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もういいや、恋愛なんて向いてない。ヤンデレなんてあったこともないし、そんなもの本当は居ないのかもしれない。そんなものは幻想なんだ…。配信をしてた頃は楽しかったな、みんなと話したりゲームしたりする時間が好きだったなぁ…。そういえば、IRIAMには色々なライバーさんがいたな…また入れてみようかな暇つぶしにはなるだろうし。そんなことを考えながらIRIAMを入れてみたら、どうやら少し前から仕様が変わっていたようで«タグ検索≫などというものができるようになったようだ。なんとなくタグをスクロールしていったら、気になるものを見つけた≪ヤンデレ≫と≪リスナー愛重め≫という二つのタグを見ながらしばらく悩み結局≪ヤンデレ≫というタグをタップしてみた。
どうやら今は、3人のヤンデレタグにヒットする人がいるらしい。どれに入ろうかな…ん?蒼あらた?蒼か、いいなぁ。青色好きだしここに入ってみようかな?…お試し視聴?そんな機能もあるのか、配信者側がオンにしてないといけないのか。まぁそれはあとでいいだろう。そう思いながらすぐ入室するというボタンを押してみる、さてどんな声をしているのやら。「いらっしゃい~、名前読めないな…教えてくれると嬉しいな?何のタグから来てくれたの?」声がいいし、なんだこの滲み出てる可愛さは?あれ?俺が入ったところヤンデレタグであって、天使タグではないのだが?混乱しつつも質問に答えるため、ときという名前であることヤンデレタグから来たことを書いて送る。「ときさんか~、ヤンデレタグから来たのか!自己紹介するね、嫉妬・束縛・共依存ヤンデレが大好物な蒼あらたって言います。良かったら仲良くしてね?」その自己紹介に天使という言葉を付け足す必要があるのでは?
いろいろなことを思いながらも、その枠で会話していたがこれは危ないのでは?と思い始めていた。なんせ天使でもあるがちょこちょこ垣間見える執着心にいいなぁっと思ってしまってる自分がいる、だが既にそんな奴はごろごろいるのだろう。ギフト1位のこの叩き出している数字から見てもそれは伺える、自分に同じことはできないしどうしたら…。そんなことを考えつつ話を聞いていると、恋愛観の話になったので少し知れるチャンスだと思いコメントしながらも彼の話を聞き逃さないように集中した。「愛の軽い子以外なら、ありがとうとかごめんねを言えない子は嫌いかも。」愛が軽いか…。自分のはどうなのだろう?分からないな…。「ガチ恋だって言われたら意識してみちゃうかな、あと好きになったら態度に出ちゃうかも」ガチ恋か…。一番になれないので拗ねてる俺のは何だろう…?そんなことを考えながらその日は眠ることにした。
起きてからもう一度考えてみたが分からないままだった、答えを探そうと思って暇な時間にほかの枠に行ってみることにした。同じく≪ヤンデレ≫というタグの配信者のもとに行ってみたが「どうしてわかってくれないの!私はこんなに好きなのに、そうだ!閉じ込めちゃえばいいんだ!」…なぜだろう、好かれたいと微塵も思わないどころか薄っぺらい言葉に聞こえてしまった。一応礼儀としてフォローして出てきたものの、申し訳ないがそこにいくことはもうないだろうな。気を取り直して≪リスナー愛重め≫の方で検索をかけてとりあえず目についたものに入ってみた、少し話してから出ればいいかと思いながら見ていると「祝福がほしいのなら~」と枠主が歌いだしたので、とりあえずノることにしてウルトラソウルとコメントしたら知らない子にフォローされた。なぜだ?「この子、そのアーティストが好きでノった子フォローしてるの」そういうことは先に言っておいてほしい、とんだ罠じゃないか。そう思いながら枠を後にした、あそこももう行かないだろうな。
次に行った枠では、枠主がとても元気な枠だった。少し滞在するかと思ったら「IRIAMのライバーはノリいいやつ多いからパンツの色教えてくれるやつ多いよな!」なんて?聞き間違いだろうか?「女性ライバーでもノリいいと答えてくれるんだよな」どうやら聞き間違いじゃなかったらしい、出直した方がよさそうだ。また後日見に来ればいいだろうとその枠を後にしたが、結局答えは出ないまま彼の配信が始まるのでそちらに行くことにした。多分沼に片足を入れた程度だろうと辺りを付けたが、どうしても先日彼の言った「好きになると態度に出る」という言葉が気になってしょうがない。この子が好きなんじゃないかと、ほかのリスナーと話している彼を見ながら思うくらいにはどうやら好きになってしまっているようだ。
結局あの後も気になってしまって、でも聞くのも怖くて逃げるように昼間の時間にやっていたあの枠主のところに来てしまった。楽しそうに会話をしているのを見ながらも「今日ラスランだからな」というその子。そういえば、お得チャージなるものがあったな?少しくらいならいいだろう、どうせあらたさんの所では一位を取ることなんてできないし…。もし本当にあの子を好きだったら俺のこの気持ちは邪魔だろうしな。試しに投げてみたら思いのほか喜ばれていい反応をされたので、思わず遊びたくなってしまった。見ていない隙に投げたりしてみたらこれも反応がいい、なるほどこれは確かに投げるのに嵌るわけだ。初課金がこれなら満足だとコメントをしてみたら「初課金?!初課金は貴重だよ?!」と驚いていた、そういうものなのだろうか?まいい、楽しませてくれたお礼に10月も投げると言ったらちょうど誕生日らしい。なら投げても罰は当たらないだろう、俺はあらたさんの一番にはなれないのだから気にもとめられないのだろうし…。それに、この枠主のような枠を作ってみたかった俺からしたらこの子は憧れで太陽みたいだったから。