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20話突破しました🎉 こんなに長くなるとは思わなかったです。(自分長く連載するの苦手) もうすぐ物語が終わるので最後まで楽しんでくれたら嬉しいです。 それと、魔王城までの道のりのお話は「おまけ」として出すつもりです。
「うわわ!急に誰ですかあなた!?」
「あぁ、すみません。魔法結晶で飛んできました。」
「こんな人気のない場所に来るなんて変わってるなぁあんた。」
「用事があってきたんです…」
「ここに?」
「あ、いや…その…」
「あぁ..言いたくないならいいぞ。俺はそういう奴だ。」
「あ、どうも…?」
「旅を楽しめよ!若者! 」
宿から少し歩いてから数分が経った。
「ここが…アレスド街…何も無い…」
そこはぽっかりと空いている大きな穴だった。
本当に消滅していたなんて…信じたくなかった。
「本当の目的はここじゃない…山に行かないと…」
この街が消滅したなんて信じたくなかった。
そのためにここへ来た。という気持ちもあった。
しかしこれは寄り道。本当の目的はシルクが亡くなった場所。
「ここが…ここで..君が..僕の未来の道を…残してくれてたんだね。」
「シルク…。」
そこにはキラキラと光っているような物が落ちてあった。それと…何か魔素が地面に漂っている。
「なんだろう…これ。」
まるで古い首飾りのような感じがする。
「それと…この魔素は…?」
触れた瞬間に脳内に直接文字が浮かんできた。
これが見えてるか分からないけど
今、私が死んでるって事だよね。
たった少しの間だったけど楽しかったよ。
それと、この首飾りのことについて話すね。
この首飾りは先祖代受け継がれてきた、勇者の首飾り。勇者が魔王と戦う時に使った道具らしい。でも、もう使い方は受け継がれてなくて…
きっと君ならこれを使えるはず。
私のお守りとしてあげるよ。
幸運を祈ります。
「いつの間にこんな文章を…?」
「…」
「必ず…倒してみせるからね… 」
次の魔法試験まで待てない…
もう。決めよう。
ギルドに行き、募集のチラシを出した。
魔王討伐に協力してくれる人を募集しています。
命の保証はありません。それでも討伐したい人を募集します。
今日は寝て明日に備えよう…
次の日…
今日は雨だった…
当然来れる人なんて居なかった。
「僕一人で行こう…」
そもそも魔王討伐なんて事がおかしかったのかもしれない。
街を一瞬で消失させた奴を相手になんてできない。
僕がおかしいのだろうか、それともみんながおかしいのか…それとも魔王がおかしいのだろうか…
「なぁおい聞いたか?最近魔王城が現れたらしいぜ。」
「あぁ、それか..俺も聞いたことがあるぜ… もうこの世の中終わっちまうのかな。」
「魔王討伐隊が出撃したがもう何日も帰ってきてねぇしなぁ…」
「今魔王討伐のギルドチラシがあったけどあんなのもう誰も行かねぇよ…」
「もう希望は燃え尽きたんだな…」
「あれ..?お兄ちゃんもう帰ってきたの?」
「ん..あぁ、ちょっと帰ってきて今から行くところだよ。」
「そうなの?頑張ってね!」
もう戻ってきて魔王城に行くなんて言えない。
言ったらこの子が泣きそうで不安だった。
「行かないで」と。
「じゃ、行ってくるね。」
「行ってらっしゃーい!」
今度は後ろを振り返り、手を振って別れを告げた。
「魔王城は…地の底の谷…」
「とても暑く、地獄の谷とも言われているらしい…大丈夫かな..」
「宿を借りながら魔王城へと行こう…」