいや、こちらこそ、ありがとう。今から違う取引先に行かないといけないんだろう?やっぱり有名な人は違うね。』
やっぱりバレてしまった。反社会組織の人たちはいつ狙われるかわからない。明日になって狙われるかもしれない。もしかしたら今日狙われるかもしれない。反社会組織では鋭い勘は必要になってくるだろう。自分はまだまだ騙す力が足りないな。
『はい。そうですね。ほぼ毎日取引先にいくのは少し辛いですね。』
そう言うが、俺は感情が分からないので辛いとかは分からない。本当に辛いのか、もしくは楽しいのか。俺にはなにも分からない。
『流石に俺も凉夜君みたいになったら俺は耐えられないと思うな。』
『ふふ、そうですかね。慣れれば平気だと思いますよ。』
『嫌、俺には無理があるよ。それともう行った方がいいんじゃないか。』
『そうですね。後、薬は後日、輸送いたします。私の部下が届けに来ると思います。』
『嗚呼、了解した。気をつけていくんだよ。』
取引先のボスは笑顔で言った。まるでお父さんみたいだ。けど、心が変になる。心臓が痛いって言うかなんと言うか、この気持ちはなんなのか分からない。
『はい。気を着けていってきます。』
そして俺は席を立ち扉の前まで行った。そして一礼をして鶴蝶が扉を開けた。扉の外に出れば日差しが眩しい。俺は背伸びをした。
『お疲れ。次の取引先に行くんだろ?』
鶴蝶が肩を並べて歩く。六波羅単代の時は、俺と少ししか身長が変わらなかったのに。今では、結構差がついてしまってる。何時からこんなに高くなったのか伺いたいものだ。個人差だからしょうがないかと思ってしまいたいが、正直うらやましい。
『そうだね。まだ時間はあるんだけどね。だけど、二つ目の所は正直に言って行きたくないんだけどね。』
『?どうしてだ?』
『今回がはじめての取引になるんだけど。薬目当てじゃない気がするんだよね。何て言うか。』
『だとしたら、会議でマイキーが言ってた俺らを潰しにかかてるやつらかもな。』
『んー。そう思いたいけど。…確実に無理があると思う。二つ目の所は、まだ戦力を底上げしないと、俺達に通用しないと思う。』
『なるほどな。後は、戦場だと少数だったら広い方が有利だな。狭いとすぐにやられる可能性が高いだろう。』
『確かにそうだね。後は、少し顔に見覚えがあるんだよね。東卍の人ではないんだけど。』
『見覚えか。結構昔に会った事があるのか?』
俺は懸命に思い出す。だけど結構前の記憶だから覚えているか分からない。けど、人違いもあり得るかもしれない。
『んん。やっぱりいつ会ったか思い出せない。』
『そうかならしょうがないな。でもこの場合、お前が狙われてるのは確かだろう。』
鶴蝶は、俺が狙われていることに不安ではないのだろうか。てか、鶴蝶が弱音を吐いたときって全然見たことがないな。それくらい根がしっかりしているからだろうか。いつも俺が助けられてばっかじゃ駄目だ。俺も鶴蝶に少しでも頼られたい。
『ねぇ…鶴蝶。』
俺は足を止めた。
『どうした?』
少し口が震えている。いつも俺は頼ってほしいとか言わないから。とても不安に感じる。けどここで言わないと何も伝わらない。俺は息を吐いた。
『鶴蝶と出会ってもう12年くらい経つけどさ。君をずっと見てきて、弱音を吐いたところをあまり見たことがないなって思ったの、それに俺が狙われていることの不安だって、俺より鶴蝶の方が勝ってるだろうし。俺は平気だよって言っても君は不安や心配で仕方がないと思う。少しでもさ、弱音を吐いたって良いじゃん。何か不安や心配なことが有ったらその時は俺が傍にいるから。』
そして俺は下を向いて、止まらずそのまま話を進めた。
『人間は脆いんだと思う。誰かの支えがないと生きていけないし、誰かに頼らないと生きていけない。俺だってそうだったから。鶴蝶やイザナさんや梵天の皆、その他の人たちに助けられてここにいる。だからさ、次は俺が助ける番だから。君の力になりたいんだ。だからさ少しでもいいから頼ってほしい…です。』
鶴蝶はどんな顔をしているのだろうか。人影が少しずつ近づいてくる。その瞬間、俺は鶴蝶に抱き締められた。
『えっ、鶴蝶…?』
抱き締められる力は強く、彼の身体が震えていた。俺は、彼を少しでも落ち着かせようと彼の背中を擦る。そのくらい不安を抱えていたのだなと伝わっていく。
『ゆっくりで良いから、話してくれるかな。』
『心底怖いんだよ。前、言ったみたいに、お前が知らない誰かに拐われたり、誰かのものにされたりしたら俺は怖くてしょうがないんだよ。それくらいお前が大切だから。もう何処にも行かせたくない。本当なら、お前をもう取引に行かせたくねぇよ。』
こんなに不安を抱いていたんだ。俺は弱音を吐いてる鶴蝶を見て、心があやふやになっていく。この気持ちは何だろう。
『ごめん。鶴蝶、俺は君に不安を掛けさせていたんだね。流石に取引には行かないと、俺の仕事の半分がなくなちゃうから。』
俺は苦笑いをした。そして俺は鶴蝶の背中をさすりながら答えた。
『それに、俺は前にも言ったよ。貴方に着いていくって言ったじゃん。それは今でも変わらないし。これからも変わらない。俺は大切な場所を失いたくないんだよ。梵天という大切な場所は俺にとっての宝物だからね。』
だけど、鶴蝶はまだ不安そうな顔をしてる。そのくらい俺を大切にしている気持ちが伝わってくる。鶴蝶の気持ちを和らげる方法はないだろうか。ええい、もうどうにでもなれ!俺は回りに誰もいないことや防犯カメラがないことを確認して鶴蝶を離した。そして、俺は彼の頬両手で挟んだ。不安になってるせいか、とても冷たく感じる。その瞬間、俺は背伸びをして鶴蝶の唇と俺の唇を重ねた。そして俺は彼の舌と自分の舌を絡める。俺の舌が細いせいか、あまり絡めることができない。一方、彼の舌は分厚くて、俺の舌が食べられてしまいそうだ。鶴蝶の方がキスは上手だろう。俺はまだまだ稚拙だな。俺は糸を引いた。そして俺は鶴蝶のおでこを俺のおでこにゆっくりくっつけた。顔を紅潮させながら言った。
『鶴蝶、俺は君と離れる気は一切ないよ。俺だって君がいないともう生きていけない身体になってしまったし、これからもずっとそうなると思う。たとえ俺に何かがあったとしても絶対に帰ってくるって信じてほしい。俺だって大切な人、大切な場所の為に絶対に帰って来たいもん。鶴蝶は俺のことを信じてなさすぎだよ。俺は鶴蝶やイザナさんのお陰で頑張れるんだから。それに俺はイザナさんとの約束をぶち壊したくないしね。俺はこれからも君と共に生きていきたい。約束するよ。これからもずっと君は俺の自慢の恋人だよ。』
そして鶴蝶の不安な顔は無くなって少し微笑んでいた。何だろう。また心がモヤモヤする。この気持ちは何だろう。なにも分からない。けど少し、心が温かい。
『ありがとうな。お前のお陰で気持ちが楽になった。恋人を信じなくてどうするんだって話だよな。お陰で目が覚めたよ。こんな俺でも恋人だと認めてくれてありがとうな。』
鶴蝶が俺の頬に触れた。俺は彼の手が好きだ。性格や顔も大好きだが、何よりも俺は彼の大きくて温かい手大好きだ。俺は猫みたいに、頬を彼の手に擦り付けた。そのくらい感情が分からない俺でもこのときだけは少しだけ温かいと感じる。
『凉夜は本当に俺の手が大好きだな。』
『うん。鶴蝶の手は、少し暖かくて落ち着くんだ。』
『そうか。』
その時、鶴蝶は俺の腰に手を回した。その瞬間、彼の顔が近づく、もうキスができてしまう距離まで近づいてきた。彼の赤い目が光に照らされて輝いてる。
『なあ、凉夜。』
『ん?どうしたの?』
『此からもお前は俺の隣に居てくれるよな?』
答えは一択だ。
『うん。死ぬまでずっと隣に要るよ。』
すると鶴蝶は、俺の頭を抑えて唇にキスをした。
『ん…。』
やっぱり慣れないな。すると鶴蝶が舌を入れてきた。
『んー!』
けどもう遅い。鶴蝶が俺の頭を手で押さえてるせいで逃げ場がない。その瞬間、俺の舌と鶴蝶の舌は絡んだ。本当に俺の舌が食べられてしまいそうだ。
『ん…はぁ…』
俺の舌が鶴蝶と絡みたいと無意識に行動する。そのくらい彼とのキスが気持ちいいってことだろう。鶴蝶は舌を引っ込めた。俺に舌を見つけろという合図だろうか。俺は鶴蝶の頭を抑えて、次は俺が鶴蝶の舌を絡みに行った。見つけると舌を絡ませる。
『ん…はぁ…はぁ』
俺は息継ぎができない為、キスをやめた。だが、鶴蝶は待ってくれない。だが、このままだと俺が危ないと思い瞬時に鶴蝶の口を手で抑えた。
『ス…ストップ…もう…無理…』
普通に鶴蝶はもう少しキスしたいという顔をしている。けどいつも鶴蝶にちょろい自分がいるが今日は負けない。それに今は相手の取引先だし、仕事の合間だ。次の取引先にもう行った方がいいだろう。けど、鶴蝶は諦めないだろう。
『…家帰ったら鶴蝶の願い聞いてあげるから。それで許して。』
『…本当か!』
鶴蝶はたまに犬みたいになる。そのときの鶴蝶はかわいくていつも撫でたくなってしまう。今その状況になっているが俺は心を鬼にしてなんとか耐えた。
『うん。本当だよ。なんでも聞くから。』
『じゃあ、家に帰るまで待ってる。』
確実に前にしっぽを振っている犬がいる。本当にかわいい。
『それじゃあ、次の取引に行きますか。』
『そうだな。』
そして俺らは光に照らされている廊下を一斉に駆け抜けた。此からもイザナさんが俺達を見てくれますように。あなたとの約束は絶対に叶えますから。どうか見守っててください。そう心の中で呟いた。
愛海))本当に遅れてすいません。結構長引いてしまいしました。次回もこの続き書きたいと思います。どうか待ってくださると幸いです。♥やフォローをしてくださるととても嬉しいです。それではこれで失礼します。ドロン!