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偉二さんと復縁してから数日がたった。あのあと優樹は姿を現さなくなった。バイトも無断でやめたようで、カフェに来ることはなかった。お父さんは新しいバイトを雇うと言って、カフェの前に求人の貼り紙を貼った。
しばらくしてバイト希望者が来て、お父さんの面接に受かり、一緒に働いている。
そんなバイトの葉山さんにコーヒーを飲んでいる常連客の偉二さんを紹介した。
「へぇ〜、常連客、すごいですね」
「定休日以外は毎日来てくれるんですよ。仕事が休みの日でも」
「わ〜、すごい!てか、モテそうですね。俺もなんかタイプかも」
そう言って葉山さんは偉二さんを見てニヤッとする。
「ほんと?そんなふうに言ってくれるなんて嬉しいな〜」
俺は胸がモヤッとして、少し怒った口調で言う。
「やめといた方がいいですよ。たまに意地悪してきますからね、この人」
「え?なんか詳しいですね」
ギクッとした俺は慌てて誤魔化す。
「いやまぁほら、友達だから」
「そうですか?まぁ、だったら土岐さんでもいいんですけど」
そう言って葉山さんはさっきみたいにニヤッと笑って俺の顔を覗き込む。
「いやちょっと、近いって」
「え〜?もしかして土岐さん照れてます?」
そう言って葉山さんはさらに顔を覗き込んで来る。
「奏人はダメだよ。とっても優しくてかっこいい恋人がいるからね」
偉二さんはそう言ってニコッと笑った。
「え、それ自分で言っちゃう?」
「だって、奏人から見た僕がそうでしょ?」
「えっ、まぁ、それは…そうだけど…」
俺達がそんなやり取りをしていると、葉山さんがニヤッと笑って言った。
「なるほど〜。お2人ってそういう関係なんですね〜」
「もう!偉二さんのせいでバレたじゃん!」
「え〜?僕のせいにしないでよ。奏人がそれ自分で言っちゃう?って言わなければバレなかったでしょ?」
「いやあれは罠でしょ。誰でもツッコミたくなるよ」
「その罠に引っかかった奏人が悪いね」
「いやいや100偉二さんが悪いね」
「ちょちょちょちょ!俺のこと置いてかないでください?」
葉山さんに止められ、俺は我に返る。
「あ、ごめん」
「ごめんね」
そう言って偉二さんはニヤニヤしている。そんな偉二さんに俺もふふっと笑った。